マイマニュフェスト
ブスがシャボン玉を作製した
とんでもないブスだった
だがそいつは良いブスだった
ブスの中にも良いブスはいる
当たり前のことをおれに言わすなよ
1たす1は2なんだよ
そしてこいつは良いブスなんだ
誰かに罵られたらおれが助け舟を出してやる
「良いブスだぞっ」
そうして相手の顔面を二、三発ぶん殴ってやれば事は済むだろう
人間は平等なんだ
ブスがシャボン玉を作製していた
それを最初に見た時は驚いた
だがブスほどそういったファンシー要素に憧れを抱くものなのだ
シャボン玉が弾け飛ぶとブスはめそめそと泣いて「永遠なんて無い」とか呻き出した
降格だ
全くムカムカする光景だ
良いブスだと思ったがそれはおれの勘違いだった
「とにかくブスなんて存在がめそめそとしている光景を眺めさせられるのは堪え難い拷問にも似た苦痛だ」
そのような主張を掲げ夏の衆院選に立候補した
『ブス、死のう』
そんな画期的なキャッチフレーズを生み出しポスターを刷って各駅に貼り付けた
早速『全日本ブス連合会』からの苦情と嫌がらせの殺到が始まった
今度は戦争だな………
朝、起きると玄関のポストに死んだ犬が頭から突き刺っていた
「ぜ………前言、撤回ですうう」
堪らずおれは降参した
そこまでやるかという気持ちが今は強い
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます