AM11:40
「さて、このフェルガノレンヴァリア……ほにゃらら文字だが、これがネクロノミコンを強力な魔術書たらしめてるのか……?」
名付け親が10秒で忘れてんじゃねぇよ。フェルガノレンヴァリアシリシポステノスミジャジャノノ……ダメだ、俺も分からんから訂正できねぇ。つか、わりと覚えてた方だと自分を褒めたい。
「なぁ三崎。一度でいいから、魔術を見せてくれないか?」
「……適当に発動させた魔術の隕石に潰された身としては、これ以上バクチを打ちたくないんですけど」
「その言い分は分かる。だが、俺は見たいんだ。だから、是非!」
なんとも自分の欲求に素直な養護教諭だ。もっともらしい理由で俺を丸め込む事すらしない。
てか、何でここまで魔術に対する知識が豊富なんだ。元々オカルト好きな性格だったのかもしれないな。
「ほら、俺を助けると思って。なんなら、お前の担任にお前の評価が上がるような話を吹き込んでもいいぞ? 養護教諭と言う立場上、生徒に対する評価は的確だと教師陣には信頼されてるようだし」
必死過ぎませんかね? てか普通に職権乱用だ。なんかもう、ある意味で好感が持てる。
「
「そ、そこを何とか!」
「……仮に俺がここで魔術を使って、何かしらヤバい被害が出たり死人が出たりしたら先生、確実に先輩にシバかれますよ?」
「う……先輩を怒らせるのは、さすがにヤバいな」
先輩、最強説。わりと教師カーストの頂点にいるんじゃないか? あの人……いや、悪魔。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます