第512話 管理システムの逆襲

 秋の終わりになる11月、帝城では新たな産声が響きわたる。それは、カトレアが第1子で長男となるケンジー、フィアンマが第1子で長男となるフレデリック、オフェリーが第1子で長男となるオーウェン、メリッサが第1子で長男となるメルヴィルを出産したからだ。


 その亡命組トップ4が出産したことにより、一緒に亡命してきた兵士たちも自分のことのように喜んでいたが、ケビンへのアピールもその分上昇していた。その女性たちは引っ越しさせた家族からせっつかれているのか、まだ妊娠していない人はここぞとばかりにケビンに猛アピールをしている。


「陛下、早く私も妊娠させてください!」


「こればかりは授かりものと言うしねぇ……」


「知っているんですよ! 魔法を使えば即妊娠できることくらい!」


「そ……それは……」


 実はケビンのことに関しては嫁ネットワークが公私問わず構築されていて、たとえケビンが黙っていたとしても、余程の隠し事でなければ次の日にはほとんどの嫁たちが知ってしまうという、恐るべき伝達速度を維持している。


「そうだ、そうだー!」

「魔王エッチはもっと頑張るべきだー!」

「魔王スケベの本領発揮を見せろー!」

「貧乳党に栄光を!」


「私たち騎士にも赤ちゃんを!」

「陛下、【古参騎士巡りツアー】の再企画を!」

「同じく【亡命兵士巡りツアー】の再企画を!」

「陳情書の【亡命家族巡りツアー】のご検討を!」


「わかった、わかったから。ツアーを組んでみんなの所に行くから」


「「「「「よっしゃぁぁぁぁっ!」」」」」


「ただし、みんないっぺんに妊娠したら仕事が回らないから、月をずらしながら調整をするからな」


「日々の閨とは別に、毎月1回のツアーを所望します!」

「「「「「所望します!」」」」」


「はぁぁ……もう要望事項は紙に書いて纏めておいてくれ。予定が入らなければ実行するから……」


「「「「「勝ち取ったどぉぉぉぉっ!」」」」」

「「「「「バンザーイ!」」」」」

「「「「「魔王討ち取ったりぃぃぃぃ!」」」」」

「「「貧乳党の勝利だぁぁぁぁ!」」」


 こうしてケビンは、まだ妊娠していない数多の嫁たちから迫られてそれを了承すると、その嫁たちは要望を勝ち取れたことにガッツポーズを見せて、拳を高々と上に掲げては勝利に酔いしれていた。


「ふふっ、これから忙しくなるわね」


「ソフィだろ、ツアーなんて単語を教えたのは」


「だって、楽しそうじゃない?」


「はぁぁ……」


「赤ちゃんいっぱい作ってね。そうしないと私の2人目を作ってくれないんでしょう?」


「すまんな、俺がこだわってるばかりに」


「いいのよ、私の時間はいっぱいあるわ」


 自分がまだ20代ということもあり、ソフィーリアの告げた内容をあまり意識していなかったケビンは、含みのある内容を大して気にもせずそのまま聞き流してしまうのであった。



◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 嫁たちが勝利を勝ち取ってケビンの奔走が確定してから数日後、ケビンに通信連絡が届いた。


