第74話 活動休止③

 「こんな準備までしてくれて、ありがとうございます」

 俺は素直に新郎の父親にお礼を言った。

 「いやいや、こちらこそ色々とうちの息子がすまなかった」

 俺たちはこのジャンボ飛行機クラスの大きなプライベートジェットで日本に帰国した。

 そのプライベートジェット内で桜井さんは役者を辞めようと思うと俺に打ち明けてきた。

 「どうして、桜井さんの夢じゃなかったの」

 「…ハリウッドデビューまでしたんだよ、もう夢は叶ったと言ってもいいよ」

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