第11話 続検証作業
あれからひたすらに歩き続け、穴を掘り返し続け、土の中の虫を食べ続けた。
まずわかったことが3つある。ひとつ目だが、ほとんど寝ずに探し続けたが、この世界はずっと夜が続いている。
少なくとも俺がこの世界に来てから体感でも2、3日分の時間が経っているが、ずっと夜のままだ。
そうして、ふたつ目はもうすぐまた円環の呪い発動の時間だということ。
ご丁寧にも称号を獲得したときと同じアナウンスが教えてくれた。
このアナウンスにも悪意を感じつつある。
どうやら最初にこの世界に来て、双頭のうさぎを殺した時間になると巻き戻る呪いのようだ。
最後に、俺はようやく光る熊を殺した終焉の光の場所を見つけたようだ。
といっても光る熊と遭遇した場所ではなく、終焉の光で消えた森の木と土の跡の途中を見つけたようだ。そう、いい間違いではなく、大事なことなのでもう一度言うが、消えている。
木の上部が抉れて折れて散乱しているべきなのに、ここの木は消え去ってしまっている。
この終焉の光でまるで存在自体が消え去ってしまっているかのように。
ヤバいもう巻き戻る時間だ。
俺は自身のこの2、3日間の掘り返した穴から推定される自身の最初の転生ポイントを目分量で狙い、終焉の光を放った。
その瞬間、円環の呪いが発動する。
俺の意識は闇に飲まれた。
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