第277話 思わぬ朝チュン、そして夜はサーシャと
翌朝、違和感を感じ目を覚ましたケビンの眼前にはティナの姿があった。
ケビンが目覚めたことに気づいていないのか、ティナの動きとともに大きな胸までプルンプルンと揺らして1人で楽しんでいる。
「……ティナ?」
ケビンの呼びかけにティナが蕩けた顔で見下ろしてくると、朝の挨拶を口にするのだった。
「おはよう……ケビン君」
「どういうこと?」
ケビンの疑問にティナは動きを止めてケビンの頭の両サイドへ手をつけて前かがみになると、挑発するように胸をチラつかせながら答えるのである。
「昨日は1回しか相手をしてあげられなかったから、ケビン君が満足できてないかなって思って……」
『それならそれで朝起きてからすればいいのでは?』と思ったケビンは、寝込みを襲われている現状を訝しんで更に問い詰める。
「で、本当は?」
「……目が覚めたらケビン君のものが視界に入ってムラムラしちゃったの。今まで我慢してたから1回抱いて貰ったあとなら我慢しなくてもいいかなって」
「ティナは本当にエッチだね」
「こんな私は嫌?」
「いや、むしろ大好物」
「嬉しい。まだ上手くできないけどいっぱい気持ちよくなってね」
ケビンへ気持ちよくなってもらうために、ティナは前かがみのまま動かし始める。
ケビンは目の前で誘うように揺れている胸を弄び始めた。
ティナは胸からくる快感に耐えながらも健気に動き続けて、ケビンに気持ちよさを与えていく。
昂りが近づいてきたケビンは遠慮がなくなり、ティナを更なる快感へと溺れさせていく。
やがて一際昂ったケビンの想いは、ビクンっと体を跳ねさせたティナへ吐き出されていくが、意志を持っているかのように蠢いているティナのものからケビンはどんどん快楽を与えられるのである。
「はぁはぁ……ケビン君、気持ちよくなれた?」
「ああ、良かったよ」
「あんっ……まだ中で跳ねてる……元気なものね」
「ティナが魅力的だからだよ」
ケビンとティナが余韻に浸りながら会話をしていると、横からニーナが声をかけてきた。
「朝から激しいよ、2人とも」
「おはよう、ニーナ。体は大丈夫?」
「おはよう、ケビン君。体は少し違和感があるくらい」
「ニーナはどうするの? 次のお相手する?」
「ちょっと無理そう。だから別の方法でする」
「あら、ニーナにしては大胆ね」
「私もケビン君を気持ちよくしてあげたいから。ティナはそこをどいて」
ティナがケビンの上から横へと移動する。
「あんっ」
その様子を見ていたニーナはティナのエロさに呆然としてしまうが、待たせてはいけないとご奉仕を始める。
ご奉仕をニーナが始めるとケビンのものが反応してビクンっと跳ねる。
「もう……あまり暴れちゃダメだよ」
ニーナはケビンのものが暴れないように手を添えると、健気にご奉仕を続けて綺麗にしていく。
「ケビン君が気持ちよさそうな顔をしているわよ」
ティナからの言葉でニーナはケビンが感じてくれていることが嬉しくなったのか、ご奉仕にもより力が入り始める。
「うーん……少し滑りが悪いかな」
ニーナは潤滑液の代わりとして口の中で唾液を溜め込むと、下へ向かって垂らし始めた。
「うわ……ニーナ、エロいよ」
ニーナの口から下へ垂れている唾液を見たケビンが感想をこぼしていると、ニーナは滑りの良くなった胸でご奉仕を始める。
「どうかな? ちゃんとできてる?」
「うん、気持ちいいよ。でも、どこでそんなこと覚えたの?」
「いつかケビン君にしてあげようと思って勉強したの」
「嬉しいよ」
「いっぱい気持ちよくなってね」
ニーナの言葉に反応したかのように、ケビンのものはその迸りをニーナの胸へとぶつけるのだった。
「いっぱい出たね。それに、まだまだ元気そう……はむ……」
まだまだ元気だと言わんばかりのものへニーナはご奉仕を再開させる。
「うあっ……」
ケビンの反応に気を良くしたニーナは、ご奉仕に力を入れる。
卑猥な音を立てながら上目遣いに気持ちいいか聞いてくるニーナに、ケビンは素直な感想を述べるのである。
