オッサンの駄文

ハッシー

第1話 今の日本のファンタジー界隈

 さあ始まりました。昭和生まれのオッサンが好きに書き散らすだけの駄文集。着いてこられる人だけお読みください。

 一回目の御題はファンタジーです。

注:本文はあくまでも筆者の個人的感想です。


 ファンタジー まあ、昔は2系統に分けていました。正統派ファンタジーとヒロイック・ファンタジーとにね。

 若い人は「ヒロイック・ファンタジーって何?」と思うでしょうね。最近こんな呼び方しないから。所謂「剣と魔法の世界」的なファンタジーを昔はこう呼んでいました。

 キンメリアのコナン、ファファード&グレイマウザー、エルリック・サーガ、ドラゴン・ランスなどなど。

 一応、指輪物語関連なんかも剣と魔法の世界なんだけどアレはどちらかと言うと正統派ファンタジーになる気がする。ホビットの村の説明を100ページにも渡って書いたり、独自の言語を設定したり。というか、トールキン御大が考え出した独自言語を発表したい為にファンタジー小説の形にして世に出したってことだったような。

 今はハイ・ファンタジーとロウ・ファンタジーとに分けられるんでしたっけ。異世界だけで展開するのがハイで、現実世界(地球)が絡んでくるのがロウってことだったような。

 ちなみに私の一番好きなファンタジー小説は、ロードス島戦記ですね。やっぱこれだよ。他にもスレイヤーズ、オーフェン、ルナ・ヴァルガー(一期のみ)、ゼロの使い魔、なども好きです。新しい作品ではゴブリン・スレイヤー、エノク第二部隊の遠征ごはん、などが好きですね。

 さて、ここから本題というかオッサンの愚痴になります。

 今の日本のファンタジー界隈を見ていると、異世界転生・転移が多いこと多いこと。別にそれが悪いわけではないけど(私の好きなゼロの使い魔も異世界転移だしね)、ちょっと多すぎに感じるし(個人的感想です)、問題は別にある。


1:現代知識で無双

 転移なり転生した主人公が文明の遅れた異世界で地球の知識で無双するパターン。これ主人公がプロだったりすれば納得なんだけど(JINとか異世界薬局とか)、流石に引きこもりのニートがやるとなると違和感バリバリ。

 何でも揃ってる現代世界で何も出来なかったニートが、パソコンもスマホもクーラーも冷蔵庫も無い異世界で何が出来るっつーのよ。知識があるからって色んなもん作ったりするけど、知ってるだけで作れんだったら職人いらんわ。

 「ノゲ〇ラ」で知識は百科事典アプリをダウンロードしてるから何でも判る、みたいな展開があって、作者も擁護している読者も百科事典読んだことあんのかと思った。百科事典読んだ人なら判ると思うけど、アレって1項目そんな大したこと書いてない、概要しか書いてない。詳しいこと知りたきゃ専門書読んでねってもんだよな。

 これ以上書くと特定作品に対する批判になるので一端締め。


2:チートで無双

 転移・転生した主人公がチート能力を得て異世界で無双するパターン。

 最近多いね、これ。特に転生した主人公が神様からチート能力貰うっていう所謂なろうチーレム?

 まあ、主人公がチート能力を持つってのはいいんだ。主人公補正って奴で、他のキャラとの違いを表現するには一番だから。

 ただ、そのチート能力で向かうところ敵無しの無双するってのがね。

 オッサンとしては、最終的に主人公が勝つにしてもある程度苦戦はして欲しい。ドキドキハラハラする戦いをして欲しいと思う。


3:トロフィーとしてのヒロイン

 これもなろうチーレムの話になるけど、なんか一人の女性としての個性が感じられず、ひたすら主人公を持ち上げ賞賛するだけの女の子が多すぎ。所謂チョロイン?

 まあ、大抵主人公に命を救われたってパターンなんだけど、危ない所を助けられたからって、自分の人生や命賭けるまで心酔する?感謝はしても普通はそこまでならないよね。消防隊員やレスキュー隊員、災害救助している自衛隊員なんかモテモテだよ、この理屈だと。


4:主人公以外の男が無能

 これが筆者が昨今の作品で最も気になっている部分である。主人公とその取り巻きの男以外、酷い時は取り巻きですらも無能となってSAGEまくり、相対的に主人公AGEになるというパターン。こんな書き方しないと主人公の価値を表現できんのか、と思ってしまう。

 というか最近のライトノベルでライバルキャラってのをとんと見かけてない気がする。主人公と互角の力を持ち、キャラの魅力も主人公と同等かそれ以上っていうね。例えば ロードス島戦記の黒騎士アシュラムなんかは大好きだったなぁ。


5:ゲーム小説

 RPGをノベライズしたかのような、なんちゃって中世風ファンタジー小説のことである。独自の設定など無く、既視感しか覚えない作品が多いこと。

 世界観はしっかりと練りこみ、その作品ならではの独自の設定などを持って欲しいと思う。かといって奇をてらえばいいという訳ではない(これを間違えるとヴヴヴとかバキシリーズのようになる)。

 あとこの手の作品で?と思うのが、ステータス画面である。「ダンまち」のように担当の神様が測定して表記してくれるとかいう言い訳してるならともかく、ゲームやっててそっくりの世界に転移したとかの設定の作品で、ゲームそのままにステータス画面を見ることが出来るって奴。おかしいだろ?んなことやんだったら異世界転移なんかさせずにゲーム続行させろよ。

 どうしてもステータス画面とかでステータスとかスキルとかを説明したいなら、本編でやらずに番外編でやれ。

 

 以上、昭和生まれのオッサンが昨今のファンタジー系ライトノベルに関しての意見を言わせていただきましたが、あくまでも個人的感想というか愚痴ですので、余り本気に取らずに聞き流して下さい。

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