第21話 新たな家族 <準備>
私が目覚めてから3日。ほんとに目まぐるしく過ぎていった。
いや~ライムにミントにエミリア、ローズにマリアが押しかけてくるし……すっごく嬉しいけどこっちは病人……?だぞ!
そこからは地獄の時間…
いやふざけて言ってるけど本当にしんどかった。本当に。
マリアが
「お嬢様は病み上がりなのでそろそろご退出お願いします。」
って言ってくれたから助かった~……。というか悪魔達、マリアに怯えてない……?マリアって本当に何者?
それよりも、大事な事はお爺様とお祖母様が来る!これは悪魔達を罰する絶対的なチャーンス!!
うちの家は本邸にお爺様とお祖母様、あと会ったことないけど叔父様と従兄弟。
というか叔父様にたぶん嫌われているんだよね。
私の父はちょっと王宮で仕事があるからっていう理由で領地の仕事をしないクソ親だからね。長子だから家督を継いだだけで。
その分をやってくれる叔父様……ほんとにありがたやーありがたやーの嵐(?)よ。
従兄弟には会ってみたいなぁとは思うけど。
まぁそんなわけでお爺様に今の現状を訴えよう!って作戦!
コンコン
早速キターッ!気を引き締めないと。
「ララちゃん!!」
「ふぐっ…」
お祖母様……強く抱き締めすぎ〜苦しい……死ぬ死ぬ死んじゃうよ〜
「ソフィア……辞めんか。ラベンダーが苦しいだろう。」
「そうですよ。お祖母様。お姉様が死んじゃいます。」
「あら……ごめんなさい。久しぶりに会えて嬉しくて。」
やっと解放されたぁー……あー生き返る。それよりもローズ同伴かちょうどいいや。
お爺様、大好きだけど仏頂面なんだよね。私の仏頂面はそこからきてるのね。たまにちょっと怖い……。私もそういう印象なのかな……?
「お爺様とお祖母様に少し込み入った話が話があります。」
「なあーに?」
「私達を……いや、ローズを助け出して貰えませんか?」
「お姉様!?私のことはいいですから。今は折角お爺様達が来てくださっ」
「ラベンダー。続きを話なさい。」
チラッと見るとお祖母様から笑顔が消えていた。……1番怖いのお祖母様では……?
「ローズは……両親に見た目がたかが神話の悪魔に似ていると言うだけで暴力を……奮い、罵倒されています。しかも家庭教師も付けてもらってないのです。最近、ライム殿下達と友人になってからは減りましたがそれでもまだ……」
「お姉様……大丈夫ですから……!」
「どこがよ!治癒能力があるからって我慢してるだけじゃない!体は大丈夫でも私はいつ……貴女の心が壊れるか……不安で不安で仕方ないのに。きっと私がいない所でまだうけてるんでしょう!?」
「お姉様……」
「ごめんなさい……強く言いすぎたわ。」
お祖母様に私とローズは今度は優しく抱き締められる。
「ごめんなさいね。幼い貴女達にこんなこと抱えさせて。……マリア。」
「はい、ソフィア様。」
そっとマリアに耳打ちするとニヤッとマリアが悪い笑みを浮かべた。マリア……さーん……おーい……何するつもりですかー……?
お祖母様も何を囁いたのやら。
「ねぇ、ララちゃんにロロちゃん。両親のことどう思ってる?」
「はっきり言って大嫌いです。」
「……私も。」
「ならちょうどいいわ。ならアイツらの子供やめたらいいわ。レオンの子供になったらいい。ノアも兄弟が増えて嬉しいと思うし。」
レオン……?
あ、叔父様か。
「お父様はどうするのですか?」
「……領地の田舎の別邸に
よっしゃぁぁぁ!!!これで地獄から脱出!叔父様が領主となるのか。
「そうと決まれば連絡して早く来てもらわなきゃ。」
「……あぁ一刻も早く来てもらわないとな。」
準備は整い始めた。
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