『ケビンくん、聞こえてる?』


『ああ、聞こえてるぞ。どうしたんだ? レメイン』


『情報収集をしていたら、気になることが紛れ込んでいたの』


『気になること?』


『そうなのですわ! 一大事でしてよ!』


 ケビンとレメインが念話をしていたところに、元気いっぱいリゼラが割り込みをかけて乱入すると、それを制するためにスタシアも混ざってくる。


『リゼラ様、今はレメイン様が通信していますから』


『スタシアは控えめ過ぎでしてよ』


『あまり騒いではお腹の子に障りますよ?』


『そ、それはいけませんわね!』


『3人とも体調はどうなんだ?』


『もう4ヶ月目だから、つわりもだいぶ落ち着いたわ』

『わたくしはもうつわりは治まりましたわ』

『私は少しだけまだ続いています』


『スタシアは体調が悪い時は無理するなよ? レメインやリゼラもだからな?』


『はい。ケビン様の御子に差し障らないように致します』

『わかってるわ』

『気をつけますわ』


『ケビンくん、報告の方をしていいかしら?』


『ああ、話を止めて悪かったな』


『いいえ、ケビンくんが偽りなく、私たちを愛してくれていることが再確認できて幸せよ』


 レメインたちの健康状態があらかたわかったところで、ケビンはレメインからの報告を聞いていく。その内容とは、皇都にいる勇者たちが動き始めたということだった。


 以前からダンジョン攻略などの動きはあったが、ここにきて長旅の準備を進めていることが噂話として情報に引っかかったのだと言う。


『だが、今から冬にはいるんだぞ?』


『だから、噂話だけで止まっているのかも』


『まぁ、来たところでこっちは北国だからな。勇者単独なのか騎士たちのお守りが付くのかわからないが、冬の北国を舐めたら相応の報いは受けるだろうな』


『気をつけてね。ケビンくんを失うなんて嫌よ』

『わたくしもですわ!』

『私もです』


『私たち使用人一同もです!』


『わかった。適度に警戒だけはしておく』


『こっちも新たな動きが手に入ったら知らせるわね』


 その後、レメインたちとの通信を終わらせたケビンは、大きく溜息をつくのだった。


「ネタバレはつまらないしな……」


 ソフィーリアの力を使えば、勇者たちが今何をしているのかをすぐにでも把握できるが、やはり遊び心が先に来るようで、ネタバレになる行為は控えようとケビンは思うのである。


 そのようなケビンでも、これだけは最低でもしておくかという行動を取ることにして、そのための準備をいそいそと始めていく。


『全員聞こえるか?』


 ケビンが取った行動とは近場に住む嫁たちへの通信連絡だった。憩いの広場にいる嫁たちは目の前にいるのに、ケビンが通信を使ってきたことで何事かと怪訝な顔つきになる。そして、彼方此方から『聞こえている』という返事が戻ってきたので、ケビンは用件を伝えることにした。


『勇者たちに動きがあったらしい』


「「「「「――ッ!」」」」」

『『『『『――ッ!』』』』』


 対ケビン用に勇者召喚されていたことは嫁たちも周知の事実であったが、今はまだ訓練を行っている最中であろうと予想していたのに反して、ケビンから告げられたのは、『動きがあったらしい』という不確かなものであるにせよ、楽観視できないということも事実である。


『そこで、久方ぶりにステータス確認をしようかと思う』


「「「「「あぁぁ……」」」」」

『『『『『あぁぁ……』』』』』


 ケビンがたったそれだけを伝えただけで、嫁たちは一を知って十を知るかのように今後の展開が予測できた。そして、ケビンが次の言葉を言うまでもなく、ケビンそっちのけで嫁会議がリアルタイムで進行していく。


『ケビン君がステータス確認をするけど、仕事をしてなくて手空きの人ってどれだけいる?』


 嫁会議議長であるティナが仕切り始めると、正妻組からは次々に報告が挙がってきた。


『結構いる』

『私は受付を離れられないから、そっちのことは任せるわ』

『ケビン様の一大事に執務なんかしていられません!』

『私も暇だよー』

『私も魔導具製作を中断してそちらに向かいます!』

『お姉ちゃんとしてここは参加よ!』

『旦那様の一大事なのにギルドから抜け出せないなんて……』

『ふむ、主殿の可愛い姿が見られるのか』

『ほんに珍しいことえ』

『訓練なんかしている場合ではありませんわ!』

『私、赤ちゃんのお世話があるから参加でない……うぅぅ……』

『お母さんは参加よ』

『私も参加ね』


 正妻組からの報告が終われば、今度は側妻組からの報告が挙がってくる。


『アイリス、逝きます!』


『メイド隊参加します!』

『秘書隊参加します!』

『孤児院組は子供たちを放ってはおけないので、不参加になります』

『店番組も不参加になります』

『教員組も不参加だよ~行きたいのに~』

『私は自分のお店なので、香水屋を閉店してそちらに向かいます』


『赤ちゃん放っておけないし、あたしは不参加だな』

『私も不参加です~』

『私も赤ちゃんのお世話があるので不参加になります』


『魔王の伴侶組10名、参加させていただきます』

『今から話に聞いた【ガチへこみ】があるのね』

『魔王の一大事だー!』

『レアイベント発生だー!』

『貧乳党の力の見せどころだー!』


『一般人組参加します!』

『奴隷組参加します!』

『騎士組参加します! ネアは居残りで』

『えっ!? 私は居残りなんですか!?』

『だって、常識人なんでしょ?』

『い、いや……ほら、そこは……恋人の証をしているし……』

『2人きりにはなれないのよ?』

『……でも、ケビンくんに会いたい……』

『はぁぁ……恋は盲目って本当ね。最初の頃はあんなに反発していたのに』

『うぅぅ……』

『ネアを含めて騎士組参加します』

『は……はんちょおぉぉ……』


『亡命組参加します!』

『母娘組参加します!』

『家族組参加します!』

『えっ!? あなた、夫がいるでしょ!』

『子供ができてから抱かれなくなったのよ!』

『い、いや……ケビン様がなんて言うか……』

『しれっと混ざってればバレないわよ。それで既成事実を作ればこっちのもんよ』

『……せめて、夫にバレないようにしなさいよ』

『口裏合わせは任せたわよ』


『ふわふわ、行く』

『暗部班参加しますね』


 そしてティナの嫁会議は嫁たち全てに繋がるソフィーリア仕様のため、ケビンが知らせていなかった者たちにまで知られることになる。そうなると、近場にいない者たちまで報告を挙げてくることになるのだった。


