よろけた
強風が
吹いて
わたしの身体はよろけた
本来の角度を
失ってしまった
軸が
完璧におかしくなった
風は透明だった
だからまるでそこに存在しないみたいに見えた
わたしはおそらく制御を失う
そして
握り締めている刃物の行き場に戸惑うのだ
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