第12話 恋をして①

学校から家に帰り、外を見ると今日もいる。

俺の家の近くに不良がずっと来ている。

相馬に、付きまとっていた奴が俺の家を見張っているようだ。

お姉ちゃんに相談して、俺の家に来てもらうとすぐに帰る。それが数日続いた。

さすがに、警察に相談しようかと考えていると、

ピンポーン

今日は別にお姉ちゃんが来るなんて言ってなかったから相馬かな?

そう思い扉を開けると、がたいのいい不良が立ったていた。

…ガシ

黙って扉を閉めようとしたら扉を掴んできた。

「な、なんですか?離してください」

そう言うと、不良は手を離して土下座した。

「頼みがある。聞いてくれ、この通りだ。」

「はぃ?」

気が抜け返事をしてしまった。


隣の家の人が帰って来て、この土下座している不良を見て、俺が冷たい目で見られていた。ご近所によくない噂が出来てしまう前に、急いで名前も知らない不良を家に入れた。

「僕の名前、錦城 龍樹きんじょう たつきです。じ、実は、折り入って聞きたいことがあります」

不良とは思えないくらいに綺麗な正座で丁寧に喋ってくる。それが逆に怖いが黙っておこう。

「その、あなたのお姉さんて、彼氏とかいますか?」

「はぃ?」

また、気が抜け返事をしてしまった。

「いませんけど」

「そ、そうですか…」

がたいのいい不良がもじもじしている。

も、もしかして、

「すいません。僕、あなたのお姉さんに一目惚れしました」

…どうしたらいいんだ?

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