第513話 落ち込んだケビンを癒そう大作戦
思いのほか精神ダメージが強かったのか、ケビンが気力を失いゴロンとしている中で、ソフィーリアは嫁たちに対して【落ち込んだケビンを癒そう大作戦】を実行に移させる。
「重傷ね……さぁ、あなたたち出番よ。ケビンをいっぱい癒してあげてね」
「ソフィさんはどうするの?」
「オイタをしたサナとシステムにお説教よ。調子に乗ってやりすぎたわね」
「ひっ!」
『ひっ!』
「サナ、システム。少し仕事場へ行きましょうか?」
ニコニコと笑顔絶やさないソフィーリアがサナへ視線を移すと、それだけでサナはこの場から消えてしまう。そして、そのあとソフィーリアもこの場から姿を消すのだった。
「どうする?」
「救助」
「ケビン君を優先よ」
「ケビン様を助けましょう!」
「ケビン君、意外と気にする方だからねー」
「ケビン様を癒してみせます!」
「お姉ちゃん頑張るわ!」
「旦那様、お労しい……」
「主殿がここまでなるとはな」
「システムはんはやりすぎえ」
「こんなになるなんて……」
「ケビン君の意外な弱点」
「ふふっ、お母さんの出番ね」
「私もやるわよ、サラ」
それから正妻組がケビンを囲い込み服をテキパキと脱がせていくと、自分たちも脱いでケビンに群がっていく。
「やる前にやられちゃったね」
「打倒する前に倒れちゃった」
「回復するまで待ちかな?」
打倒魔王を掲げていた魔王の伴侶組は、正妻組が魔王を復活させるまで待つことを選ぶ。そして、それは周りにいる嫁たちも同様である。
一方で正妻組に襲われているケビンは、たとえ本人が大ダメージを受けていても一部は自己主張していく。その光景にティナが喜びの声を上げると、1番手としてケビンを癒し始める。
「ケビン君、元気になって」
その後、ティナは続くニーナへとバトンタッチする。
「ケビン君、私の元気を受け取って」
そしてニーナの次はサーシャがスタンバっていて交代した。
「ケビン君、頑張るね」
サーシャが懸命にケビンを癒していくと、次のアリスへと交代する。
「にぃに、にぃに、アリスだよ。アリスの元気をおすそわけだよ」
さすがアリスと言ったところか、魔性の女っぷりを発揮するとケビンのライフを少しだけ回復させるまでに至っている。そして続くクリスに交代すると、クリスはケビンを包み込むように抱きしめるのだった。
「ケビン君、私の温もりを感じて」
千変万化の良妻賢母たるクリスの頑張りによって、ケビンがまた少しだけ回復していくと、次はスカーレットがクリスと交代する。
「ケビン様、一生懸命ご奉仕させていただきます」
スカーレットも拙いながらケビンを癒すと、次に来たるは攻めの時だけ強い攻撃力無限のシーラだ。
「ほら、ケビン。早く元気にならないとお姉ちゃんが虐めちゃうわよ」
睦ごとに弱かったシーラも今となっては慣れたと言うより、強制的に慣らされたことによって、睦ごとの最中でも攻めの攻撃力を遺憾なく発揮してケビンを包み込む。
そのあとに来たるは、ケビンから襲われるよりも襲うことの方が多いクララだった。
「主殿、へこんでおるところも可愛くて好きだぞ」
それが終わればクララと交代したのは、攻めるよりも激しく攻められたいクズミである。
「ケビンはん、早う復活しておくれ。うちはケビンはんに激しく愛される方が好きなんえ」
クズミがケビンを癒し終わるとターニャにバトンタッチする。
「ケ、ケビン君……下手でも笑わないでね」
お世辞にも上手いと言えないターニャのご奉仕でもケビンを癒し終えたら、お次もご奉仕初めてのカトレアがケビンを癒そうと奮闘する。
「私の初めては全部ケビン君のものだよ」
ケビンの上で試行錯誤するカトレアは、他の嫁たちよりも時間がかかったが、何とかケビンを癒すことに成功した。
「サラ、先に行くわね。あなたは最後がいいでしょ?」
「ふふっ、どっちでも構わないわよ。ケビンを癒すのは私の特技だもの」
「だからよ。私がする前に復活したら、私の立つ瀬がないでしょう?」
「頑張ってね、マリー」
サラからのエールを受け取ったマリアンヌは、熟練の技でケビンを癒していく。
「ケビン、私の温もりで癒すわよ」
