第3日目 どうして書きたいのか
創作意欲。格好良く言うとね。
どうしてそんなものがあるんだろう。ほかの人はわからないけれども、僕のケースで考えてみる。
1、根っからの嘘つき
みんなも頷いてくれるのではないかな。多分、あると思う。例えば、似合ってもいない服を着る友人に「似合ってるよ」とか言ったこと、彼女の作ったご飯が異世界のものであったとしても引き攣った顔で「美味しいよ」と言ったことないかな。おべっかに近いけれど、言うならば優しいウソ。この才能を、毎日ベランダへ出して日に当ててやり、水をやり、栄養剤などを与えていくとなってしまう病気です。喜ばせるために、虚実伴わず話を作ってしまう。気が付くと、心に浮かんでくる言葉とは違う言葉が、口なり画面上に浮き出てくる人。末期症状の出てる重症患者です。本気で治したいとお思いの方は、毎日カゴメトマトジュースを飲んで、ドラキュラのように健康になりましょう。
2、本を読んでいて憧れから
文章を書く人はみんな憧れを持っているでしょう。本との出会ってなろうかなと思った人も多いでしょう。書くに至るまでに好きな作家、好きな物語などを大量に読破したはず。眠れない日にふと開いてみてしまう本だったり、少しの暇を持て余すとつい文字の世界へ飛び込んでみたりするのではないでしょうか。好きが高じて「自分でもできるのではないか」「私の作った面白い話をほかの人に聞かせたい」となり、いつしか画面に文字を打つ側になってしまってはいませんか。千里の道も一歩からですが、小説家の「嘘から現実を変える力」はとんでもないものです、危険です、なんか危ないと僕は思う。活字中毒には気を付けましょう。さらには、打つ側になってしまった方、僕はライバルたちを蹴落としたいので、提案させていただきたいことがあります。今すぐ、書を捨ててランニングを始めてください。体はいつしか健康になり、夜も悩むことなくぐっすり眠れるでしょう。ただ、村上春樹みたいに専業作家にならないように。僕を超えていかないように。
3、暇つぶし
「人生という時間は、何かをなすには短いけれども、何もしないのには長すぎる」というようなことをどこかの国で誰かが言っていました、たぶん。人生の中で物語を作るなんてことをして、暇つぶししていませんか。部屋に籠ってパソコンの画面を見る。毎日、プレビューの数が気になる。同時進行の作品のうち、一方は全然進まない。小説のつなぎを考えて苦悩する。あなたの人生の大切な時間を、その薄暗い部屋の中で終わらせてしまうのはもったいないと思いませんか(思ってくださいという強制)。もしかして本職があるのに、妄想力をバネに面白い作品なぞがどんどん生まれてしまい、それで生活できるようになったらどうするんですか。僕がなるはずの席がひとつなくなるじゃないですか。そういった方は、庭で鉄道を作りましょう。工作の時間もできてなおよし。しかも、体も動かして健康になるからです。ちなみに森博嗣は一切関係ありませんからね、からね。
4、天才の方
いうことはないです。パソコンがぶっ壊れろ。
5、すでに小説家である
困るなあ。本当にそれでご飯食べちゃうんだもん。すげえよなあ。ねえ、どうしてそんなに才能があるのかな。うんうん。無心で書いていたら、いつの間にやら賞をもらってデビュー?あーね。うんうん。わかるよ。うんうん。こう、知り合いの編集者とかいないの。いるでしょう。まあ、少しだけでいいんだよ。いや、先っちょじゃなくて。いや、本当に何回読んでも感動して泣いたもん。もちろんファンだよ。あの恋愛小説書いた人でしょ?え、異世界系?あー、感動というよりかは共感。すげえ上手い文だったし。あ、ちょ。知ってるって。あ、いかないでよ。もう。ちょっとくらい、いいじゃない、こっちに中途半端な文章を書いて何かお金的なものを貰えるコネとか紹介するくらいいいじゃん。もうけちーーーーーーーー。
7、難関大に行くため