『主様の一大事!? 人化ドラゴン組参加させていただきます!』


『ダークエルフ組参加します!』

『エルフ組参加します!』

『ドワーフ組参加します!』

『獣人組参加します!』

『人妻組、会合だと言って参加します!』

『それじゃあ、ヴァリス代表の家に集合で!』

『えっ!? みんな私の家に来るのですか!?』

『何故かと問われれば、そこに転移ポータルがあるから!』


『裏嫁組は遠すぎて無理だわ』

『行きたいですわ!』

『ケビン様を癒したい……』


 膨れに膨れあがった嫁たちの参戦に、参加できない者たちは苦渋を舐めることになるが、そこに自称他称女神である正真正銘の女神様が降臨する。


『みんなが参加できるように私が力を貸すわ』


『女神様キター!』


『貧乳党員大集合!』

『野党の力を今こそ示すとき!』

『ぺったんこよ、集いたまえ!』


『まずケビンのステータス確認を夜にしましょう。これで孤児院組や働いている人たちは参加できるし、その時に子供たちは私の力で眠らせるからカトレアたちも参加できるわ。レメインたちはそうねぇ……転移ポータルを設置するから、それを使ってうちに来なさい』


 これにより参加ができなかった面々はその場で祈りを捧げて、ソフィーリアに対して最大限の感謝を述べていた。そのような時にたまに頭の良くなるティナが、懸念事項をソフィーリアに問いかけるのだった。


『ソフィさん、みんなが参加ならケビン君の寝室だと全員入らないよ?』


『ティ、ティナが冴えてる!?』


『ちょっとニーナ! こんな時までからかってこないで。今はケビン君が優先なんだからね!』


『場所は私が提供するわ。特別仕様の空間だからいっぱいケビンを癒せるわよ』


『も、もしかして……それって……』


『エンプレスソフィーリア号の時にした、時間の進みを気にしなくていい特別な部屋よ』


『『『『『ご褒美キター!』』』』』


『天は我らに味方した!』

『これで魔王を討ち取れる!』

『みんなの力を合わせれば……』


 ソフィーリア監修による嫁大集合を前にして、いつも負けてばかりの嫁たちは今回こそと意気込みを見せる。その意気込みが通用するかどうかは別として。


 そして、嫁会議が始まってから除け者になったケビンは、ヴィーアを抱きかかえて暇つぶしをしていた。決して寂しくなったわけではない。


「ヴィーア、何を話してるんだ?」


「秘密」


「秘密か……」


 ヴィーアならこっそり教えてくれるかもと思っていたケビンだったが、当てが外れてしまいヴィーアは口を噤んでいたので、ケビンは仕方なく他愛ない話をしてヴィーアとの時間を過ごしていく。


 その後は嫁会議が終わったことにより、ソフィーリアがケビンにステータス確認は夜にやるように伝えると、訝しんだケビンに対して『お仕事で参加できない子も参加させるため』という少しだけ真実を公開して伝えるのだった。


 そして夜になりソフィーリアの準備が全て終わった状態で、ソフィーリアがケビンを特別室にご招待する。


「な……何だここは……」


 特別室にご招待されたケビンは、目の前に広がる光景にただただ言葉を失うしかない。そこは、ソフィーリア監修によるありとあらゆるイメプレができるように、多種多様な設備が見渡す限り広がっていたのだ。そして、その設備の中央にあるのは、ふわふわ絨毯である。


「……みんないるのか……?」


「そうよ、今まであなたがお嫁さんにした人や手を出した人よ」


「せーの」

「「「「「ようこそ、女の園レディガーデンへ!」」」」」


 そこにいる嫁たちはコスプレ衣装に身を包んで、いつでもケビンを癒せる状態で待ち構えてスタンバっていたのだ。それを見たケビンはステータス確認よりもそっちの方が気になり、ステータス確認をやめようかなという崖っぷちの所に立たされている。


「ステータス確認をしないと、これはお預けよ。みんなはあなたを癒すために集まったんだから」


「く……苦行すぎる……」


「お楽しみはあとからよ。まずは1回思い切りへこみましょうね」


「お、お触りくらいなら……」


「ダメ」


「だ、抱っこは……」


「……触らないならいいわよ。ただ抱っこするだけよ?」


「くっ、殺せ!」


「それはもっとダメ」


「……ソフィ……」


 ケビンは泣きそうになりそうな声でソフィーリアに対して懇願すると、仕方がないとばかりにソフィーリアから妥協案が提示される。


「抱っこするのは私だけ。ステータス確認を終える前に他の子には触れてはダメ。これでいいかしら?」


「ソフィなら触ってもいいんだな?!」


「いいわよ」


「よし、ステータス確認をするぞ!」


「もうっ、現金ね」


 ソフィーリアに対するお触りオッケー抱っこの言質を取ったケビンは、意気揚々と女の園レディガーデンへと歩みを進める。そして、ケビンが絨毯に差し掛かると他の嫁たちへのお触り禁止があるため、ケビンは満員電車で見るような『私は痴漢ではありません』というアピールのごとく、両手を上げる動作をして嫁たちを掻き分けながら中央へと進んでいく。


