第22話 親子の絆③
「…ずるい…」
霧街さんは、泣きながら、お父さんが乗っているであろう、飛行機を見ていた。
「…世界中の病気を治したい?そんなこと言われたら、病気の辛さを知っている私がお父さんを止めれるわけないじゃん…」
たしかに、そうだ。だけど、
「霧街さん。お父さんは、きっと、辛そうな君を見て世界中の病気を治したいと思ったんだよ」
「…それでも…家族を置いて行く、理由になるのかな…」
「…俺のお父さんも家族と離れて、暮らすことが多かった。だけど、それは、自分の為じゃなく、家族のために働いてたんだ。だから、霧街さんのお父さんも君の為を思って、のことじゃないかな」
これは、後から知った事なんだけど、霧街さんのお父さんは、薬を盗んだらしい。
テレビなどでは、警察から逃げるため、外国に行ったと、報道しているが、俺は、どこか名前も知らない国で病気の人を治していると思っている。
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