第25話 脱出
ロミ「反応はこの奥の広くなってるとこだと思います!」
ジャック「了解」
タタタタタザザッ!!
ロミ「あった!アレだ!!!」
私達は直ぐにポータルが起動するか確かめた。
ジャック「起動したけど、アラートが表示されてる!やはり、魔力が足りないようだね。。。」
ロミ「じゃー早速、充電してみます!」
私は手を乗せ魔力を注ぎ始めた。
ジャック「ロミーさんにばかり苦労かけて申し訳ない」
ロミ「。。。そんなこと、、、」
ポータルに目線をやると、魔力の残量が表示された。
"転送に必要な魔力30%から"
"現在の魔力量........2%"
ジャック「ロミさん変わろうか?辛くない???」
ロミ「どれくらい経ちました???」
ジャック「20:50。一時間は経ったね」
ロミ「これは、朝までコースですねぇ。。。若干退屈で眠くなってきました( ・`ω・´)キリッ」
ジャック「私も見ているだけで眠くなってきたよ(ニコニコ)」
ジャックさんが、ポータルに手を触れ一緒に充電を手伝ってくれた。
"現在の魔力量........7%"
上城「お疲れ様です。どんな感じですか」
ジャック「やぁ、ロミーさん一人で一時間ほどやってたけど、7パーセント程しか増えてなくてねぇ。だから私も手伝い始めたところだよ。」
ロミ「桜子さんはどうなりました?」
上城「あの狼みたいな子は歩けるほどまで回復したよ!大人しい子だったよ。でも亡くなった主人のそばを離れようとしないんだ。。。それでとりあえず三日月は今、みんなと持ってた食材出し合って夕飯を作ってるよ」
ロミ「そっか、良かった。」
ジャック「後で交代しますね」
ナターシャ「ロミー」
ナターシャが悲しい表情をしながら私を後ろから抱きしめた。
ロミ「。。。ありがとう」
ナターシャ「さっきは声をかけられませんでした、でも、ロミーは悪くない。だから自分を責めてはいけません!」
ロミ「うん。」
ナターシャ「ジャック、あなたもです。二人はずっとこの事を引きずるといけない!だから、私が責任を取ります!」
ロミ「ん?(o´罒`o)」
ジャック「ん????」
ナターシャ「二人がヨーコの死の責任を感じているなら私が代わりに責任取ります!私に押し付けてください!そうやってみんな奴隷に全てを押し付けて、正統化させるんです!!!」
ジャック「あ、ナターシャちゃんなりの励ましだねコレ」
ロミー「あはは、ナターシャ、私達はナターシャを奴隷扱いしないよ。他の悪い人達はそうやって全部奴隷に押し付ける世の中なのかもしれないけど、私達は違うよ」
ナターシャ「いいんです!そうすれば、ロミー達の心は苦しんでます!誰かに押し付けて、八つ当たりしたっていいんです!!その為の奴隷なんです」
ロミ「ナターシャ、、、」
ナターシャ「さぁ私を殴って、ストレス発散してください」
ロミ、ジャック「!?」
ロミ「いやいやいやいやいやいや」
ジャック「だ、ダメでしょ」
ナターシャ「じゃ、奉仕がよろしいですか!?脱げばいいですか!?」
ロミ「(〃ω〃)やーめーなーさーい!!!!」
ジャック「おじさんには心臓に悪いよ。。。(照れ)」
ナターシャ「何故ですか!ロミーは他の人達と言うこともする事も違い過ぎます!!!どうしたら喜んでくれるんですか!?」
ロミ「か、顔がマジ過ぎてこぇよ」
ジャック「何この状況」
ナターシャなりの励ましが若干、空回り初めてきている。。。
ナターシャの言っていることもわかるんだけど、わかるんだけど、人としてそれを受け入れたら、絶対ダメだし、
