核地雷美少女ゲームの世界にようこそ!

こむすび

序章 共通ルート

プロローグ

「お兄ちゃん、朝だよー起きてー!」


夢を見ていた気がする。

社会人になって、ブラック企業に入って辞めて、引き篭もりになって、一念発起して外に出たらトラックに轢かれる夢だ。


「お兄ちゃんー?」


目を開けたら天使がいた。

何を言ってるかわからないと思うが、間違い無く天使だ。


藤島みさき


昨年のゲーム妹キャラランキングで見事に1位を獲得し、ゲームをやってない人でも知ってるぐらいの超人気キャラクターである。







そんな弟だ。


弟だよ?


原題のゲームでは人気投票2位という破格の人気を誇るキャラでもある。

いや、このゲームにはこの子を超える大天使がいるのだ。まあそれは置いておこう。


「どうしたの?」


目の前で首を傾げてる姿はまさに天使。

ショートカットにトレーナーとジーンズだがそれ以外に見えない可愛さだ。


天使がいるからには確定した。


これは夢だ。



「昨日のカレー温めといたよ!早く着替えて来てねー!」


「わかったわかった」


みさきはリビングに行ったのだろう。

俺も着替えて行かなくては…あったあった。


この制服…夢とはいえあのゲームを再現してるのか…


めちゃくちゃリアルな夢だな…






なんだこれめっちゃ美味い!!

2日目のカレーってレベルじゃねーぞ!?


レトルト最強のポンカレーが給食レベルである。


つーか、明晰夢にしてもアレだな。リアル過ぎるな…とりあえずほっぺつねろう。痛い。


「なあ、みさき…俺の名前なんだっけ?」


「どうしたの?かぜでも引いた…はないか…今日ちょっとへん?」


「風邪じゃないが変な夢を見てな…ここが現実かどうか知りたい」


「ほっぺつねってみたー?」


「ああ…3のダメージを食らったわ」


「なら現実じゃない?」

「……」


とっさに「んなわけねーだろ!!」とか言いたくなったが、逆に考えてダメージが出るのが現実であるのならば間違いない。


ここはあの世界だ。



数ある18禁ゲームの中でも最悪の糞ゲーだよ畜生!



ときめき!マインガール!の世界にようこそ!


誰かのタイトルコールが聞こえた気がした。



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