第6話 フローリングって結構すべるよね

「ただいまー」


透き通った声が一戸建ての玄関に響く。


「あああかね、お帰り」


そう言って出迎えてくれたのはあかねの姉 犬塚 桃子

少し茶髪のポニーテールが良く似合う妹と似て容姿端麗な大学生


「あーもう今日は散々な目にあったー。ねぇお姉ちゃん早くあのアニメの続き見ようよ」


二階にある自室へと階段をのぼりながらそう姉に言う。


「ええ、いいわよ」


桃子は優しく微笑みながら答えた


「やったー!」


そういって階段を一気に駆け上がった。


「ちょっとー、あかね危ないわよ」


そう忠告した瞬間だった


「あっ」


靴下を履いていたせいかフローリングの床が滑り頭を直接階段へぶつけた

運悪く両手は塞がっていた為に受け身が取れなかったのだ


ゴンッ


鈍い生々しい音が桃子の耳に届く


「あかね!?」


まだ階段の下にいた桃子は急いであかねに駆け寄った


「大丈夫!?あかね!あかね大丈夫!!?」


しかしさっきまで元気だったあかねからの返答は帰ってこない


「救急車っ」


あかねは階段を駆け下りトイレ右側にあるスマホをおきっぱなしにしていた居間へ慌てながら向かった。


「あった」


桃子はすぐに高さ1mほどある横長のテーブルの上に置いてあったピンク色のスマホを見つけた






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