ロミ「はぁー。ナターシャ、なら一つお願いして良い?」
ナターシャ「何でもどうぞ!!!!」
ロミ「さっきみたいに後ろから私を抱きしめてて」
ナターシャ「はい!こうですね!次は脱がせればいいですか!?」
ロミ「ばっ!ちっげ!やめろ!そのまま、ただ、そのまま抱きしめててくれるだけでいいから。」
ジャック「うんうん。和むなぁ(ニコニコ)」
ナターシャ「えぇ?本当にこんな事だけでいいんですか?」
ロミ「うん(o´罒`o)♡」
ただ、抱きしめてもらうだけで、心は落ち着く。言葉はいらない。
ロミ「私はジャックさんの頭をなでなでしてあげます」
ジャック「え?」
ロミ「あ、それより私が抱きしめてあげたほうがいいですか???」
ジャック「じょ、冗談はやめてくれ、心臓に悪いよ」
ロミ「え?どさくさに紛れて、流れで抱きつく。とかお決まりじゃ無いですか」
ジャック「あはは、、、ありがとう、ロミーさんの笑顔が見れただけで、だいぶ落ち着いたよ(ニコニコ)」
ロミ「まぁ私がジャックさんに触りたいだけなんですけどねぇ。あははは」
若干本気でジャックさんに抱きつこうと考えてもいた、ゴホン
冗談を言えるくらいまでになれば、だいぶ落ち着いてる証拠だ。
でも私はジャックさんのあたまをなでなでした。
ジャック「あ、、、、ふぅ。ありがとう(照れる)」
わぁサラサラヘアーだぁ♡
私はニヤニヤが止まらない。
調子に乗って撫で続けていると、抱きついているナターシャが私をさらに強く抱きしめ、ジャックに手が届かないように後ろにグイッと引っ張られた。
ナターシャ「ロミー、どさくさついでに撫で過ぎですよ!」
ロミ「えぇ!?いいじゃん!ちょっと、引き離すな!撫でさせろ!」
ナターシャ「ダメです!」
この時間悪くない。
桜子「ロミちゃーん」
桜子さんと上城さんが食事を持ってきてくれた。
ガタン、と上城さんがローテーブルを私達の横に置いてくれた。
ジャック「ありがとう」
桜子「そんなに食材も無いから、スープくらいにしか出来なかったけど、食べよぉ!」
上城「ロミさん、交代するよ、疲れたでしょう?先に食べて、休憩して」
ロミ「ありがとうございます」
桜子「ってかロミちゃんその状況、説明して!」
ロミ「こらは、ナターシャに後ろから抱きつかれているところです」
ジャック「そうだね。そのままだね」
上城「現状を説明しただけだね」
桜子「ムキィ!ロミちゃんずるいわよ!」
ロミ「ふはははは!私へのご褒美なのだよこれわ!ふは、ふははははは」
桜子「く、悔しい!!」
ナターシャ「??桜も抱きしめてあげましょうか???」
桜子「やったぁ!」
ロミ「一回1万Gね。おさわりはベット1万Gいただいております。」
桜子「なっこの店やるなぁ!お尻は?お尻に手の甲で触れる程度でも!?」
ロミ「お客さぁん、そっちプレイがお好みなんですかぁ???」
ジャック「おじさん、この会話に興奮しちゃうよ。和むなぁ(ニコニコ)」
上城「えぇぇぇぇ」
あははははは
笑いながらみんなでテーブルを囲む。
こんな何でもない時間も好き。
私は市場でアイテムBOXに入れておけば腐らない。と聞いたので、何個かパンや干した芋などを少し買っていたので、みんなに分けた。
桜子「ありがとう!みんなにも分けてくるね」
ロミ「ありがとう!よろしくー」
そういえば、腐らないのなら、生搾りジュースのお店で買ったやつもしまっておける?
ってか、私、料理人のレベルMAXだから、材料さえ持ってれば簡単に作れるんじゃ!?