「凄い気持ちいい」
「ふふっ、よかった」
ニーナのより激しくなっていくストロークに、ケビンは早くも達してしまいそうになる。
「くっ!」
達してしまいそうになったケビンはニーナの頭を掴むと喉奥まで一気に突き入れてしまい、ニーナはいきなりのことで驚いて目を見開いてしまう。
「んんっ――!」
いきり立つものからほとばしるものにニーナの口内は侵されていき、止め止めなく侵食してくるものに苦しくなりながらも、瞳に涙を滲ませながら喉へと通していく。
やがてケビンがニーナの頭を解放すると、ニーナは咳き込むのだった。
「……ゴホッゴホッ……」
「ご、ごめん、ニーナ」
「ゴホッ……いいの。気持ちよかったんだよね?」
「うん。気持ち良すぎた」
「だったら嬉しいよ。私で気持ちよくなってくれたんだから」
「ありがとう。初めてされたけどすごく良かった」
「え……初めてだったの?」
「そうだよ」
「ソフィさんは?」
「ソフィの時はいっつも攻める側だったし、たまに攻めてくる時もあったけど、してもらったことはないよ」
「ふふっ、ケビン君の初めてを貰っちゃった」
「そうだね、ニーナに初めてをあげれたね」
「えぇーっ! それなら私が先にすれば良かったぁ……」
「ティナは自分の欲求に従いすぎなのよ。寝込みを襲うなんて痴女よ」
「でも、ケビン君喜んでくれたし、ていうか襲ってたの知ってたの?」
「私がティナよりあとに目覚めるわけないじゃない。昨日は先に休んでたんだし」
「とりあえず2人とも綺麗にするよ」
ケビンは魔法でベッドと自分たちの体を綺麗にすると、散らかしている服を着始める。
「もう起きるの?」
「ティナがあれだけ朝一で騒いでいたらみんな目覚めてるだろうしね」
「え……」
「ケビン君、遮音は?」
「昨日のが終わったあとに解除したからないよ」
「……う……そ……」
「ティナはご愁傷さまね。寝込みを襲うからそうなるのよ」
「まぁ、今日はみんなから質問攻めに合うだろうね。初の遮音なしで朝からの行為だったから、ティナの声が目覚まし代わりになってるはずだよ」
「いやあ……恥ずかしい……」
こうしてティナの夜這いならぬ朝這いによる音のみ公開された行為は、同じ階に住んでいる嫁たちに全てを聞かれていたのだった。
更には朝食を作るために起きていた奴隷が朝から致しているその声を聞いてしまい、他の奴隷たちをすぐさま起こしに向かって階層を上がってきては今晩のオカズにとされてしまうのであった。
「ケビン君、ちなみに私の時は?」
「その時にはもう張り直しておいたよ。ティナの場合は既に聞かれていたあとだったし、今更かなって思ってそのままにしといた」
「そんなぁ……」
「さ、朝ごはんを食べに行こうか?」
「そだね」
「うぅ……」
2人は一旦部屋へと戻り着替えてくると、恥ずかしがるティナを引き連れてケビンたちは朝食を食べに食堂へと向かうのであった。
朝食後、ケビンは
「あなた、昨日は良かった?」
「良くないわけないだろ?」
「ふふっ、愚問だったわね。それならこれからのこともわかってるでしょう?」
「そこまで空気読めない男ではないからな、嫁たちが日替わりで来るんだろ?」
「そうよ、だから私は仕事を片付けに1度帰るわね」
「戻ってくるよな?」
「戻らなくてもあなたが連れ戻しに来るでしょう?」
「そりゃ違いない」
「ふふっ、それと私から昨日のうちにプレゼントをしておいたわ」
「プレゼント?」
「いくらあなたでもあの人数を相手にできないでしょう?」
ケビンはその言葉でだいたい想像がついてしまった。確かに朝のアレは回復が早いなと感じていたのだった。『昨日、2回しかしてなかったからかな?』と自己完結していたが、ソフィーリアの言葉により確定的なものへと変わっていった。
「スキルだな?」
「加護の内容を変えるかどうかで迷ったのだけれど、スキルの方が簡単だったからそっちにしたのよ」
「至れり尽くせりの良い奥さんだな」
「どういたしまして。では、行ってくるわね」
