第4話

 asl*ns%qj七月27にちl*@-bq:/yrj"nw太へぃ洋。

 やっとのことで、私は艦橋に足を踏み入れた。艦橋は、不思議な雰囲気だった。士官らは、神妙な面持おももちで双眼鏡をのぞきこんでいる。野鳥観察さながらだ。

 私も他の士官の間を縫って、窓の外を見た。……遠方にふねか?まさか、敵?

 私は他の士官と同様に、双眼鏡を覗いた。双眼鏡の中には、見たこともない灰色の塗装をほどこした、特異な形の艦が並んでいる。

 第一航空艦隊と遠方にある艦隊とは反航戦、つまり進行方向が真逆だ。よく見ても、本当に変な形をしている少なくとも帝国海軍では……ん?日章旗?信号旗にも似たようなものがあるが、区別位つく。いや、日章旗だけじゃない、艦後方には旭日旗まで掲げられている。

 もしかして、亜米利加アメリカの工作船か?にしても艦隊規模の工作船など聞いたことないし、、艦自体も駆逐艦ほどの大きさだ。


「発光信号、電文、手旗信号、信号旗。全てを使って交信を試みろ。」


 艦長が、考えを固め、命令をした。艦長は、“攻撃”ではなく“交信”を選択した。


「各部、用意良し!交信を開始します!」


 命令を受け、艦橋に来ていた通信手が言った。

 数分が経過した頃か、通信手が通信室から戻ってきた。


「返答が、電文で返ってきました!」

「発光信号確認!手旗信号も行っています!あ!今、信号旗が上がり始めました!!」


 通信手が、電文の内容を読み上げようとすると、外を監視していた士官が報告した。どうやら、律儀に我々が行ったもの全てで返信しようとしているらしい。


「それで、電文の内容です。〈我ハ、護衛艦隊旗艦、『あかぎ』デアル。貴艦隊ノ概要ハ、ノ真珠湾攻撃ノ艦隊ニ類似シテイルタメ、信用ニ至ラズト判断シタ。コレヨリ、貴艦隊ニ接近ス。〉」

「赤城ぃぃ?この艦と同じではないか。そっちの方が信用ならん!」


 士官の一人が、言った。

 艦橋が静まる。


「左舷砲雷撃戦用意!あくまでも“用意”だ。私からの指示があるまで、絶対に撃つな!」


 艦橋の入口で声がした。この声は…


「南雲司令長官!全員、敬礼!」


艦長の言葉に、体が反応した。

 第一航空艦隊司令長官南雲忠一海軍中将は、答礼をした。いつも通り、険しい顔であらせられる。


「左舷砲雷撃戦用意!」

「同時に、対空見張りを厳となせ!!」


 南雲長官が、命令を追加した。すると、なんだ。駆逐艦ほどの大きさの艦の後方から、何かが浮いたぞ!

 なんか、卵のようなカプセルのような形をしている。浮いたから、飛行機か?…オートジャイロ?だが、それらだと言う確信が出来ない。航空機には必ず必要な翼も、後ろのちっちゃい尾翼しかない。


「入電です!」


 突如、艦橋に別の通信手が駆け込んできた。


「〈乗船調査ヲ行ウベク、四人ノ調査員ヲ派遣ス。ソチラノ甲板ニ着艦シテモヨロシイカ。〉」

「発光信号で許可しろ。」

「良いんですか?南雲司令。」


南雲司令長官が、即決したため艦長が思わず質問した。


「もちろん。無防備で、という訳ではない。水兵に銃を持たせろ。飛行甲板にて待機だ。私も行く。」


 そう言うと、南雲司令長官は足早あしばやに艦橋を後にした。


 私の耳には、バタバタ、という聞いたことの無い音しか入らなかった。

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