第262話 それぞれへ宛てた手紙

 ケビンが家族宛てに手紙を送った時のこと。1人佇んでいたサラの傍に1通の封筒が現れる。


 サラは訝しるわけでもなく自然な動作でその封筒を手に取ると、裏を見てみればケビンの名とエレフセリアの封蝋が施してあった。


 直接話しに来るのではなく封筒を寄越したことで、サラはケビンがどこかに行って帰ってこないのだと確信した。


 悲しい気持ちを胸に抱きながら封筒を開けると、手紙を取り出して目を通し始める。




 ――大好きな母さんへ


 この手紙を読んでいる頃にはもう俺はこの世界にはいないと思う。皇帝と戦った時に、初めて自分の力でも倒せない敵に出会って世の中が広いことを知ったよ。本気を出すような相手がいなくて調子に乗って怠けてた結果だから仕方ない。


 そして、本気を出した皇帝に全然歯が立たなくて姉さんを助けるために力を欲した結果、手を出してはいけないものに手を出したんだ。それは以前母さんと話してた時に言った心の闇だよ。


 結果的に皇帝を殺すことはできたけど、その代償で感情が薄れて表情が希薄になってしまったんだ。だけど、後悔はしていない。その力がないと姉さんを助けることができなかったから。


 今でも家に帰った時のみんなの表情を覚えている。父さんや使用人、婚約者たちは驚いて、母さんやアイン兄さんは悲愴な面持ちだったよね。きっと暴走した時もこんな顔だったんだろうね。


 皇帝を殺したあと、姉さんは俺の顔を見て激しく動揺して泣きじゃくりながら謝り続けてた。だから、姉さんのことをしっかり見守ってやって欲しい。きっと思い詰めて何かしてしまいそうだから。


 俺はしばらく休むためにソフィのところへ行くよ。家にいたらみんな気を使うだろうしね。特に姉さんなんかは1番気にすると思う。


 いつ帰るかはわからないけど絶対に帰ってくることだけは約束する。だから心配しないで。いつものようにどこかに冒険に行ったんだと思ってて。


 最後に、この手紙はソフィのことも書いてあるから母さんにしか読めないようになってる。他の人が読もうとしても何も書いてない紙にしか見えないから。


 いつまでも俺の好きな元気な母さんでいて。


                  ――ケビンより




「……ケビン……」


 サラは手紙を読み終えるとそれを胸に抱いてひとしきり泣いてしまう。愛する我が子の心を救えなかったことに。気にしなくてもいいのにあの時してしまった自身の表情で気を使わせてしまったことに。


 いくら後悔しようともあの時の自分の顔は取り消せない。いつものように笑顔で出迎えてあげればよかったと後悔が後を絶たない。


 そしてサラは、その日からしばらくはいつものような雰囲気はなりを潜めて、悲痛な面持ちで過ごすことになるのであった。



◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 ティナたちとルージュはケビンの部屋でその部屋の主の帰りを待っていたが、いくら待てどもその日にケビンが部屋へ戻ってくることはなかった。


 最後にニーナがかけた言葉に反応せず消えてしまったケビンのことが気になり、嫌な予感ばかりが胸を過ぎっていく。


 そして、その翌日も同じように待っていたティナたちの傍に、ふと1通の封筒が現れる。


 それを目にしたティナは慌てて拾う。こんな芸当ができるのはケビンしかいないと確信していたからだ。


 裏を見れば予想通りケビンの名前が書き綴られていた。ティナが逸る気持ちを抑えて封蝋を切り中身を取り出すと、他の者たちも同様にその手紙へ一緒に目を通す。




 ――愛するみんなとルージュさんへ


 この手紙を読んでいる頃には、俺は傍にいないと思う。いたら手紙なんて渡さず直接話すしね。


 皇帝は強かったよ。信じられないかもしれないけど、本気を出した皇帝に俺は全く歯が立たなかった。だから姉さんを助けるために力を欲してあるものに手を出したんだ。ティナさんやニーナさんは知ってるよね?


