第7話



 そして……。


 ある日、太陽はある世界へと辿り着いた。

 世界滅亡一日前の、本当に崖っぷちの世界。

 意地っ張りのお姫様と、優しい住人達しかいない世界に。


「助けに来たぞ」

「えっと、貴方は一体?」


 時間を巻き戻して自分と会った事すら中た事にした太陽は、そのお姫様の前に現れた。


「知っているか?」

「?」

「知らないなら覚えてろ。もう絶対に忘れるな。俺は諦めるのが嫌いだ。俺は負けるのが嫌いだ。俺は誰かに膝を屈するのが嫌いだ。俺は……優しいフリをして、自分の辛さを隠す馬鹿な奴が大嫌いだ」


 何も知らないお姫様に、太陽は数年越しの再会を果たし告げた。


「……そんな馬鹿な奴を育てたこの世界が大嫌いだ。俺は、そんな大嫌いな世界を、やっと救いに来たんだ」


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