悲鳴

それから俺達は毎日のようにLvを上げに森に行っていた。今はLv10になっていた。が、俺は悩んでいた。


この森でLvをあげるようになって半年だが、まだLv10だ。なかなか強い魔物に会えていない。この森の主とかいないのだろうか。


俺は3ヶ月前にLv10になってから一向にLvが上がっていない。その為ステータスも上がっていなかった。

一方、スーの方はスライムを吸収すればステータス上がるし、魔力を吸収すれば魔力量が上がるのでスーは日々ステータスがあがっていく。


「いいなぁ。スーは日々上がって。」


『スー?』



俺はLv5になった時以来から家にあるナイフを持って森に来るようになった。

スキルは1つも持っていないが前世での剣スキルを何故か体が覚えているの武器がある方が敵を倒しやすい。


今日も何体か魔物に遭遇し全て倒しているが、なかなか高Lvの魔物に会えていない。

もしかして3ヶ月前に倒したLv10のゴブリンキングが、この森の主だったりして。

そんなことを思っていると


「キャァァァア!!!」


森から子供の声がした。


「っ!?まずい!助けに行くぞ!!」


『スー!!』


俺達は声のした方に向かって走り出した。スーはウィンドモード、風になって俺の後を付いてくる。

どこだ?どこにいる?


走りながら探していると、右側の茂みから大きなローブを着た子供が飛び出してきて俺とぶつかった。


「君!大丈夫?」


子供は多分俺と同い年くらいでフードを深くまで被っているから顔は見えないが体が小刻みに震えていた。


すると、子供が出てきた方からドシン、ドシンと足音が聞こえてくる。

その足音を聞いた瞬間、子供の震えが激しくなった。


しばらくして姿を現したのは、図体のデカく、体は筋骨隆々で大きな棍棒を持った魔物。オーガだった。

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