 俺が手を出したのは心の奥にある闇だよ。


 それに手を出した俺は強さと引き換えに感情が薄れて表情が希薄になったんだ。どんな状態かはみんなの見た通りだよ。驚いてたよね?


 とりあえずその力を得たことで皇帝を殺すことはできたけど、その後は見ての通りあの状態のままだった。


 みんなと一緒にいたかったけど、きっと俺に気を使ってしまうだろうからしばらく距離を置いて休むことにしたんだ。それに、感情が薄れてしまったことでみんなに酷いこととかしたり、言ったりしそうで嫌なんだ。


 何も言わずいなくなってしまう自分勝手な俺を許してくれなんて言わない。逆に恨んでもいいくらいだ。


 だけど、これだけは言える。みんなのことは愛しているからそのまま永遠にサヨナラなんてしない。いつかちゃんと帰ってくるから、もしそれでも俺を好きでいてくれるなら厚かましい願いだけど待っていて欲しい。


 ティナさん、ニーナさん。しばらく会えないけど心配しないでね。2人がじゃれあっているところを見るのが本当の姉妹みたいでとても楽しかった。そんな2人のことが好きだよ。


 クリスさん、元気なのはいいけど周りを振り回すのは程々にね。だけど、元気いっぱいで周りを明るくしてくれるクリスさんが好きだよ。


 サーシャさん、仕事の関係であまり一緒にいられなかったけど、仕事を頑張っているサーシャさんはキラキラしてて好きだよ。


 ルージュさん、そこにいるよね? ルージュさんがティナさんから離れるなんて想像できないしね。


 俺はしばらく帰らないけどティナさんにあまり迷惑かけちゃダメだよ? あと、ティナさんをよろしく頼むよ。意外と甘えん坊なところがあるから寂しがると思う。まぁ、俺よりルージュさんの方が一緒にいた時間が長いし、お姉さんだからわかるよね?


 最後に、サーシャさんにもこの手紙を見せて欲しい。ずっと会いに行かなかったらきっと心配するだろうから。


 またみんなで冒険ができることを願って。


                  ――ケビンより




 手紙を読み終わったティナたちは一斉に泣きだすと、ケビンの名を口にしながら3人とも涙を流し続けて自身を責めた。


 ティナはケビンの顔を見た時に怯んでしまったことを後悔する。きっと傷つけてしまったに違いないと。


 ニーナは強引にでも一緒に行けば良かったと後悔する。ケビンを優先するあまり自分の気持ちを押しとどめていたことを。


 クリスは年上なのにケビンを癒してあげられなかったことに後悔する。自分のワガママを笑いながら許してくれるケビンに甘え過ぎていたのだと。


 ルージュは少ししか一緒に過ごしていないかったが泣きじゃくる3人の様子を見て、ケビンという1人の男の存在がこれ程までだったのかと、改めてその存在の大きさに気づかされる。


 そして、3人は主のいなくなったベッドで枕を濡らし続けるのであった。



◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 アリシテア王国王城にて、戦後の処理に追われている国王の元に書類に紛れて1通の封筒があることにふと気づく。


 おもむろに手にすると差出人がケビンであることに気づいて訝しむ。いつもなら前触れもなく突然現れては、悪びれもせずに笑いながら話しかけてくるというのに、手紙を送ってくるというのは初めてのことだった。


 国王は封蝋を切って中身を取り出すと、自分と王妃と王太子、それとアリスに宛てた手紙があることを知る。


 国王は執務を中断して関係者を私室に呼び寄せた。


「ケビンから初めての手紙が来ておるから、みんなで一緒に読むぞ」




 ――ライル陛下、マリーさん、ヴィクトさんへ


 この手紙を読んでいる頃には、俺は姿を消していると思う。もう知っていると思うけど、国内に侵攻してきていた帝国兵は全て殺したよ。


 それから兄さんと姉さんは無事ではなかったけど助けることができたよ。兄さんは砦で捕虜として捕まっていたから、砦の帝国兵を八つ当たりで全て殺して助け出した。


 姉さんは皇帝に献上されていて帝城にいたから、そこにいた皇帝と戦うことになってしまったけど、どうにか皇帝を殺すことができて姉さんも助けることができた。2人が命を失う前に助け出せて本当に良かった。