絶対に間違ってる。それよりか、勉学をしなさい。高名な小説家になりたいとかチンプンカンプンなこと言ってるじゃない。間違いなく試験勉強に時間を費やしたほうがいいよ。なんせ、人生一度きり。大変だとは思うよ。でも、こんなところで時間を使っている場合じゃない。君は僕より才能があると思う。文章でも実生活どちらを取ってもだ。それなら、参考書や教科書を開き、必死に覚え、いい大学に行きなさい。もちろん、いい大学行ってるからということでいい人生を歩むかどうかはわからない。でもね、同じように受験勉強という高い壁を登り切って残った人たちから学ぶことのほうが多いはずだ。物を書こうと意気込む精神と向上心があるくらいだから、受験勉強なんて何とかなると思うよ。勉強はきついだろうが小説なんて書かずに、目の前の受験を越えよう。そんな君に送る歌、聞いてください。Mr.Childrenで「終わりなき旅」。
8、Mr.Childrenになりたい
うん。わかるよ。僕も大学卒業の時に「Mr.Childrenに就職する」と周りの分からず屋に言い放ってたもんだ。結果、Mr.Childrenに入りたくて、未だに文章を書いているよ。まあ、ギターなんて弾いたことないし、カラオケで80点出したこともない。そんな僕でも夢を持ったっていいでしょうが!!。・・・取り乱してしまったようだね。ごめんよ。でも、君に言わなくてはならない。君は諦めるべきだ。僕はMr.Childrenのカスタネット役を渡すつもりはない。どんなことがあってもだ。両親が先に死のうと、地球が丸かろうと、宇宙が広かろうと、決して譲るつもりはない。朝起きても、昼食時も、夜寝る前も、決して忘れるな。僕がカスタネット役だってこと。
9、B'zになりたい
頑張るべきだと思う。僕は応援してるよ。でも、滑稽な夢だからあまり周りの人には言わないことだよ。松本みたくギター上手くないだろうし、稲葉みたく歌上手くないだろうし。どちらにしろ、君の居場所はないと思うよ。まあ、僕は応援してるから、勝手にしてくれて構わないけどね。
10、読んでもらった人を夢中にしたいから
切に思うね。こんな僕でも思うくらいだから、この文章を読んでくれた人優しい人は僕よりも思っているはずだ。糞みたいなどんな物語でも、ネットの端で漂う文章でも、誰かが読んでくれると嬉しくなるもの。どこかで読んでる読者のため、あなた方は良い文章、素晴らしい物語を書いてほしいね。時には鳥肌が立って眼を背けたくなるほどの恐怖を、滲んで文字が読めなくなるくらいの感動を、強敵を苦難の末倒した爽快感を、甘酸っぱい青春の恋物語を、苦しんで書いてほしい。多分、いつか、本当にいいって言ってくれる人に読まれることを祈る。大変だろうが、未来の物書きは君たちってことだね。まあ、僕は書けないけれど・・・。
11、終わり
話は終わり。え、続き?
これにて終了だ。大体、二千字を大幅に過ぎてるの。こんなに長く書くつもりはなかったのに、最後は、なんかまじめに書いてしまった。最後の文章なんて体調に響きそうな気色の悪い文だわ。まあ、しかたなし。今回に関してこれ以上いうことは特にない。
12、終わらない
え?まじかよって、俺も思ってるよ。この手法も結構使われてるし。でも、もう少しだけ、祭りの後の余韻ってやつですか。それを味わってもいいじゃない。映画の終わり際、スタッフ流れ始めると切なくなるよね。夕方の5時に公園で聞く七つの子も切ない。ノスタルジックってやつさ。夜空でも眺めながら吸うたばこくらいノスタルジックやわー。別れはつらいな。そうだね、男はつらいものね。
13、終われよ
腹立ってきてさ。どうして文章書くのやめないけないのか、わからんくなってきてさ。ていうか、ここまでよく読んだものだな。読者め、この野郎。書いてるほうが偉いんだゾウ(不敵な笑い)。ここまでよくのうのうと読んでスクロールしやがって。考えてもみろ。ここの章は見る必要のないものばかりだろう。なのに、最後まで読みやがって。感動のクライマックスなんてものあるか。許さない。ここまで読みやがって。暇人か。書いてる俺も暇人か。なにやってんだよ。本当に誰か読むかもわからないのに、ここまでやらせて。あー、終わらないわ。ミスチルの振りとか入れるからこういうことになるんだよな。余計なこと書かないほうがいいって、余計なこと言わないほうがいいって先生も言ってたしな。マジミスった。長いなこの野郎。まだ終わんねえのか。予定の文字数大幅に超えてるよおい。地獄やな。書くのって地獄やないか。いい落ちが思いつかんねえ間は書くしかなかろうもん。どげんかせんといかん。あー、大変。そうだ。
14、スタッフロール
原作 へんりー
15、終わり
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