星と回答


この星の

隅っこで

生き残ることにした

わたしは

危険人物だから

要注意人物だから

だからわたしにけして触れるな

わたしからしてみればさ

お前たちのその指先はすでに汚れている

そんな気がした

妄想と現実の境界線は限りなく薄く

わたしの頭上では星がきらきらと輝いていた

それが自分のためにそうなっているだなんて

半ば狂人みたいなんだけれど

突き抜けたらみんなよく似ていた

ひたすら無表情なのは

わたしを覆う膜は大したことではないとわかっているから

こくりと頷く

誰も発しない問いに

この星の中心へ回答したのだ


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