第20話 初めての冒険とチーム編成



部屋を出て階段を降りると、直ぐに桜子さんが声をかけてきた


桜子「ロミちゃん達、最高ランクなんだって!?見せて見せて!」

ジャック「私なんかがもらってよかったのだろうか」


受付前でわちゃわちゃしているとメガネの受付が、提案をしてくれた


メガネの受付「みなさん、今から炭鉱に向かわれるんですよね?でしたら、カッパーの冒険者さん達は必ずシルバー以上の冒険者とパーティになり、しっかりと回復アイテムの準備をしてから、出発してくださいね」


お団子の受付「出発前に町の入り口にある、水色のポータルに必をチェックしてくださいね、行きは、徒歩や馬車など陸路で向かってください。炭鉱の入り口にも同じポータルがあるので、そこでも必ずチェックをしておけば、帰りはポータルからこの町の入り口まで一瞬で帰ってこられます。ではお気をつけて」


凄い転送装置があるのか!


支部長「ロミー、ジャック殿、あなた方には依頼を受けてもらいたい。」


ロミ「!?」


きた!直接依頼されるパターンのクエスト発生ってやつじゃない!?


炭鉱は無数の層になっていて今では何層まであるなかはわからないほど、モンスターが住み着いてしまっているようで、

支部長の依頼は4層から下の層のどこかに住み着いた、ケンタウロス群れの討伐依頼だ。


常に移動しているらしく、目撃情報がバラバラらしい。

ケンタウロスはシルバーの冒険者でもかなり苦戦するモンスターのようだ。


私は正式に支部長からの依頼を受けた





ハンター協会の外にでると、掲示板に貼られた手配書からケンタウロスを見つけた。

こいつかぁ

ケンタウロスって群れるもんなの???と思いつつスマフォのカメラでポスターを写真に撮った




みんなどうパーティになるか話し合っている、私とジャックさんは別の依頼を受けているので、その事を上城さんと桜子さんに話しをした。


私の呪いに関係なく、パーティにレベルの高いものが一人でもいると、レベルの高いモンスターが召喚されるトラップなどもあるので、

プラチナとカッパーでパーティを作るのはあまり良くないらしい。

メガネの受付が言ってたので、本来簡単に倒せる下級モンスターしか出ない場所でも高ランクの冒険者がいると、高ランクの人にしか開けられない宝箱や隠し通路を開けてしまい、中から上級モンスターがうじゃうじゃでてくる。なんて話も良くあるらしい



私達は一度パーティを解散後、それぞれパーティを組んだ。


ナターシャが一度宿屋に戻る事を提案した、キースさんが炭鉱までの馬車を出してくれるんだとか。

ラッキー


ロミ「キースさんが馬車を出してくれるなんてー!最高!」

ナターシャ「ロミー、私も連れて行ってください」


ロミ「ナターシャって踊り子だよね?戦えるの?」

ナターシャ「私はシルバーの星五つです」


おぉ!!シルバー5!!

そこそこに強いってことじゃん!


桜子「なら私のパーティに来てくれないかしら?ロミちゃん達は下に降りるから、少しでも戦力が欲しいの!!お願い!!」


ナターシャ「。。。」


ロミ「ナターシャが桜子さん達のとこに行ってくれたらすごく助かるよぉ〜!!お願い!!」


ちょっと残念そうにしながら了承してくれた。



〈クエスト受注チーム〉

Rommie (杖、剣)プラチナ

ジャック (銃、槍)プラチナ


〈桜子さん率いるAチーム〉

月光桜 (魔法使い)シルバー

ナターシャ(双剣)シルバー

白バラ(レイピア)シルバー

ソルト(斧)カッパー

ヨーコ(弓)カッパー


〈アカギさん率いるBチーム〉

アカギ(長剣)シルバー

赤い月(ハンマー)シルバー

カナナン(弓)カッパー

ネコッチ(魔法使い)カッパー

アキラ(2丁拳銃)カッパー





町の入り口にあるポータルでチェックを済ませ、

キースさんの馬車で20分くらい走らせ、炭鉱に到着すると、数名の冒険者が入り口にいる。

他にも冒険者しにくる人達が居ても当然か。


キース「帰りはポータル使って帰ってこいよ。くれぐれも無茶はするなぁ!うまい飯作ってまっててやるからな!行ってこい!」


キースさんに手を振り入り口に向かう。

炭鉱のポータルでチェックを済ませて、いざ初めてのダンジョンへGO!


「おい、あんた達、今、中は停電してるから真っ暗だぞ。光魔法が無いと進めないぞ」


うげー

親切な冒険者さんが教えてくれた。

みんなが話を聞いている。

私は天眼が常に発動してるから、むしろ暗い方が本領発揮できる気がする。

でもジャックさんは光が無いと見えないので、光魔法で何か使えそうなの無かったかなぁ


一階の奥にあるエレベータの所にある発電機に電気が大好きなモンスターが大量発生していて、電力を食べているらしく、坑道の電気がつかないらしい


冒険者達が中で立往生しているみたいだ。


ロミ「あ、でも、とりあえず、私がサササッとエレベーターのとこまで行ってチャチャっとモンスター蹴散らせばみんな入ってこれるんじゃね??」

桜子「それなっ」

ロミ「じゃー行ってきまーす」


上城「え!?冗談じゃ無いの!?」

ジャック「おぉ、本当に行くんだ」


驚くみんなを置いて私は一瞬で坑道に入った。



坑道に入りまず最初にするのは、ちょっと早めに歩きながら、天眼のスキルを全開で、このフロアのマップを調べた。くねくねしてるけど、割と大丈夫そうかな。

あ、ここ右ね。


とりあえず、5mくらい毎に光魔法の"ポイントマーカー"で後から来る人にもわかるし、マップがわかっていても広いとどこを通ったかわかりづらい辛い場合にも役に立つ用に印をつけながら進む。







途中、動けなくなってる冒険者にマーカーを辿れば外に行ける事を伝え、サクサク奥へ進む。

うーん、モンスターが居ない???

私はこの暗闇の中でも、天眼のスキルで普通に見えてるんだけど、ここまで、冒険者しか見てない。



次に見つけた冒険者に話を聞くことにした。


「だ、誰かいるのか!?」

「今灯りをつけます。」


杖の先に光を灯す魔法を使った。


フワッと数メートル先まで灯りが照らす。


冒険者も安堵の溜息をつく。


「あ、ありがとう。この暗闇で動けなかったんだ。」


停電する少し前にモンスターの遠吠えの様な声が聞こえた途端にモンスター達は一斉に奥へと消えていったんだとか。

ほかの冒険者が"下に降りた"と言ってたらしいけど、すぐに停電して仲間とはぐれてしまったそうだ。


下に降りた?

遠吠えらしき声に呼び寄せられた?

うーん


ピロン♪


スマフォが鳴って取り出すと、桜子さんからのメッセージだった。

視界に見えてる方のアイコンは音が鳴らないようだ。

スマフォでメッセージを確認すると、私のつけたマーカーを辿ってナターシャとジャックさんが私の後を追って入って言った。と連絡があった。


この暗闇は危ないから本当は外で待っていて欲しかったけど、仕方がない。


バニラ「ここから入り口に向けてライトに電気を流してみろ」

ロミ「おぉう!その手があった!」


壁に一定間隔で備え付けられた電球に杖をかざし、杖の光を電球にうつ変え、電球を調べた、スマフォをチャージした時のように、電球をチャージする項目は見当たらない。


バニラ「意識を集中させてみろ力を送るイメージ」


力を送るイメージ、力を送るイメージ、


うーんうーん。


あ、


気がつくと、坑道の灯りが点いていた


ロミ「あれ?復旧したのかな?」

バニラ「ばかっ、お前がやったんだよ」


え、よくわからないけど、私の力で灯りをつけたようだ。


ロミ「出口までのマーカーを辿って外に出てください!」

「あ、ありがとう」


冒険者を見送り私は桜子さんに返事を送る、


『一時的ですが、魔法で灯りをつけましたが、どれくらい持つかわかりません、モンスターは下の層に降りて行ったようです。引き続き私は電源を復旧するため奥に向かいます。』


送信。っと。


さて、灯りが点いたからナターシャとジャックさんはすぐに追いつくだろうからちょっとゆっくりめに歩こうかな。



うーん

モンスターが居ないのはちょっと拍子抜けだけど、早く電源を復旧しておきたい。



ギギィィィィイ


バニラ「ゴブリンが来たぞ」


よし!やっとモンスターー!!!


