第46話 どうするのがいいのか…④
「なんで窓の鍵開けるのに少し考え込んだのよ」
「…帰ってくれないか。今は一人でいたんだ」
「わざわざ。ライバルを慰めに来てあげたんじゃない」
「慰めなんて…」
一瞬意識が飛んだ。
その数秒後、俺は倒れている事に気がついた。
光が俺にアッパーをしたのだ。
「たかが、桜井さんが外国に行っただけじゃない。何でそこまで桜井さんに執着してるのよ」
「………」
「フラれたんだったら、きっぱりと諦めたらいいじゃない。新しい恋を始めるのだっていい」
「………」
「そこまで、落ち込んで何もできないなら、一回桜井さんのこと忘れなさい」
…キツイ言い方だがこれは落ち込んでる俺を慰めてくれている。光はどうしてここまで俺に言ってくれるのだろう。
たしかに、光の言う通りかもしれない。一度、桜井さんの事を忘れることが俺にとっていいことなのかもしれない。いや、俺だけじゃなく桜井さんにも…
「でも、私は知っている。優希は桜井さんに会う為に沢山の努力をしていた。それは桜井さんの為じゃなく自分の為でしょ。目標が何であれ、その目標の為に必死だった。それが何よ!桜井さんが遠くに行っただけで諦めて…私が好きだった優希は…」
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