「ああ、行ってらっしゃい」
ソフィーリアとキスを済ませて別れたケビンは、そのままライル国王の元へと向かうのであった。
ケビンとソフィーリアが立ち去ったあとの食堂にて、女性たちの話題はもっぱらティナの朝這いである。
「で、朝から至った経緯は?」
「ティナが寝込みを襲った」
次の番となるサーシャはケビンとティナの逢瀬に興味津々である。他の者たちも自身の番となる時の参考として真剣に聞き入っている。
「ティナってエルフなのに肉食系だったのね」
「うぅ……」
「ティナは以前からケビン君をよく誘惑してた」
「まさにエロフね」
「ち、違うわよ! ケビン君だからなの! 誰でも言い訳じゃないのよ」
「そう、ティナはエロフ」
「ちょ、ニーナまで!」
「あの、エロフって何ですか? ティナさんはエルフじゃないのですか?」
「私も気になります!」
真面目に育った王女2人組が“エロフ”という言葉を不思議に思って、後学のためにその言葉の意味を知ろうとするのであった。
「エッチなエルフのことよ。エロいエルフだからエロフなの」
「そうだったんですね。勉強になります」
「ティナさんはエロフ。覚えておきます」
こうして、真面目に育った王女2人組は俗世にまみれた大人たちから性教育を受けるのだった。
その後もティナへの追求の手は休まらず、根掘り葉掘り問いただされていくのである。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
その日の晩にケビンはベッドで休んでいたのだが、恐らく次の嫁が来るだろうと思い、ソフィーリアからプレゼントを渡された内容を確認しながら待つのであった。
ケビンがステータスを確認すると、スキル欄に【精力絶倫】と【性技絶倫】と【性器変化】の項目が増えていた。しかも、ご丁寧なことにソフィーリアからのメッセージ付きだ。
【精力絶倫】
精力が抜群に優れている。その効果は底なしで自身の意思でオンオフ可能。
【性技絶倫】
性行為に関するテクニックが抜群に優れている。これで堕ちない相手はいない。
【性器変化】
自身の性器を相手に合わせて変化させる。
(マジか……)
ケビンは完全に性に偏ったスキルが増えていることに、『ソフィーリアは一体俺をどこへ導くつもりなのか』と考え込んでしまうのである。
(……とりあえずメッセージ見よ)
――愛する健へ
コレを見ているってことは、もうスキルは確認したのよね? ふふっ、あなたのことだから中身を見て呆れてるんじゃない?
2つは見てもわかる通りだけど3つ目は何故って思ってるでしょう? それはね、女の子によっては入口が小さくて狭い人もいるのよ。そうなると破瓜とは違う痛みを伴うのよ。
あなたのことだからきっと後悔するわ。しなければよかったって。そんな想いを抱いて欲しくないし、女の子もあなたの様子を見て泣いてしまうわ。
だから、3つ目のスキルを上手く使って女の子を喜ばせてあげて。そうすればみんなで幸せになれるわ。
あなたのことだから周りにいる女の子が不幸を感じていると気にしちゃうでしょう? みんなで幸せになって仲良く暮らしましょう。
それじゃあ、私はしばらく仕事に没頭するわね。そうすればそっちにいられる期間を増やせるから。
P.S. そっちに帰ったら私にもスキルを使ってね。楽しみにしているわ。
――ソフィーリアより 愛をこめて
(はぁぁ……)
ケビンはソフィーリアからの気遣いに、一体何を返せばいいのだろうかと悩んでしまう。
どこまで行ってもケビンが悲しまないように動くソフィーリアに対して、ケビンがあげれるものなどたかが知れてる。
(本当、俺にはもったいないできたお嫁さんだよ……)
ケビンがソフィーリアへのお返しで悩んでいる時、ドアを叩く音のあとに静かに開けて入ってくる女性の姿が目に入った。
「ケビン君……まだ、起きてる?」
「起きてるよ」
「ごめんね、中々1歩目が踏み出せなくて……遅くなっちゃった」
「しょうがないよ。初めては緊張するもんだし、昨日と違って1人で来ないといけないからね」
