戦争しかしらない俺が異世界で生き抜くためには......

@Dottosan

第1話 今を生きる力を......

「あぁ...あの頃が懐かしい......」

ベットの上で寝ている男がそう言う。

「 もう、60か、時が経つのは早いな...

みんなが...死んで40そこらか.......」

机の上に置かれてる写真立てを抱きながらまた、ぽつぽつと、つぶやきはじめた。

「 今でも昨日のように思い出してしまう

助けられなかった。守れなかった。」 《ルビを入力…》




ドタドタドタ

足音が近づくのを気づくと涙を拭き取り写真立てをもどした。

ガチャ

「じいちゃーーん!!ただいま!!」

孫と娘が帰ってきた。

「おかえり」そう言うと

孫は自分の顔を見るなり

「じいちゃん。また、泣いてたの?」

と孫が心配してくれるので自分は

「なんでもないよ。じいちゃん元気元気。」

孫は一瞬キョトンとし

「そう......?なら、大丈夫。」



すると、食卓の方から

「一汰〜ごは〜ん」

「はーい!んじゃ飯食べて来るね!」



孫はドアの前で何かを思い出したように

立ち止まった。


「どうした?一汰。」

「じいちゃん。何か欲しいものある?」

一瞬、考えた後

「じいちゃん。花が欲しいかな。それも道に咲いてる綺麗な花。」

意外な回答に驚きを隠せない表情だった。


「花?え、もっと高いのでもいいんだよ?」

じいちゃんは真っ直ぐ澄んだ目で見つめてくる。一汰は何かを察するように

「わかった取ってくるね。」

ギィーバタン



扉越しにこう聞こえた。

「今まで、ありがとう。母ちゃんは辛くてじいちゃんに会えないって。

母ちゃんから伝言、

【男手ひとつで育ててくれてありがとう。お母さんが死んだのはお父さんのせいじゃないから...本当にありがとう】 約束、守るね旅立つ時は1人で逝かせてって」




「ありがとう。じいちゃん幸せもんだ」

彼はそっと息を引いた

--------------------

--------------------目が覚めると石の上にいた

「此処は?どこだ。なんだあれ」



動く鉄の箱?

喋る板の中に人が入ってるのか?

空飛ぶ鉄の鳥?なんだ!何処だ!

全体的に明るい...

天国?

「ん?何だこの華奢な腕?」

自分の手ではないみたいな感覚だった

《コード:<守り抜く拳>が馴染みました》

は?馴染む?

というか...此処どこだよ....本当に....


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