私は装備を剣に持ち替えゴブリンを迎え撃つ準備をした

その時、背後から殺気を感じた時、ゴブリンの悲鳴が聞こえた


グギャァァァァァァア!!!


ゴブリンの頭部に短刀が突き刺さり、息絶えている。

うーん、私の出番なしなパターンね。。。



ナターシャ「ロミー!大丈夫ですか!」


むふっ(o´罒`o)でもナターシャなら許すっ!


ロミ「大丈夫っ全然大丈夫っ」


頭部に突き刺さった短刀を抜き取ると残りのゴブリンも手早く切り刻むナターシャの姿はまるで、踊りを舞っているようで、見惚れてしまった。


ジャック「ロミーさん、いきなり一人で行くから心配したよ」


ロミ「でも私見えるし、大丈夫なんで」


私の返答にジャックさん困った表情をする


ジャック「。。。まぁそうなんだけど、若い子ってみんなそうなの?自身の塊みたいな。」


ロミ「あ、いや、すみませんでしたっ!!!無神経な発言しちゃって。」


深々と頭を下げる。

ジャックさんがせっかく心配してくれたのにそっけない態度で接してしまって、ちょっと後悔する。


気がつくとゴブリンは全滅していた。

ナターシャ一人で、ゴブリンの倒しちゃったよぉ

さすが、シルバー5のハンター!ゴールドになる日もすぐだね



ジャック「ロミーさんがいくら強いと言っても、こっちの世界がゲームと全く同じとは限らない事をもっと自覚して欲しいんだ。」

ロミ「はい>_<」

ジャック「調子に乗っているといつか必ず痛い目にあうよ。こっちに来て、すでに沢山の人達が亡くなったのを見てきたはずだよ」

ロミ「ふぁい(´;ω;`)」

ジャック「あ、ついつい年寄りくさく説教をしてしまいました。申し訳ない」

ロミ「いえ、私が、私が悪いんです。調子乗ってました。以後気をつけますぅぅぅぁぁぁあ。゚(゚´Д`゚)゚。」


ジャックさんに頭をぽんぽんしてもらい。

ちょっとうるうるしてしまう。。。


しばらく気まずい空気の中、坑道を進む


バニラがジャックさんの肩にのり何か話している。

バニラが私以外の人と話すの初めて見たかも。

何を話しているのか気になるけど、気まずくて気持ち、距離を置いて歩く。。。


あぁ私のばーか!

ゲームの中では桜子さんといつもあんな感じだから、こっちに来てもついついゲームのノリで突っ走ってしまうところがある。

この世界を楽しんでいる自分もいて、周りとの温度差に気付いてなかった。

たぶん、上城さんも同じように感じていたかもしれない。


ジャックさんに怒られてちょっと反省。。。



ナターシャ「ロミー、私は突っ走るロミーがすごいと思います。自分の意思で好きな事をするって羨ましいから」


ナターシャ!!

私はナターシャを力一杯ハグした。

なんと優しい言葉!

今の私にそんな言葉、泣いちゃいます!!!


ロミ「ナターシャ大好き!」

ナターシャ「!?」



そうこうしていると、エレベーターが見えてきた。


すぐ隣の電源盤に光る毛むくじゃらのモンスターが群がっている


ロミ「あの"ピカモジャ"が電気をもぐもぐしてるせいで、ブレーカーが落ちちゃった感じかな?」

ジャック「ピカモジャ」

ナターシャ「もぐもぐ」

ロミ「あの、ジャックさん、一発魔弾を打ち込んでもらえませんか」

ジャック「いいよ」


ドンッ


一匹のピカモジャに命中すると、他のピカモジャがピョンピョンと飛び跳ね出した。

怒り出した??

次は私が。


剣を構えて、行こうとした瞬間、

真横にいたナターシャが電光石火のごとく飛んでった!!!


ロミ「おうふっ。私はまた実践できないのですね。。。」


私は膝から地面に崩れ落ちる。

行こうとしてるのに先に行かれちゃうと本当にショック大きいんですよ。

バニラが私の背中に飛び乗り肉球で頭をぽんぽんしながら


バニラ「残念だったなぁ」


ざまぁ!

という表情をしている事が背中に越しでもわかる


でもナターシャだから許す!!!


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