ケビンの部屋を訪れたのは、露出度の低いネグリジェを着たサーシャであった。
ケビンはベッドから這い出すとサーシャの傍まで行き、その手を取ってベッドまで連れて行く。
「落ち着くまでお喋りでもする?」
「そうね」
それからケビンとサーシャは昔話に花を咲かせながら、ゆるりとした時間を過ごしていく。
「ケビン君……もう大丈夫よ」
「わかった」
ケビンはサーシャを抱き寄せると軽いキスから始めていく。回数を重ねて少しずつサーシャの体からも強ばりが消えていく頃、ケビンがサーシャのネグリジェを脱がせる。
「綺麗だよ」
「私、他の人みたいにそこまでおっぱいが大きくないから……ガッカリしたよね?」
「そんなことないよ」
「だってケビン君は大きい方が好きなのでしょ? ティナが言っていたわ」
思いもよらぬところでティナから聞いたという内容に、ケビンは後日お仕置きしようと決意するのである。
そしてケビンは態度で示すかのようにサーシャを愛し始める。
「こんなに綺麗な胸を独り占めできるんだ。ガッカリなんてことはないよ」
そのまま優しく押し倒して愛し始めると、サーシャの中にある不安も次第と消えていく。
「ケビンくん……ケビンくん……」
ケビンは胸への行為を一時的に中断すると、サーシャのショーツに手をかけてサーシャは両手で顔を隠して呟く。
「恥ずかしいよ……」
「いくよ?」
「きて……私の初めてをケビン君にあげる」
ケビンが少しだけ進むとそのままでも大丈夫だと判断して、スキルを使用せずに押し進めていく。
「ぃ……」
ケビンが一旦進むのをやめてサーシャの顔を覗き込むと、瞳に涙を滲ませていた。
「いいのよ、気にせず続けて。この痛みは幸せの痛みだから」
サーシャの言葉に応えるためにケビンは少しずつ進めていき、サーシャは痛みを堪えるためにきつく瞳を閉じている。
「全部入ったよ」
ケビンの声にサーシャが反応して瞳から涙を流し始める。
「嬉しい……ケビン君と1つになれた」
ケビンはサーシャの痛みが和らぐまでキスを続けながら馴染ませていく。
「私、仕事ばかりしていたから今がとても幸せ。いつもケビン君のことばかり考えて過ごしていたの」
「あまり会いに行けなくてごめんね」
「いいのよ、ケビン君が他の人よりも忙しいってわかってたから。それにこれからは毎日一緒に過ごせるから今までの分を取り返すわ」
「もうお嫁さんになったしね」
「うん。ケビン君と出会えてとても幸せよ。だから、きて……私の体で気持ちよくなって」
サーシャからの言葉でケビンは動きを再開させていく。
「ケビンくん……愛してる……」
「俺も愛してるよ、サーシャ」
「もっと……もっと名前を呼んで……」
「サーシャ……サーシャ……」
「嬉しい……私を……ケビンくんのものにして……」
「サーシャ……俺だけのサーシャ……」
「ケビンくん……ケビンくん……」
お互いに名前を呼びあって気持ちが昂り始めると、ケビンのストロークも一際速さを増していく。
「サーシャ」
「きて……私をケビンくんで……いっぱいにして……」
ラストスパートをかけたケビンのストロークで、サーシャは絶頂へと誘われていく。
ケビンはサーシャの中に滾る想いを放出していき、サーシャがビクンっと体を痙攣させる。
やがてケビンがそのままサーシャへ覆いかぶさり抱きしめると、サーシャが言葉を口にする。
「ケ……ビンくん……」
サーシャが潤んだ瞳でケビンを見つめてくる。
「まだ……足りないよね? もう1回……しよ? 私は平気だから……もっと気持ちよくなって……ね?」
「でも……」
サーシャからの思わぬ申し出にケビンのものは留まること知らない。
「ふふっ、ケビン君と違って正直ね。私でいっぱい気持ちよくなってね」
サーシャの微笑みにタガが外れたケビンは、それから貪るようにサーシャの体を味わい尽くすのであった。
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