第71話 花嫁への言葉

 <誓いの言葉>

 遙か昔華やかな羽根の話だ。

 夏が長く永遠の流れとなるように。

 夜はいつでも良き予感に満ちている。

 目がかすみ飯に困る日さえ目出たいと

 へこたれず、平然、へらへらやり過ごそう。

 のびのびと二人の時はノリノリで飲み明かそう。

 転げ回って声高く笑いこそばし合おう。

 とんでもない、途方もなくとびっきりの

 バター頭のバカモノと罵倒されようともね。



  <お祝い騒動>

 ハッピーな発表があるのです

 なかよしの仲居が言いました。

 良い感じの酔いに身を任せ

 珍しいめざしにめろめろ

 平静を装う兵士たちも

 乗る船逃し飲む農夫たちも

 幸運を呼ぶ耕耘機で畑を耕す

 富み栄えるとみせかけて

 バンザイ気分のおばんざい



  <よきことばたち>

 春の箱をのぞいてごらん。花の橋から見える蓮。

 夏に流す涙はきっと、七つの名を持つ波となる。

 酔い心地の予期せぬ寄り道もまた良しとの予言。

 眩暈を呼ぶめくるめくメッセージは恵みの瞑想。

 ヘルからヘローへと経る部屋には平和の壁画を。

 ノリノリに乗せる能力はノルウェーにまで伸び、

 孤高の人さえ子煩悩にする、弧を描く恋の呼吸。

 飛ぶ鳥は時をとらえとこしえに尊い富を届ける。

 倍の喜びをバスに乗せ、晩餐の場にはバラ一輪。



(「花嫁への言葉」ordered by hell“o”boy-san/text by TAKASHINA, Tsunehiro a.k.a.hiro)

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