俺、チート級です

@kuiitu

第1話 こんなのないよ……

薄暗い、地下の建物

微かに光り、辺りを照らす苔

冷たく香る土のような匂い


「どこだよココ……」


目が覚めると、ここに1人で倒れていたのだ

​───────

俺は中学三年生、ごく普通の中学に通ってた

イジメとは縁遠い学校だった


本当にいい学校に、異質な俺が入学したせいで変わった

……まず、過去の話をしようか


とりあえず……記憶にある限りから話そう

幼稚園の頃だ


俺と仲のいい同級生がいた

心の壁を勝手に作っていた俺によく話しかけてきた

そうして日を重ねるごとに壁は溶けてった


…それから半年くらいした頃だった


今となっては顔も覚えていたくないが

彼……彼女だったかもしれない

その子が俺の頬に手を伸ばす

ゆっくり近づき、触れる


触れたその瞬間にその子の体は内側から爆発した


……地面に立つ2本の足を残して爆散した


血と骨と肉塊を飛び散らして亡くなった


もちろん、警察に呼ばれたが

動機がない・証拠不十分etc…俺は無罪だった

この事からまた心の壁を作って生活していた


…次の話だ


小学校に通いだした頃

幼稚園のあの事件から2年

ジャングルジムに登る事に興奮してしまった

その結果、ジャングルジムの形状が大きく歪んだ

今度は触ったところでなく、ジャングルジム全体だった

恐怖が体を支配し、泣き崩れたのを覚えている


……こんな風に毎年なにか異変が起こるのだ

その中心は当然ながら俺


6年生になると、ガキ大将と同じクラスになった

小学校の厳しい生活指導に反抗し続けた猛者だ

そいつが俺に対し


「ちょっとベランダに行こうぜ」


と誘ってきた

……嫌な予感はしていたが相手は何をするか分からない

とりあえず従う事にした

その時、教室は大きくざわついていた


ベランダに出て、校庭を眺めていると

突然、後ろから衝撃を受けた

同時に足を持ち上げられ、4階から転落した

足が上がったことで頭からコンクリートの駐車場に

真っ逆さまに落ちたのだがどう言うわけか無傷


職員室で見ていた教師も沢山いたそうだ

……こんなにもおかしな事が俺の周りまたは

俺自身に起きている故に疑われたのだ


中学でも孤立して過ごしてた

イジメの対象では無かったが避けられてた


そんな俺がどこへ行こうと関係なかったのだろう

いわゆる異世界転生を俺はしたみたいだった

​───────

「とりあえず、出口を探さないと」


後ろは行き止まりだから道は前にしかない

単純故に不安になる


装備はジーパンにTシャツ、パーカー

武器は…太もものホルスターに入った…


「……拳銃?」


とマガジンが4つ

右の外側の脛にサバイバルナイフ

左胸に同じくサバイバルナイフ

……そんなものだった


❦ℯꫛᎴ❧

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