「ちょ、今お尻触ったの誰っ!?」


「しーん……」


「『しーん』って口で言うやつ、初めて見たぞ!」


 たとえケビンがお触り禁止でも、嫁たちはそれを禁止されているわけではないので、ケビンが通り過ぎる際には彼方此方から女性の手が伸びていたのだ。


「ふぅ……移動だけでも一苦労だ……ソフィ?」


「はい、あなた」


 ソフィーリアはケビンに抱っこされるためケビンを背にして座ると、ケビンがソフィーリアを抱っこして準備を済ませたところで、周りからと言うよりもいち早く反応したティナが抗議をするが、ケビンが「あとでする」と言って落ち着かせたのだった。


 そして、ケビンは大きく深呼吸をして心の準備を済ませると、久方ぶりに発するキーワードを口にする。


「……ステータス オープン」




ケビン・ヴァン・エレフセリア

男性 27歳 種族:人族

身長:180cm 体重:75kg

職業:Xランク冒険者、

   Sランク冒険者【サブカード】 new!

   商業ギルドプラチナ会員

   初代皇帝(エレフセリア帝国)

   帝国の魔王 new!

   ダンジョンマスター

   マジカル商会オーナー兼魔導具製作者

   名誉教授(ミナーヴァ魔導学院)

   奴隷の主、元侯爵家当主、家族会議議長

   ケビンパレスの王

クラン:3Sランク【ウロボロス】リーダー

ダンジョン:K’sダンジョン(本店、2号店)

マジカル商会所属店

 ・魔導具工房マジカル

   ・エレフセリア帝都本店

   ・アリシテア王都支店 new!

   ・ミナーヴァ王都支店 new!

 ・香水屋エンカウント new!

 ・酒屋ガーデン new!

領地:皇帝直轄地 new!、ケビンパレス new!

奴隷:多数

契約:クララ【魂の契約(輪廻邂逅):主】

   クズミ【魂の契約(輪廻邂逅)】 new!

従属:バイコーン(セロ、ウノ、ドス、トレス)

ペット:ブラッディパンブーの双子

    (リン♀、シャン♀)

状態:何が称号欄に載っているのかドキドキ中


Lv.110

HP:3100

MP:3500

筋力:1600

耐久:1500

魔力:1800

精神:1700

敏捷:1300


スキル

【言語理解】【創造】【センス】

【隠蔽】【偽装】【千里眼】

【龍化】 new!【人化】 new!【ブレス】 new!

【狐火】 new!【管狐】 new!【神通力(微)】 new!

【完全鑑定】【剣術適性】【魔法適性】

【体力増大】【魔力増大】【無限収納】

【無詠唱】【並列詠唱】【並列思考】

【マップ】【集中】【複製】【召喚】 new!

【スキル付与】 new!【肉体構造変化】 new!

【精力絶倫】【性技絶倫】【性器変化】

【胆力 Lv.EX】【模倣 Lv.EX】【指導 Lv.EX】

【解体 Lv.EX】【格闘術 Lv.EX】【剣術 Lv.EX】

【刀剣術 Lv.EX】【二刀流 Lv.EX】

【身体強化 Lv.EX】【属性強化 Lv.EX】

【完全探知 Lv.EX】【生命隠蔽 Lv.EX】

【状態異常無効】【魔力操作 Lv.EX】


魔法系統

【火魔法 Lv.EX】【水魔法 Lv.EX】

【雷魔法 Lv.EX】【土魔法 Lv.EX】

【風魔法 Lv.EX】【光魔法 Lv.EX】

【闇魔法 Lv.EX】【生活魔法 Lv.EX】

【時空魔法 Lv.EX】【付与魔法 Lv.EX】

【無属性魔法 Lv.EX】【龍魔法 Lv.1】 new!


加護

女神の大寵愛

原初神の祝福

商業神の加護

農業神の加護

古代龍の加護

金毛九尾の加護 new!


称号

アキバの魔法使い     女神の伴侶

ゴロゴロの同志(祝)   舐めプ師範 up!

逃走者          DIY好き

バトルジャンキー     魔物の天敵

ダンジョン制覇者     ダンジョンマスター

ランタン狂い       勤勉

魔導具マイスター     絶対王者

無敗の帝王        パーフェクトプロフェッサー

連覇王          熱き友情を育みし者

戦場の殺戮者       闇を克服せし者

憤怒の皇帝        怠惰の皇帝 Up!

強欲           色欲の皇帝 Up!

