高校受験の日

 中学になると、多くの人は「中1コース」とか「中2コース」をとっていただろう 。それには小册子の小説の付録がついていた 。そんな中の ひとつ。高校受験の日、女の子が急にぐれるのである 。受験会場に 行かず、どこかへふっと行ってしまう。タクシーをのりまわして いたような感じだ。 よく中学生にお金があったものだ。しかも受験 の当日に。心配するおとうさん。なぜかおかあさんは出てこなかっ た。ひょっとしたら、おかあさんは家出をしていたのかもしれ ない 。あるいはおなくな りになっていたのかも。 よりによって高校入試 の日突然なぜぐれたかというのが、母親の不在と関係ありそうだ。そし て、その日の終わり、さがしていた父と再会。無事を喜び、さとす父 。女の子は自分のわがままを反省し、また来年受験すると約束して終わる。なんとなく読後感としてあほらしかったので覚えてい るのかもしれない。

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