純真


幼稚園バスが走っていた

凄まじい速度で

愛らしい動物たちが描かれた車体

一瞬で電柱と電柱の間を走り抜けた

運転手の意識は極めて明確だった

彼は正しい姿勢を保持したまま狂ってしまったのだ

幼稚園バスは赤信号の交差点へと勢い良く突進して行った

歩行者が次々と撥ねられた

園児たちは黙って窓からそれを見ていた

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