 でも、この皇帝が本気を出しても勝てなくて凄く強かったんだ。自分より強い人がいるなんて世界って広いよね。それで、ちょっといけないものに手を出して体の調子が悪くなってしまったんだ。姉さんを助け出せたから後悔はないんだけどね。


 どう調子が悪いのかは省くよ。きっと優しい陛下たちのことだから気にしてしまうしね。


 俺が皇帝を殺したから今の帝国は皇帝の座が空位になってるよ。それから戦後処理で皇帝を殺したことを各部に伝えて、まだ帝国領内で待機していた兵を解散させたから、これ以上侵攻されることはないよ。


 ついでに帝国内の膿を全て処分した。だから、帝国は今のところ善人しかいないよ。貴族から一般人に至るまで全ての悪人を殺したから。


 その際に酷い目に合ってた奴隷たちがいたんだけど、男性は全て解放して女性は帝城に住まわせてる。


 帝城で勤務している衛兵の代表は元奴隷のアルフレッドで、女性の代表はケイトっていう元男爵家令嬢にやらせてる。ケイトをとりあえず暫定の女帝ってことにしてみた。トップがいないと何かと不便だろうしね。


 陛下に頼みたいのは帝国の平定を助けてやって欲しいんだ。だいぶ殺したから政とか麻痺してる。まぁ、俺のせいなんだけど。


 とりあえず、善人の貴族がいるからある程度丸投げでいいと思うよ。それと、帝城には男性に酷い目に合わされた女性たちしかいないから、何か用事があるならアルフレッドに伝えて。衛兵たちは玄関まで入れるようにしてあるから。


 ちなみに、それ以外の男は中には入れないように結界を張ってあるから、入ろうとしても無理だよ。女性なら入れるけど悪意を持っていたら入れないから、それがバレた時点で処分されると思う。


 このことは帝城に住んでいる女性や、警護している衛兵たちはみんな知ってるから注意してね。


 それじゃあ、俺はしばらく休むから後のことは陛下に任せるよ。戦争終わらせたからいいよね?


                  ――ケビンより




 ――愛するアリスへ


 最初に謝っておくよ、ごめん。


 皇帝を殺した時に力を使いすぎてちょっと体を壊してしまったんだ。だから俺はしばらく誰とも会わないで休むことにする。きっとアリスが今の俺を見てしまったら泣いてしまうからね。


 何とかアリスの卒業までは治せるように頑張ってみるよ。アリスを迎えに行く約束だしね。きっと卒業時にはマリーさんのような美女に成長しているんだろうね。今から会うのがとても楽しみだよ。