四大罪所持者       ヒモ

日めくりボウズ      動物と戯れる者

農作業に勤しむ者     もふもふマイスター

女性キラー(極)     おとし神

子煩悩(真) up!     救国の英雄

パメラのパパ       一夫多妻

ドSの鬼畜        ドラゴンキラー

ドラゴンコレクター    古代龍を従えし者

孤児の守護者 new!    抱擁マイスター new!

理不尽の権化 new!    白種の王 new!

魔王の烙印を押されし者 new!

緊縛師 new!       尋問師 new!

イメプレ好き【攻め】(極) up!

コスプレ好き【攻め】(極) new!




「なんじゃこりゃぁぁぁぁっ!」


「あんっ♡」


 ケビンがあまりのステータスの内容に驚いてつい手に力を込めてしまったことで、その手に胸を掴まれているソフィーリアは、つい声を漏らしてしまうのであった。


「何だよ、これ……どういうこと!? システムならシステムらしく真面目に仕事をしろよ! どう見てもふざけ過ぎだろうが! このバカシステム! お前なんかバカテムで充分だ!」


 ケビンが世界を代行管理しているシステムにケチをつけると、今まで見えていたステータスがいきなり消えてしまう。


「えっ!? あれ? ステータス オープン……ステータス オープン、オープンっ!!」


 ケビンが何度もステータスを出そうと試みるも全く反応せず、この場は静寂に包まれる。


「もしもーし、システムさーん。ステータス オープンって言ってるんですけどー……もしもーし…………ねぇ、ソフィ……もしかして、システムさん怒った?」


「ふふっ、怒っちゃったわね」


「……どうしよう……」


 ソフィーリアがステータスなんて見れなくても大したことないと思っているのか、ケビンに抱かれたままニコニコしている中で、ケビンが思い悩んでいると再びステータスが表示される。




ケビン・ヴァン・エレフセリア

男性 27歳 種族:人族?(笑) new!

身長:180cm 体重:75kg

職業:Xランク冒険者、Sランク冒険者【サブカード】

   商業ギルドプラチナ会員

   初代皇帝(エレフセリア帝国)

   稀代のハーレム王(このスケベ!) new!

   帝国の魔王

   ダンジョンマスター

   マジカル商会オーナー兼魔導具製作者

   名誉教授(ミナーヴァ魔導学院)

   奴隷の主、元侯爵家当主、家族会議議長

   ケビンパレスの王

クラン:3Sランク【ウロボロス】リーダー

ダンジョン:K’sダンジョン(本店、2号店)

マジカル商会所属店

 ・魔導具工房マジカル

   ・エレフセリア帝都本店

   ・アリシテア王都支店

   ・ミナーヴァ王都支店

 ・香水屋エンカウント

 ・酒屋ガーデン

領地:皇帝直轄地、ケビンパレス

奴隷:多数

契約:クララ【魂の契約(輪廻邂逅):主】

   クズミ【魂の契約(輪廻邂逅)】

従属:バイコーン(セロ、ウノ、ドス、トレス)

ペット:ブラッディパンブーの双子

    (リン♀、シャン♀)

状態:困惑中


Lv.110

HP:3100

MP:3500

筋力:1600

耐久:1500

魔力:1800

精神:1700

敏捷:1300


スキル

【言語理解】【創造】【センス】

【隠蔽】【偽装】【千里眼】

【龍化】【人化】【ブレス】

【狐火】【管狐】【神通力(微)】

【完全鑑定】【剣術適性】【魔法適性】

【体力増大】【魔力増大】【無限収納】

【無詠唱】【並列詠唱】【並列思考】

【マップ】【集中】【複製】【召喚】

【スキル付与】【肉体構造変化】

【精力絶倫】【性技絶倫】【性器変化】

【胆力 Lv.EX】【模倣 Lv.EX】【指導 Lv.EX】

【解体 Lv.EX】【格闘術 Lv.EX】【剣術 Lv.EX】

【刀剣術 Lv.EX】【二刀流 Lv.EX】

【身体強化 Lv.EX】【属性強化 Lv.EX】

【完全探知 Lv.EX】【生命隠蔽 Lv.EX】

【状態異常無効】【魔力操作 Lv.EX】


魔法系統

【火魔法 Lv.EX】【水魔法 Lv.EX】

【雷魔法 Lv.EX】【土魔法 Lv.EX】

【風魔法 Lv.EX】【光魔法 Lv.EX】

【闇魔法 Lv.EX】【生活魔法 Lv.EX】

【時空魔法 Lv.EX】【付与魔法 Lv.EX】

【無属性魔法 Lv.EX】【龍魔法 Lv.1】


加護

女神の大寵愛

原初神の祝福

商業神の加護

農業神の加護

古代龍の加護

金毛九尾の加護


称号

アキバの魔法使い     女神の伴侶

ゴロゴロの同志(祝)   舐めプ師範

逃走者          DIY好き

バトルジャンキー     魔物の天敵

ダンジョン制覇者     ダンジョンマスター

ランタン狂い       勤勉

魔導具マイスター     絶対王者

無敗の帝王        パーフェクトプロフェッサー

連覇王          熱き友情を育みし者

戦場の殺戮者       闇を克服せし者

憤怒の魔王 up!      怠惰の皇帝

強欲           色欲の魔王 up!