そして、マリアンヌの癒しが終わるとソフィーリアがいないので(サナとシステムを説教中)、正妻組最後の1人となる癒しの聖母サラが、満を持してケビンを抱きしめる。
「ケビン、私の可愛いケビン。どれだけ落ち込んでも別にいいのよ。私が何度でも癒すわ」
サラが母親の愛でケビンを癒していると、おもむろにキスをしながら話しかけた。
「ケビン、たまには違うことをしましょうか? そうねぇ……これからお母さんはママって言うわね」
サラが癒しを与えていきながらも語りかけを続けていく。
「ママの愛はどう? ちゃんと癒されてるかしら? ママと2人目を作りたい?」
「……それはソフィが先約だから、母さんは2番目ってことで我慢して」
「あら、そうなの? ソフィさんなら仕方がないわね。ママも我慢するわ」
「ごめんね」
「いいのよ。それよりも元気は戻ったかしら? ママの愛情をたっぷり注いだんだけど」
「ああ、だいぶ気持ちに整理がついた。母さんやみんなのおかげだ」
「ふふっ、良かったわ。それなら交代ね。みんなケビンに抱かれるのを心待ちにしているのよ」
「それじゃあ待たせた分、しっかりと抱かないとな」
それから復活したケビンは周りにいる嫁たちの相手をすることになり、とりあえず近くにいる人から抱いていこうとして引き寄せたら、見たことはあるけど抱いたことのないナース姿の女性を引き寄せていた。
「あれ? 貴女は確か……」
「引っ越しの際はお世話になりました」
「うん、それは大した手間じゃないからいいんだけど……何でいるの? 旦那さんいたよね?」
そう、ケビンに引き寄せられた女性は、不意打ちで既成事実を狙っていた人妻だったのだ。だが、不意打ちでしれっと混ざるつもりが真っ先に指名されてしまったため作戦は失敗となったが、それで諦めるほどヤワではなかった。
「はい、います」
「それなら、ここにいないで帰っ――」
なんと、ケビンが帰そうと声を出した時に、それを防ぐかのようにして人妻はケビンの唇を奪ったのだった。
「ケビンさま好き、好きなの」
「ちょ、ちょっと!?」
「私にもケビンさまのご寵愛をください。夫は相手にしてくれないの」
「後悔しても知らないからな!」
「やんっ♡」
ここまでされてはもうケビンも我慢の限界なので初参加の人妻を抱いてしまうと、その人妻を満足させるに至る。
ケビン復活による本領発揮を見せられた他の初参加組の人妻たちも、成功者が出たならとケビンの周りに群がっていく。そして、1人やってしまったのなら2人も3人も一緒だと開き直ったケビンは、初参加の人妻たちを次々と討ち取るのだった。
「魔王、覚悟!」
「早くこっちに来て!」
「我らの力を今ここに!」
次のお相手は
「ケビン様、ご迷惑をお掛けします」
その中でも纏め役のベッツィは申し訳なさそうにケビンに声をかけると、ケビンの手を引いて周りにある設備へと誘導していく。ケビンはベッツィたちの服装や向かう先で『もしや……』と思っていたが、その答え合わせはすぐにされることになる。
「ソフィーリア様が言っていました。これは『痴漢プレイ』だと」
そう、ベッツィたちのしている服装は、選り取りみどりのセーラー服やブレザーなのだ。そして誘導された先は電車の車両である。
「さぁ、ケビン様。思う存分私たちを痴漢してください」
そう言って配置につくベッツィはプレイに入ったのか、出入口の反対のドアで立ちながら本を読むという女子学生を演じていた。
「や……ヤバい……たまらん……」
ケビンが見渡す先の車両の至る所に嫁演じる女子学生たちがいて、ケビンの興奮は天元突破する。
そしてケビンはじわりじわりとベッツィに近づいていくと、ケビンの中でベッツィは日頃の態度から、かなりの確率で清楚系を演じてくるに違いないと予想して、1番最初に痴漢することに決めたのだった。やがてベッツィの背後に立ったケビンはベッツィに対して痴漢行為に及ぶ。
「――ッ!」
ケビンの予想通りベッツィが、身を捩り弱々しく抵抗する女子学生を演じているので、ケビンは益々興が乗り痴漢が加速していく。
「や……やめて……ください……」
「しー……静かにしないと周りにバレちゃうよ?」
ベッツィが騒がないようにケビンが仕向けると、ケビンの行為は益々エスカレートしていく。
