追放された元勇者の悠々自適な異世界ライフ

@reiarekushia

第1話プロローグ


辺りを見渡しても木や草ばかり、現在の日本では滅多にみることのないその光景に思わず俺はため息をつき

「どうしてこうなった…。」

と、すこし前の記憶を思い出していた。

―――――――――――――――――――――――――――――――――


俺、加賀見 零かがみ れいはただの高校生だ。

「あー、眠い。学校いきたくねぇー」

「零、早くごはん食べなさい。学校遅れるよ!」

「はーい」

普通に朝ごはんを食べ、普通に学校へと向かう。俺はそんな日常に満足していた。

「行ってきまーす!」


俺はいつもの待ち合わせ場所に行く。そこには二人の男女がいた。

「おはよ~零君。」

「おはよう、零」

綺麗な黒髪長髪で日本人には珍しく藍色の目をした女子の名前は九条 雪くじょう ゆき

すこし茶色がはいった短髪のイケメンは神崎 透かんざき とおる。二人は俺の幼馴染だ。


「悪りぃ、遅くなった。」

「少しくらい遅れたって別に構わないわよ。」

「そうだぜ。たった5分じゃねぇか」

「じゃ、行こっか。」


俺たちは揃って学校に向かうといつも通り沢山の視線に晒される。それもそのはず、雪は学校随一の美少女で雪の事が好きな男子は多いし、ファンクラブもあるらしい。同じく、透もイケメンの為、透の事が好きな女子は多い。その二人に挟まれた俺は至って普通の人だ。顔は良くも悪くもないし、性格はまぁまぁいいけど、スポーツが上手な訳でもないし、成績も至って普通だ。強いて言うなら精神が強いことかな?よくわからなかったけど俺は小さい頃から滅多に泣かなかった。そんな俺が良く二人と一緒にいるので雪や透の事が好きな人には気に入らないみたいだ。ただの幼馴染なのにね。

いつもより遅れて学校についた俺は急いで席に向かった。そんな俺にいつもの如く声をかけてくる奴らがいる。


「おい、お前いつまで九条さんのとこうろついてんだよ!」

「「そうだ。そうだ。」」


最初に話しかけてきたのは栗原 瑠威くりはら るい。あとの二人は栗原の取り巻きの杉並 司すぎなみ つかさ佐藤 輪さとう りんだ。こいつらは雪に惚れているため、イケメンでもない俺が雪の近くに居るのが気に入らないみたいだ。雪に嫌われたくなくて虐めはしてこないで悪口を言うだけという意気地無しだけどね。


「おい、聞いてんのか!」


こいつらが絡んでくるのはいつも通りなのでガン無視だ。他の人たちもいつものことなのでそこまで反応しない。ああ、またいつものかくらいにしか思ってないだろう。


「ほら、席につけー」

「ちっ、覚えてろよ!!」


栗原は、先生が来るとすぐに逃げる。そんなに雪が好きなら俺なんかに構わずに雪に直接話しかければいいのに、ほんとに意気地無しのようだ。


「出席とるぞー」

と先生がいった途端、開いてた筈の扉や窓が一斉にしまった。

そして、みんなの足元で普通だったら見ることのない魔方陣が光輝いている。


「きゃあー」

「な、なんだよ。これ。」

俺はオタクではないがそこそこラノベは読む。だから、あり得ないとは思っているがこの後の展開には予想がつく。絶対、異世界召喚だろ。気持ちを落ち着かせて、俺は教室を見渡してみると、混乱で叫んでいるものや、オタクの奴らが異世界召喚キターとかいってガッツポーズとっている奴もいた。そうして俺がのんびり見ていると急に魔方陣の光が強くなって視界が光におおわれた。


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