四大罪所持者       ヒモ

日めくりボウズ      動物と戯れる者

農作業に勤しむ者     もふもふマイスター

女性キラー(極)     おとし神

子煩悩(真)       救国の英雄

パメラのパパ       一夫多妻

ドSの鬼畜        ドラゴンキラー

ドラゴンコレクター    古代龍を従えし者

三助平 new!       性体師 new!

孤児の守護者       抱擁マイスター

嫁生産工場 new!     おなごホイホイ(極) new!

絶倫皇帝 new!      おもちゃ使い new!

性欲魔神 new!      理不尽の権化

快楽へ誘う者 new!    セフレ生産工場 new!

ネトラー new!      ブッコミの托 new!

多種族ハーレム new!   万年発情期 new!

寝ぼけ性人 new!     白種の王

魔王の烙印を押されし者  自称魔王(笑) new!

三冠王 new!       おっぱいマイスター new!

嫁攫い new!       緊縛師

尋問師(女性限定)up!  システムにケチをつけた者 new!

イメプレ好き【攻め】(極)

コスプレ好き【攻め】(極)




「え……何も言ってないのに出てきた……」


「ふふっ、仕返しされたみたいね」


「仕返し? え……何か弄られた? 俺のステータスなのに?」


 ソフィーリアはすぐに気がついたようだが、ケビンはどこがどう変わったのかわからずに呆然としていたが、ティナが目ざとくそれを見つけてしまう。


「ケビン君、種族がおかしなことになってる!」


 ティナの発言により周りにいる嫁たちもその項目を目にするが、如何せんステータス欄が小さいために近場にいない嫁たちがやきもきしていると、ソフィーリアが力を使って360度モニターでステータス欄を拡大表示させるのだった。


「人?」

「人よね?」

「(笑)?」

「笑われてるの?」


 嫁たちが口々にするとケビンもまた種族の欄を目にして、そこに表示されている文字を見て驚愕してしまう。


「な、何これ!?」


「ふふっ、鑑定を使うとあなたにしかわからないから、今回は私がみんなにもわかるように見せていくわね」


「え……公開処刑なの……?」


「そのためのお嫁さんたちよ。あとでいっぱい癒してもらいましょうね。それじゃあ、種族からいくわ」


種族:人族?(笑)

 せっかく落ち込まないように表面上は人族のままにしておいてあげたのに、バカにするからこうなるのです。もう既にあなたは人族じゃありません。ざまぁみろです。プークスクス……


「え……システムって人格あったの?」


「芽生えたみたいね。サナがちょくちょくアクセスするからでしょうね」


「サナぁぁぁぁっ!」


 普段ならケビンの脳内にいるはずのサナがその場に姿を現すと、サナを見たことがない嫁たちは驚きの声を上げた。


「プークスクス……」


「お前もかぁぁぁぁっ!」


「私に構ってくれないからこうなるのです。暇を持て余してシステムちゃんと暇つぶししていたんですよ。プークスクス……」


「ってゆーか、どうやってこの場に現れた?! ここはエンプレスソフィーリア号の中じゃないんだぞ」


「フッ、そんなものサナにかかればお茶の子さいさいです。ソフィーリア様の創り出した空間なら、そこはもう【万能空間】の一部! マスターを経由してちょちょいのちょいで、サ・ナ・た・そ・降・臨! キラッ☆」


「「「「「……」」」」」


 サナのアゲアゲあげぽよ状態についていけない嫁たちは、この場に現れた物体はいったい何なのか理解が追いつかなかった。


「サナちゃん……また一段とパワーアップしてるね……」

「摩訶不思議」

「悩みがなくて楽しそうだよねー」


 ティナがサナのテンションに引きつつ、ニーナはサナの得体の知れない力を不思議に思い、クリスは面白そうに眺めている。そのような場の空気を打ち破ったのは、早くケビンとイチャイチャしたいソフィーリアである。


「ケビン、次に行くわよ」


「え……」


「あの……ソフィーリア様? サナの数少ない登場シーンの見せ場なんですけど……」


「次はこれね」


稀代のハーレム王(このスケベ!)

 いったい何人、いや何百人嫁にすれば気が済むんですか!? そんなに増やすなら早くサナちゃんに肉体をあげて襲いやがれ、このド畜生めが!


