第3話

予言と能力


予言者=予め起こりうる物事(大惨事)を

見る事ができ、それらを回避する事が出来る


プルルルルルル、プルルルルルル、プルルルルルル…ルトの携帯電話が鳴る。

神家ルト「はい、神家です」

夕日テレビD「もしもし、テレビ夕日の者ですが。先日放送しましたノストラダムスの大予言という番組から素戔先生から是非、神家さんとお話ししたいとの事なんですけど明日、お時間頂けますか?」

神家ルト「えっ、、何で自分が?…」

夕日テレビD「素戔先生がお待ちですので是非」

どうして自分の番号が…

神家ルト「は、はい分かりました。」

ルトは興味もあったが昨夜の頭痛と記憶が気にかかっていたのと彼女の夢の事もあり行く事にした。

夕日テレビD「それでは明日、局でお待ちしております」


そしてルトは、テレビ夕日のスタジオがある中洲湾岸ビルの1室を訪ねた。

神家ルト「失礼します」


綺麗なアナウンサー系の女性に案内され、奥の部屋へと進む。


ガチャッ、

受付嬢「どうぞ、こちらで素盞先生がお待ちです」


そこには昨日、テレビで見た素戔が5人は掛けれそうな高級なソファに深々と腰掛けていた。

素戔ミコト「ようこそ、予知の世界へ!君はもう自身の能力を感じている事だろう。だからここへ呼んだ。」

絶大なオーラを纏い静かな口調で話しかける。


神家ルト「な、何が目的なんだ!どうして俺が…」

ルトは威圧され少し構える。

素戔ミコト「この世界の大いなる出来事は予言者と呼ばれる能力者により予言され予言書に記さている。しかしその多くは解読できずに謎とされている。だが、予言者と呼ばれる能力者はその歴史を知り回避する事ができる。それには自らの予言を受けとめ起こる前に知る必要がある」

そう話し素戔は、鞄の中から1冊の古びた書物を取り出し広げてみせた。


・2018年 10月9日 太陽の国 湾の側に立つこの世界を写すものにイナズマが走りその周囲を赤黒くするだろう


そのページには近日の予言が記されていた。文章が比喩によって暗号化され普通では理解しにくいものになっている。意味は不明だが身の毛もよだつものを感じた。

素戔ミコト「これは、私が見た記憶を記したものだ。能力者は見た記憶を鮮明に描きそれらを回避する事で現実は歪み、少しづつではあるが歴史を変える事が出来るのだ。」

素戔ミコト「君には私同様に、近い未来を見る能力がある。これから先、君はその全てを受け入れなければならないのだ。出来る限り多くの未来を描きこの世界を善へと導いて欲しい。」

神家ルト「あんたには見えてんのかよ!その未来が」

素戔ミコト「私の予言書には私が見た、ここ10年の未来が記してある。そして、君に見せたのは1番近いものだ。君はまだ能力を知ったばかりで使い方を知らん、この能力を伝えた事には意味がある事なのだ。」

神家ルト「俺じゃなく、あんたがやればいいだろ!」

素戔ミコト「予言というものは能力者によって見る物事、風景が違う。私にも見えない事、変えられない未来がある。しかし君には君が変えられる未来があり伝えるべき使命があるんだ。力を無駄にするな」

そう伝えると素戔はスタジオを後にした。

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