第2話 桃のような物

 待ちに待った遊園地へ出発の当日の朝が来た。

昨晩、興奮してなかなか寝付けなかったにもかかわらず、目覚ましよりも30分も早く起きてしまった。

「何に乗ろっかなー!ジェットコースターに、ゴーカート、そうだ!イルカとペンギンも見たい!」

ここは遊園地アトラクション以外に、動物園もある贅沢なところなのである。

 

親父:「おーい!みんな行くぞ~」

私たち:「しゃー!!行ったるでい!」(無意味にガッツポーズ)


 みんな興奮していたようだ。

家から駅まで15分ほど歩き、駅に到着。

目的地行きの電車がほどなく到着し、乗り込んだ。

元気な子供だから席は空いていたけどずっと立っていた。(座りたかったけど)

40分ほど乗っていただろうか郊外の遊園地へと到着した。

 

 チケットを買っていざ入場!

「うぉーー!!これが遊園地か!!」

 

 男三兄弟、やはり過激なアトラクションへと興味が引かれる。

弟たちとジェットコースターへの列へと並ぶ。

とは言っても、ここは本格的なアトラクション(何台も連なった台車が一回転とかするやつ)など無く、4人掛けの単独コースターがグイングインいくような乗り物だったけれど、初めてこういったところに来た私たちにとっては十分に興奮できるものだった。

 並び始めてから15分くらい経ち、いよいよ自分たちの順番が現実味を帯びてきた。

 

 その時だ、まさかの事件は起きた。

前に並んでいた女の子がチケットを落としたようだ。

 落としたチケットを拾おうと女の子が前かがみになった時。

ツンっと突き出したお尻が私の股間をヒットしたんだ。


 風でチケットが舞い、拾い損ねて体制が変わりさらに押し付けられる。

その時、今まで生きてきて感じたことのない

初めての感触を感じてしまったんだ。

 

 

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