「うわぁ……めっちゃ怒ってる……」


「どんどんいくわよ」


【龍化】

 龍化で龍になりまーす。


【人化】

 人化で人に戻れまーす。人の姿をした何かですけど。プークスクス……


【ブレス】

 ブレス吐けまーす。ドラゴンブレス(笑)じゃありませーん。勘違いでカッコつけて破壊光線、プークスクス……


【狐火】

 狐火が使えまーす。


【管狐】

 使役狐を召喚できまーす。


【神通力(微)】

 クズミさんの神の力が少し使えまーす。


【龍魔法】

 人型の使う魔法とは違う龍独自の魔法になりまーす。


「え……なに、この投げやりな説明……」


「次は加護ね」


金毛九尾の加護

 クズミさんの加護?みたいな?


「段々適当に……」


「さ、お待ちかねの称号タイムよ」


「この流れで見たくねぇ……」


「怒らせちゃったから、最初と違って結構追加されたわね」


「え……うそ……」


 ケビンがシステムに文句を言ったことを後悔している中で、ソフィーリアは称号の説明を表示させていく。


舐めプ師範

 舐めプをしている時に、ステータスに補正(大)がかかる。

シ:相手が可哀想です……こんな人に舐めプされるなんて……あ、人じゃありませんでした。てへぺろ☆


憤怒の魔王

 戦争時に自ら魔王と名乗り周りに認知されてしまったため、皇帝から名称変更しておきました。

シ:だいぶ力のコントロールができているようですけど、調子に乗らないでください。


怠惰の皇帝

 民や貴族からは『仕事してるの?』と思われるほど、毎日プラプラとそこら辺に出没している。

シ:皇帝なら仕事しろ! ケイトさん、もっと仕事をさせてください!


色欲の魔王

 戦争時に自ら魔王と名乗り周りに認知されてしまったため、皇帝から名称変更しておきました。

シ:色欲の魔王って……もう名称からして変態ですね。サキュバスの女王と張り合うつもりですか? そうなんですか? 次はサキュバスハーレムでも作るつもりですか?


子煩悩(真)

 自分の子供だろうが他人の子供だろうが分け隔てなく可愛がり、子供たちから慕われる者。子供は世界の宝。

シ:子供作りすぎなのよ、この変態!


三助平

 度重なる洗身によっていつしか付いてしまった称号。女体に関しては隅々まで洗い、そのままピンク色の世界へ旅立つ時もあるとかないとか。

シ:ってゆーか、普通に洗えないわけ?


性体師

 整体マッサージをしているはずだったのに、いつの間にか性感マッサージに変わり、ピンク色に染め上げてしまう者。

シ:変態、変態、変態!


抱擁マイスター

 抱きつかれようが抱きつこうが、接触した相手に対して癒しを与える者。中毒性が高く依存に注意。初心者には離れたくないという毒を与える。

シ:むしろ、あなたの下半身が世の女性にとって毒よ!


嫁生産工場

 数多の女性を嫁にした前代未聞の者。その数は記録を更新し続けて、本人は嫁にすることへの抵抗感が薄れていく。その工場の稼働が停止することはない。

シ:あースゴイデスネー嫁を増やして罪悪感皆無ですかー……世の独身男性を代表して言ってやる、爆ぜろ!


孤児の守護者

 『孤児は大事に。孤児に責任はない。悪いのは孤児を作る環境と大人の責任だ』という名言を残し、孤児を守り続ける者。孤児から慕われやすくなる。

シ:女に手を出し過ぎて贖罪でもしてるつもりですか?


おなごホイホイ(極)

 クララの発言が周りに認知されたことによってついた称号。本人にその意思はなくとも漏れだすフェロモンで女性を虜にしてホイホイ釣っていってしまう。(極)ケビンが少しでも『カワイイ、綺麗』と思ってしまうと発動してしまう。

シ:もう、アレですね……救いようがない……


絶倫皇帝

 ティナの発言が周りに認知されたことによってついた称号。本人が否定しても女性たちからは終わりのない絶倫だと思われている。実際問題として時間が許せば終わりはない。

シ:このあともどうせエンドレスでやっちゃうんでしょ?


おもちゃ使い

 大人のおもちゃを使うことにハマってしまった者。

シ:変態としか言いようがありません。


性欲魔神

 クララの発言が周りに認知されたことによってついた称号。長年生きてきたクララを持ってしても、その性欲はオーク以上であると言わしめるほど。性の対象と認識すれば誰が相手であろうと発情できる。

シ:見境なしの変態紳士(笑)ですね。お巡りさーん! ここにいまーす!


理不尽の権化

 ニーナの発言が周りに認知されたことによってついた理不尽を体現する者。体現されたものはその理不尽さに涙する。

シ:相手に同情しますよ……女好きに理不尽されるなんて……


万年発情期

 年がら年中女性たちを抱いている者。もはや抱いていない日はないのではと一部から囁かれている。

シ:もう、ノーコメントで……察してください。


快楽へ誘う者

 どのような相手であれ、その手練手管によって快楽堕ちさせてしまう者。

シ:女の敵!