よしよし、町に帰ったら早速試してみよーっと。
カナナン「ロミーさーんパンありがとー!」
アカギ「サンキューな!」
私は手を振って挨拶した。
上城さんとジャックさんが引き続き、私の魔力を使ってポータルへ充電してくれている。
両手を伸ばし体を伸ばす
ロミ「うーーーん!」
桜子「ジャックさん、もう少し待ってくださいね、食器片付けちゃいますから。そしたら交代します」
ジャック「ありがとう」
ジャックさんと上城さんは片手をポータルにつけたままなので、片手で、食事をしていた。
ロミ「食べさせてあげましょうか???あーん。って。」
上城「大丈夫だよ。ありがとう」
ジャック「。。。一瞬お願いしようと思ったけど、上城くんがやらないなら私もやめておくよ」
ロミ「チッ」
上城「今舌打ちしたよね?」
ジャック「ははははは」
ロミ「気のせいですよ、部長」
上城「え?何でそういう時だけ、部長って言うの?」
ロミ「だから気のせいですって部長」
上城「えぇぇぇぇ!?」
ロミ「ふふふははははー」
向こうで食事していたみんなもポータルのある広い場所に集まっていた。
朝まで掛かる事はみんなに説明済み。
ジャック「そうだ、みんなの呼び方についてなんだけど、私のことは呼び捨てでいいから、キャラ名だし」
アカギ「そうだなぁ。さん付けとかもみんな無しにしないか?俺は敬語使ってないからアレだけど、この際敬語とかも無しにしないか?」
カナナン「そうね、私達仲間なんだから、その方がいいかもしれないわね」
桜子「私の名前、月光桜って長くて言いにくいと思うから、"桜"だけでいいわ」
ジャック「よし、まとまりそうだね。」
ロミ「みんなよろしくー!」
私がテントを出すと、昨夜入れた自分達のテントをみんなも取り出した。
白バラ「町に帰ったら、お酒飲みたい」
赤い月「女の子とデートしたい」
カナナン「なにそれー笑」
アカギ「ふかふかのベットで体を目一杯広げて寝たいな」
桜子「わかる!部屋のランクあげて、せめて二段ベットじゃないベットで!」
ソルト「俺も!」
ネコッチ「わ、私はヨーコさんを埋葬してあげたいです」
一同「。。。」
ネコッチ「あわわわ、空気読めなくてす、すみません」
桜子「そんな事ないわ!話題を避けていたけど、大事な事だから、ネコッチが言ってくれて良かったわ」
アカギ「仲間の死は辛いな」
上城「でも、仲間の絆が深まる機会でもあるよね」
桜子「イケメンはいう事が違うわねぇ」
ソルト「今のセリフ俺が言っても笑われてそうだわぁ。俺もイケメンに生まれたかったわぁ。」
アカギ「来世に期待だな」
ソルト「ですよねぇ」
一同の笑い声
ロミ「ヨーコさんのお墓を作ってあげたいね。海の見える場所とか良さそう」
白バラ「それと花が沢山咲いてる場所がいいわねヨーコさん、お花が好きでお花屋さんやってたんだって」
沢山みんなと話した。
時刻は22:56
"現在の魔力量........25%"
ロミ「後、少し、30分も掛からないくらいで、一人なら外に出られそうなんですが、どうしましょう」
ジャック「外には、司祭様が救援隊が待っているそうなんで、安心してください」
みんなが話し合っている。
アカギ「早く出たいのはみんな同じだが、俺は後で大丈夫だ」
ネコッチ「私も、一人で先に行くのはちょっと」
.
.
.
上城「よかったら、先にどうぞ。僕達は後で大丈夫なので。」
上城さんが、一緒になった冒険者に声をかけた。
確かにそれがいい。
みんな一緒に居る事を選んだから。
冒険者「すまない。お言葉に甘えてさきに帰還させてもらうよ。外にいる者達に状況は説明しておくよ。そういえば、自己紹介をしていなかったね、私はエミリオン・シルバーズです。君達が居なかったら帰れなかったかもしれない。後日改めてお礼をしに伺うよ。」
冒険者さんをさきに帰還させた。
最初に一人ポータルを使用すると充電時間が早まって一時間後には二人づつポータルを使用して脱出をしていった。
AM3時
ナターシャ「で、では、お先にすみません」
桜子「ごめんね、先に行かせてもらうわね」
残ったのは私とジャックとバニラと狼のようなモンスター
突然ポータルのアラートが表示され、外から数十人の武装した人達が転送さ!てきた。
部隊のリーダーが話しかけてきた。
隊長「シルバーズ様より話は聞いております。最高司祭フィオナ様の指示により、これより、亡くなられたヨーコ様と獣使いの冒険者様のご遺体を連れ帰りたいと思います。皆様は順に外へ。失礼いたします」
!?
先に出たレイノルズさんが司祭様にお願いしてくれたんだ!!!
良かった!一緒に帰れる!みんなも安心する!
バニラ「俺は、あの狼と一緒に後から行く」
ロミ「わかった。きをつけてね」
ジャック「ロミーさ、いや、ロミー。僕達も外に出よう」
ロミ「はい!ジャック!」
私達は無事に生還した。
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