第12話【子育て日記初日】(1)
「さてと……どうしたもんかねぇ」
改めて周りを見渡すと、「とにかく広い」その一言であり、いかにも何でもありそうな雰囲気。
それと、
そんな心配を他所に部屋中を走り回る
(同い年位なのにこうも差がでるとわ……)
「とりあえずさ、これから数日は、衣食住を共に過ごす仲間としてアイナちゃんが屋敷内を案内してくれないかな?」
話を聞いているのかわからないが、無言で「スタスタ」と横を素通り。
(嫌われているのかな?)
蒼い
何にでも興味を示すのは、良いことだしその自由奔放さが好きなんだが将来が心配だよ私わ……。
扉を開け廊下へ出ると壁中に勲章や賞状等、輝かしい光景が眼前に広がり思わず言葉を失ってしまった。
「ニッシャーあっちでアイナが待ってるよー?」
抱き付きながらアイナの方へ指を向ける。
その仕草も可愛くて仕方がないが小さな
付かず離れずの状態が数分続き、お互い無言のまま長い廊下を歩いていると、目的地に着いたのか立ち止まり、小さな体で扉を開けて待っていた。
「ここに入れって事なのか?」
そうは、言ったもののやはり反応がないためそのまま部屋へと入る。
【屋敷内洗い場】
目が点になるニッシャを他所に何処でも走り回るミフィレン。
そこには、ニッシャの身長よりも大きな棚が部屋の半分を占めており、色とりどりの食器が並ぶ中、その数1000枚以上あり、とても老婆と子ども2人の量でわないのは、明白だ。
棚に囲まれた中央には、調理場があるが乱雑に食器が置かれており、こちらもニッシャの目線程が重なっていた。
あまりの光景に
「ポツン」と取り残された2人は、目の前の惨状に訳がわからなかった。
「おいおい、私ら客人じゃなくて使用人扱いかよ。まさかこんなところで皿洗いしなきゃいけないわけ?」
半ばキレ気味のニッシャに対して、チビッ子は、お皿をフリスビーの様に飛ばしていた。「キラキラ」と
(匠の手により生成された食器や日用品は、魔法耐性が
山積みの皿から1枚を手に取り、汚れを落とすつもりで
「チリチリ」と音を立てながら見る見るうちに汚れが落ちたが手元には、何も残らなかった。
「火力間違えたかな……無くなっちった」
調整が難しく、何度やっても溶解していくだけだった。
(
その頃ミフィレンは、どこで貰ったのか分からないが赤色のクレヨンを握りしめ後方で皿に
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます