第94話 魔法と剣とペンダントとマント
さて、健太も来て揃ったしタッチパネルもすぐ後ろにある。すぐにでも帰れるがどうしようか。
「陸が狭いみたいだからここだけ探索しない?」
今俺達がいるのはマップの一番南。そこから左右に陸が少し続き、ここから見た感じではUの字のように陸が続いているように見える。つまりそのUの内側が海って事。
「別に急いでいないしボス戦やったばっかなんだから今日はもうこれで帰ったほうがいいと思うけど?」
「俺も…もうなんていうか疲れるコンボだったから帰りたい」
「意見分かれたし、帰るが2人だから今日は帰ろうか」
「だらしないな~」
ファーナさんが残念そうな顔をしているが、諦めてくれ。一般の男子高校生はこんな世界で長時間動けるような体力はないのだよ。ダンジョンにくるようになって少しはましになったかもってくらいは感じているけど、まあそれも実際はそれほど上がったわけでもないと思うしな。
というわけで俺達は1階層へ戻ってきた。
「あ、来た来た。どうだった5階層!!」
ミネとリノが1階層のパネルの前で俺達が戻るのを待っていたようだ。どうやら5階層の情報が欲しいらしい。
「ダンジョンの、最大階層のさかえ目。難易度が変化する、はず…」
「あーそれで話聞きたくて待ってたのか」
「そうなのっで、どうなのよ?」
まあ別に教えるくらいはかまわないが、双子に会ってまたファーナさんが後ろのほうへ隠れるように動き静かになっているんだが。なので俺はさくっと簡単に5階層で見てきたものを教えた。
「うわぁ…落ちて水の中か~中々ハードだねっ」
「ミネ魔法で、問題ない、から」
「あーそうだね~」
それだけ話が聞ければ満足したのか双子は作戦会議するといって帰っていった。もちろんそのときリノがファーナさんをガン見してたけどな。
「んじゃ俺達は宝箱のアイテム確認しようか」
「あ、うん」
ファーナさんがマジックバックから取り出したのは筒が3つと、剣とペンダントと…マントだった。
「またマントがあるな…」
「んーたまにはここで『鑑定』使ってみるかな。このあと別に狩りもないしそのほうが行き来する手間がないしな」
俺は『鑑定』のついた腕輪をはめ、順番にアイテムの確認をした。まず筒…スクロールだが、
次に剣、これは『バックソード』というものらしい。少し重めで片刃のようだ。特に能力はついていないが重みもあるせいで俺が使っていた杖より強い。
ペンダントは一度しか使用できない装備品だった。『身代わりの首輪』とかかれており一度だけ大きなダメージを肩代わりしてくれるようだ。
そしてマントなんだが…『鑑定』をすることでわかったことがある。今回手に入れた黒いマントはフライトフィッシュという魔物を引き寄せる効果がついていた。このついでに他のマントも『鑑定』したらやっぱついてたわ。赤いマントがリトルウルフを、黄色いマントがトンヤーだった。
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