ニッチ。とてもニッチな小説だと思います。女の子同士の恋愛に多少のグロと背徳感とホラーを添えて。……そんな印象を受けました。描写は美しく、そしてグロテスクです。高い表現力に依って織りなされた怒涛の心情描写は、とにかく濃厚です。濃厚に、主人公の心の色が襲ってきます。いろいろなアカ色が脳裏を横切りました。まだまだ物語は始まったばかりですが、とにかく続きが気になります!
美しい物語だと思う。思春期にある少女の、同性への愛、性愛を通じて文章は淡々と綴られる。その中に、清らなもの、淫らなもの、邪悪なもの、残酷なもの、とりどりの感情が溢れて、それはまるで、宝石箱の仲の煌びやかを見るようだ。この作品はR18とするより、純文学に分類するのが正しく思える。殊に様々なアカを巧みに操った最新話の内容は「このみしぐれ」と並んで圧巻である。