真夏に2℃の恋
mi-o
第1話 めぐり逢い
あの夏...全てに色がついたような...失ったような
「つまんねぇー毎日」
同じことの繰り返しで嫌になる。なんか面白いこと...なんてあるわけない。
平々凡々なんて言葉がよく合う。
ただ一つの救いは海が綺麗なことぐらいじゃないか。
夏休みだってあと終わっちまうのによ、
つくずく 嫌な港町だよな。
そんなこと思ってると、また親に何か手伝いをさせられそうだ、、、、
「自転車乗ってくる」
間一髪で手伝いをしなくて済んだ...か?
今日は海まで行ってみようかな。
東京から船が来るころだ。
海沿いの道を登っては下り、坂をおりる。
海が近づくにつれ、どんどん潮の香りが強くなる。これだけは嫌いじゃないと思えた。
「あっ!」
ブレーキをかける...
「誰だ?」
なんだろう?別に話したわけでも、顔を見た訳でもない。
なのに、鼓動が早くなった...
海を見つめる一人の少女。
いや、同じくらいの歳だろうか。
だとしたら、中学生だろう。
話したい そう思って我に返った。
「俺、キモチワルっ」
なんだよ。今日は変だ、早く帰ろう。
すぐにUターンして来た道をもどった。
白いワンピースの君がずっと頭から離れなかった。
明日も海へ それはもう決めたことだった。
同じ時間に海へ行こう。
あの日、あの時、振り返った君の表情を忘れられないだろう。
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