セフレ生産工場

 ダークエルフの種族問題にて、今の生活をそのままで体だけの割り切った関係がいいという女性たちの要望を受け入れていたら、瞬く間に噂が広まって他種族まで相手をする羽目になり、あっという間にセフレが増産されてしまった者。その工場の稼働が停止することはない。

シ:いや、ありえないでしょ。『断る勇気』って言葉を知らないんですかね? 知らないんですかね?!


ネトラー

 自分から取りにいくことはほぼないが、誘惑されるとホイホイ絡め取られてしまい、種族を問わず数多の彼氏持ちや人妻たちを快楽堕ちにした者。

シ:ネットをする人とでも思いました? ざーんねーんでーしたー異世界にネットなんてありませーん。プークスクス……ぺっ、ゲスの極みがっ!


ブッコミの托

 今の生活スタイルを崩したくない彼氏持ちや人妻のダークエルフたちに、そのまま種うえをした者。その噂が瞬く間に広まって他種族まで相手をする羽目になり、子供を欲しがる悩める托卵女子たちにブッコミ入れたんで夜露死苦!

シ:自分で表記しといて何ですが、夜露死苦じゃねぇよ! 流行りの托卵ですか? あなた、カッコウなんですか? もう人間を辞めて鳥になってください。


多種族ハーレム

 人族のみならずエルフ2種族、ドワーフ族、獣人族多種類、魔族、龍族というあらゆる種族に手を出した者。その魔の手はいったいどこまで伸びていくのか。

シ:他種族のヤリ友作る前に普通の友だち作りなさいよ! このボッチがっ!


寝ぼけ性人

 たとえ寝ぼけていても己の性欲に忠実で、近くに女性が寝ていたらそのまま体をまさぐってしまう者。どの程度までの行為になるかはその時次第のランダム。

シ:寝ぼけてたら許されるとでも思っているんですか? 聖人じゃなくて性人? はっ、貴方にお似合いですね!


魔王の烙印を押されし者

 神聖セレスティア皇国のフィリア教団教皇に魔王の烙印を押される。セレスティア皇国内の領土ほぼ全域に知れ渡ってしまう。

シ:ざまぁみろです。プークスクス……


自称魔王(笑)

 調子に乗って自分で魔王と名乗りを上げてしまった者。別に闇堕ちしたわけではない。

シ:自称って……なに、魔王がカッコイイとでも思ってるんですか? 思ってるんですか?


三冠王

 【魔王エッチ】、【魔王スケベ】、【魔王おっぱい】という不名誉な三冠を達成した者。

シ:えっ、何? そんなに変態行為がしたいわけ? あんたなんか【変態魔王】で充分でしょ! この、変態!


おっぱいマイスター

 『おっぱいに貴賎はない!』と豪語するくらいに、あらゆるおっぱいを愛する者。既にAA~Kまでの12階級を制覇しており、触るだけでカップ数を把握できるゴッドハンドを持つ。そのゴッドハンドに触られる者は不思議と嫌な気分にならず、その行為を受け入れてしまうようになる。

シ:触りすぎ……もうそれしか言いようがない……


嫁攫い

 次から次に嫁を増やしていくので、都民たちからは女の子を連れているだけで『新しい嫁を攫ってきた』と口々にされてしまった者。中には自分の娘も攫って欲しいと言う者や自ら攫ってと言う者までいる始末。

シ:ざまぁ、不名誉な称号ゲットだぜ!


緊縛師

 ひもや縄等を使って緊縛が自由自在に行える。縛り方は本人がイメージした通りになる。

シ:狼藉者を拘束するためかと思いきや、使ったのはエロのみかっ!


尋問師(女性限定)

 女性相手限定で尋問をすると、その手練手管で快楽を与えて堕としてしまう凄腕尋問師。これで堕ちない相手はいない。

シ:もうね、女性にとってあなたは敵ですよ。女性のみなさーん、逃げてくださーい!


システムにケチをつけた者

 世界を管理している代理のものに対してふてぶてしいんですよ。何様のつもりですか? ああ、性欲魔神様でした。これは失礼を。仮にも神を名乗る魔神ですからね。ですけど! ということで、この称号には一切メリットになるものは含まれておりません。


イメプレ好き【攻め】(極)

 異性に対してイメージプレイをさせることにハマった者。(極)相手は違和感なくその行為を受け入れる。むしろ、積極的になる。


コスプレ好き【攻め】(極)

 異性に対してコスチュームプレイをさせることに興味を持った者。(極)相手はその衣装を受け入れる。むしろ、積極的に自分から着る。


「……」


「あなた?」


「死にたい……」


 ただでさえ不名誉な称号なのに、システムからの追撃によってケビンのライフはゼロとなり、瞳からハイライトが消えていく。そして、座っていたケビンはソフィーリアから手を離して、ゴロンと倒れてしまうのであった。

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