「泣かなくても大丈夫。周りのみんなはとっくに気づいて、君がされていたことを見ていたからね。彼女たちも同罪として同じ目に遭ってもらおう」
ケビンの言葉を聞いたベッツィが視線を巡らせると、バツが悪そうに周りにいた別の女子学生たちは視線を合わせないように逸らすのだった。
「さぁ、この子を助けなかった君たちの体も、存分に楽しませてもらおうか」
ケビンがそう言って歩みを進めると、女子学生たちは次々と悲鳴を上げていく。
他の女子学生もノリノリでソフィーリア監修の演技力を見せると、ケビンは最後の1人を痴漢し終えたところで感想をこぼすのである。
「ふぅ……女子学生って最高だな」
それから女子学生を食べ尽くしてひと通り満足したケビンは、また中央へと戻って次なるお相手を物色するのだった。
「メイド隊は“アイドル”です。マネージャーからのお手つき、雇い主からのお手つき、枕営業等をこなします」
「秘書隊は“教師”です。禁断の関係、弱みを握られて体の提供、保健医の誘惑等を体験できます」
「孤児院組は“保育士”です。やはりいつもやり慣れているのでこれが妥当だと。保護者との禁断の愛、強引な手篭め等を体験してください」
「店番組と教員組は“下級生、同級生、上級生”です。選り取りみどりの学生ライフを堪能してください」
「奴隷組は“訪問販売員”よ。貴方の家にお邪魔するから、営業成績を伸ばすための枕営業、セクハラからの強引な手篭め等を好きなだけしていいわよ?」
「一般人組はそのまま“一般人”をやりますの。これはケビン様がマッサージ師やお医者さん等になり、私たちを襲うパターンになりますわ」
「人化ドラゴン組は“OL”です。職場でのセクハラ、人気のない部屋での情事、居残り残業での火遊び、あらゆる状況に対応します」
「騎士組は人数が多いので“人妻”です。夫が不在の間の情事、弱みを握られて寝取りからの快楽堕ち等をやります」
「亡命組は“女子校の女学生”です。女子校唯一の男教師となり、女子学生に大人の快楽を教えてください」
「母娘組はそのまま“母娘丼”を堪能してください。でも、いつも通りではなく、ケビン様が訪問販売員となって襲う役です。そのまま快楽堕ちまでご堪能ください」
「エルフ2種族は“囚われた者”です。屈しない私たちを凌辱して快楽堕ちさせてください」
「ドワーフ組はランドセルの似合う元気っ娘だよ。公園でのイタズラ、学校設備の人気のない所へ連れて行ってのイタズラと、あらゆるイタズラでオイタしてね」
「獣人組は“アニマルパラダイス”です。それぞれ語尾に特徴をつけます。選り取りみどりの服装に対応します」
「人妻組は“昼ドラの情事”です。いけないと思っていても、ケビン様にのめり込んでいき快楽堕ちしていく様をご堪能ください」
「私たち3人はそのまま“妊婦”をするわ。ありとあらゆる状況に対応して見せるわね。夫婦でもいいし、寝取りでも構わないわよ。お医者さんごっこで寝取るのもアリよ」
次々と役柄を聞いたケビンは目移りしてどこから攻めようかと思い悩んでしまうが、結局のところ全制覇をするつもりなので手当り次第に各組を堪能していくのだった。
そしてケビンが1巡したあと、お説教を終えたソフィーリアが姿を現した。
「あなた、楽しんでるみたいね」
「控えめに言って最高だ」
「良かったわ。それで、私は何をしようかしら? リクエストはある?」
「ソフィとは色々やったしなぁ……ここにあるのは大抵したよな?」
「そうねぇ……それなら私が子供になりましょうか? 子供姿の私をまだ抱いていないでしょう?」
「なっ!? そんなことができるのか!?」
「私は神よ? 子供姿になることくらいわけないわ。どうせだからランドセルも背負ってあげるわね」
「犯罪臭がハンパない!」
「じゃあ、やめとく?」
「…………いや、やる。ソフィは元々が大人だからセーフだ。全然犯罪じゃない。これも一種のイメプレと言える」
「ふふっ、欲望に忠実ね」
そしてこの後、ケビンは子供姿になったソフィーリアをいつもより激しく抱いていく。ソフィーリアもノリノリで演じてはケビンをその気にさせて、益々ケビンは激しく抱いていくことになるのだった。
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