ライフイズポエミー


教室から

溢れる豚

想像しろ

それはわたしの役目ではない

きみの役目だ

………わたし?

わたしはただ黙って詩を書くだけだ

そしてそれは答えではない

質問だ

新しい質問を発してあとは知らん

教室から溢れる豚

廊下へと次々と雪崩れ込む豚

仰向けで転げ回る豚

あとは任せたぞ

わたしは豚なんぞにこれっぽっちも興味が無いからな

自分が書いた文章を第三者が勝手に書いたもののように捉えることが可能だった

豚が溢れた

「フルポークですねえ………」

英語の先生はお得意の英単語でこの状況の説明をした

その直後、豚の波に呑まれた

この世界の何もかもが詩なのだ

だから何も間違ってはいなかった

詩の世界に於いて間違いなんて何処にもありはしない

全ての正常さは首吊り自殺している

それがある

「何処に?」

と問われれば

ここに、とわたしは答えるだろう


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