このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(57文字)
中世風の世界を舞台にした事件簿です。主人公は、正義のために謎は解きません。最初は渋々だったり、嫌々だったりするわけですが、それでも心がないわけではなく、その人間味のある行動が物語をより魅力的にしています。 物語全体に漂うどこか鬱っとした雰囲気、誰もが抱えている心の傷、そして闇。軽めのミステリーではありますが、あっという間に物語に引き込まれ、事件が解決するまで読む手が止まらない。秋の夜長に読んで欲しい一冊。