俺は悪くない、俺の世界が悪い

@kurouse

第1話 なぜ人は人を見下したいのか

 まだ、肌寒い春のことである。

 俺は、病院のベットにいた。

 好奇心や期待を膨らませてはいなかったが、少しの夢を持ちつつ学校に登校していた。

 なぜ、俺がベットにいるかと言うと、中学一年生の一学期の半ばであった。


 男女数人に、いじめられていた。

 地震が起き、津波がやってくるように、時間が経つに連れ、いじめる人数が増えてくる。


 初めは無視や陰口だった。次は靴箱や机の中、教科書等の悪戯になった。

 最後は、ラインでの根も葉もない噂が流れていた。


 学校の帰り、そのラインの内容を信じた奴に襲われた。

 気付いたら、病院のベットの上であった。


 それを何度も、繰り返した。もちろん、大事にはなった。しかし、証拠が無かったため親や先生は何もできなかった。

 結局、俺は転校した。転校した学校も他の奴がいじめらていた。人と言うのは誰かより上に立ちたい。優越感に浸りたいのだ。


 いじめていた奴はいつも決まったセリフをいうのだ。

「冗談ですよ、ジャレてただけですよ」。そうなのだ。

 いじめてる奴ほど、自分がいじめてる意識が薄い。

 だが、他者は違う。

 それに乗らなければ、次は自分だと思うのだ。

 だからこそ、皆は乗ってしまうのだ。


 だから、俺は人を信じない、信用してはいけないのだ。

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