お人好し最強魔導士の冒険譚
神崎あやめ
プロローグ
「え〜〜〜〜!?前線を退くだと!?」
「はい、僕ももう16歳です。一度は同年代の人達と交流したいですし、何よりも僕の主人にもっと寄り添いたいんですよね…」
「でもレン、君が抜けてしまうと我が国では強大な結社どもや魔獣に対処できなくなってしまう」
「その点は僕もよくわかっています。ですからもし僕が必要不可欠な状況になれば呼んでください。できる限り参戦します。それと、ランク2位のセリス・アルフォネア達にも事情は説明しておきますからなんとかできると思います」
「…………わかった。レンの気持ちもよくわかるしまだ子供であるレンに色々なものを背負わせすぎていたな。だから認めるとしよう。その代わり魔導ライセンスのランクは1位のままだからな、気をつけておけよ」
「それもわかっています。それでは長い間お世話になりました。僕はこれからレーヴェに行くつもりなので、何かあればそちらにお願いします」
「レーヴェ……ということは国立魔導学園に入学するつもりか」
「はい。あそこに僕の守るべきものもありますから。それに学園長には話をつけてありますので」
「相変わらず全てにおいて行動が早いな。じゃあまた何かあればレーヴェに行くとするよ。最後に今まで長い間国のために尽くしてくれたことを国を代表して礼を言わせれもらうよ。ありがとう」
「いえいえ、こちらこそ今まで色々としていただきありがとうございました」
こうして僕は部屋を出た。これから始まる新たな生活に思いを馳せながら
これは、世界を守り続けた若き最強の物語………
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