第30話 マーケット2

「え…スキルと魔法ですか?」


 わからないことはファーナさんに聞けばいい。すべてのことを知っているわけではないと思うがわかることなら教えてくれるだろう。


「そうですね…突然覚える人もいるらしいですけど、まあ買えばいいんじゃないですか?」

「…買う?」


 いやいやいや…俺達の住んでるところではそんなもんは売ってないんだが…もしかしてマーケットか?

 俺は早速マーケットを開き売っている項目を確認する。



・薬

・武器

・防具

・食品

・雑貨

・買取



 薬はまあ薬だ回復剤とか、武器もまあ武器。防具は体を守るもの、たとえば盾とか?あとは…食品と雑貨だが、食品は食べ物だと思うんだけど違うのか?

 

 よくわからないので食品の項目を開いて見る。まあ見知った名前から知らない名前まで食べ物だと思われる名前が並んでいる。なんで『思われる』なのかというと、知ってる食べ物の名前とともに知らない名前も並んでいるからだ。だけどアイテムの説明を見るとどうやら食べ物らしい。さらに一時的に能力の上がる食べ物も売っている。


「へぇ~ステータスの上がる食べ物とか売ってるんだ…」


 あれか強敵と戦う前とかに食べるとよさそうか…いやでもそんな状況で食べられないし、うんちょっと意味がわからないな。


 後は雑貨の項目。ここは…なんだろう…道具的なものとかかな。矢とか売ってるし、あ…これ欲しい!『自動マッピングボード』これは持ち歩いているだけで歩いた場所が勝手にマッピングされるアイテムらしい。階層ごとに1ついるみたいだけど手書きよりきっと正確だろうし、その分もっと周りを見れるようになるから安全になる。お金と相談で買うことにしよう。


 …と、脱線していた。スキルと魔法を探すんだったね。えーと…一応少しだけ売っている感じだ。でも強そうではないし、ちゃんと使えるか変わらないものばかりだ。


「あんまり売ってないんだね」

「そりゃそうよ。誰かが売らなければ増えないものだからね。今現在どれだけのダンジョンがあるのかわからないんだけど、うわさではこのマーケットは共通らしいわよ?」

「共通ってことは他のダンジョンで出たものとか、俺達みたいなところが売り払ったものとかも売ってるってことだけど…健太、そういえば軍手って防具のリストで見かけたか?」

「あーそういえば一時期あったかも?」


 つまり誰かが健太が売った軍手を買ったということ。もう一度言うが防具として誰かが軍手を買った…マジで?


「ふっふっふ…じゃあこれも知らないかなー?」


 ファーナさんが少しだけ得意げに胸を張った。


「スキル、魔法習得スクロールは階層ボスが落とすんだよ」


 この言葉には健太だけじゃなく俺も目を見開いた。 


 

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