終末の時計 Armageddon Clock

水無月龍那

1:Sudden Impact

Grand opening:始まりと終わり

 世界を切り裂いて、それはまっすぐに突き進む。

 幾多の世界を、幾多の種を。

 そして幾多の歴史を終わらせてきたそれは、今、次なる目標を得ようとしている。


 終わろうとする世界はどうだろう。

 抵抗するのか、受け入れるのか――それとも、既に死んでいるのか。

 問う必要などない。すぐに分かる。

 そうしてそれは期待に打ち震えるように赤熱し始め――


 ――なにか、いる。






 いつものように人でごった返す渋谷の街で、その日、その瞬間、皆が空を見た。

 なにか、ふってくるよ。

 あれは、なに。

 まるでそれは、流れる星のように。


 

 そうして渋谷はその日、終わった。

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