 それと、再会したらいっぱい冒険をしよう。アリスの行きたがってたカジノにも連れて行くよ。カジノは楽しいからきっと気にいると思うよ。


 甘えん坊なアリスのことだから、再会したらきっと会えなかった分を取り戻すために甘えてくるんだろうな。


 必ず迎えに行く。だから、どうかそれまで待っていて欲しい。


                  ――ケビンより




 手紙を読み終わっても言葉を発する者はなく全員が沈黙したままだった。重い空気の中、最初に言葉を発したのは国王であった。


「儂はケビンにどう謝ればいい? 成人したての優しい子に兵士でもないのに結果的にとはいえ大量殺人を強いてしまった」


「あなた……」


「ケビン様……」


 アリスは自分に宛てられた手紙を手に涙を流し続ける。色々な思いが頭を過りケビンが心を痛めてしまったのだと感じ取ってしまった。


「父上」


「何じゃ?」


 アリスのすすり泣く声が響く室内で、ヴィクトからの力ない呼びかけに国王もまた力なく答えると、ヴィクトは決心したかのように語り始めた。


「父上はこの国のことを、私は帝国が安定するのに全力を注ぎます」


「ならん、お主は次期国王じゃ。この国のことをする方が良いじゃろう。帝国には儂が出向く」 


「ですが、体調が……」


「ケビンがその身を削って戦乱を終わらせたのじゃ。今度は儂の番じゃ。あやつが取り戻した平和をこの身をもって維持する」


「……わかりました。くれぐれもお体をご自愛ください」


「あなた、私も行くわ。帝城の中にいる女性たちは今現在もケビン君が守っているのですから、代表の方と話をするにも男性よりも女性の私がいた方がいいわ」


「すまんな、付き合わせる形になってしまって」


「ケビン君が守り抜いたものだもの。私にもそれをお手伝いさせてちょうだい」


 国王たちは今後の方針が決まるとそれに向けて動き出すのであった。ただ1人、アリスだけは未だ心が成熟していないためか自室に戻ると泣き続けて、やがて泣き疲れてそのまま眠りに落ちるのであった。



◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 ミナーヴァ魔導王国王城にて山のように積み上げられている書類の中、戦後の処理にひたすら追われている国王の元に1通の封筒が現れるが、それに気づかずひたすら書類と格闘を続ける。


 そこへサボってないかモニカが見回りに来ると、封筒があることに気づいて手に取る。


「エムリス」


「何だ! 俺はサボってないぞ!」


「あなた、浮気するにしてももっと隠してしなさいよ。堂々と机の上に恋文を置くものではないわ」


「う、浮気!? し、知らんぞ、そんなこと!」


「そう……それじゃあ、これは一体何かしら?」


 モニカが手に取っている手紙は可愛くあしらわれていて、如何にも女性が好んで使いそうな封筒である。ちなみに差出人の名前はない。


「だ、誰だ!? そんなものは知らん!」


「誰ってあなたが1番知っているでしょう?」


 それからモニカはミラを呼び寄せて、エムリスの私室にて緊急夫婦会議を開くのである。エムリスは書類がまだ残っているというのに強制参加となる。


「さて、エムリスの浮気について話し合いましょう」


「エムリスもバカだねぇ。もっと隠しなさいよ」


「だから、俺は知らんと言っているだろ!」


「別にあなたが側室を持っても構わないのよ? ただ私たちに隠れてコソコソするからいけないのよ」


「まぁ、今回はコソコソできてなくてバレてるんだけどねぇ。エムリスらしいと言えばエムリスらしいけど」


「だーかーらー、知らんのだ!」


「往生際の悪い……」


「もし、違ってたらお前たちは正座だからな! 2時間……いや、3時間だ!」


「へぇー……自分の罪を認めず、あまつさえ私たちに正座をさせる気ですか……これは浮気相手がわかり次第、2人で3時間くらい正座をしてもらいましょうか」


「まあまあ、まずは中身を確認した方が早いわよ。手紙になら名前を書いているはずだから」


 モニカがミラに言われて封筒の中身を確認すると、その手紙もまた女性が好んで使いそうな物であった。モニカがプルプルと震えながら手紙を開いてはそこに書き綴られた恋文と予想していたものを読んで驚きに絶句する。


 モニカの動きが止まったことで、ミラも手紙を覗き込んでは同じように固まり絶句した。エムリスは中身を見て唖然とした。




 ――ミナーヴァ魔導王国の仲良し3人組へ


 きっとエムリス陛下の浮気を疑って問い詰めていたんだろうけど、残念ながら浮気じゃないんだな。差出人の正解は戦争を終わらせたケビンです。


 ねぇ、驚いた? 驚いたよね!? いやぁ、2人の驚いた顔が見れなくて残念だよ。きっと面白い顔をしていると思うのに……


 ちなみにこの封筒には細工がしてあって、中身を読むまではエムリス陛下は気づかなくて2人の目に留まるようになっているんだ。仮に捨てられたりしても中身を確認するまでは何度でもエムリス陛下の机の上に現れるようになってるから。


 ちなみに中身を読んで、悔しくて燃やしたり破いたりしようとしても無駄だよ。破壊不可能の付与を施してあるから。


 話は変わるけど、皇帝を殺したからもう帝国兵が侵攻してくることはないよ。戦争は終わりってこと。


 俺は疲れたからしばらく休むことにするけど、俺のいない間に帝国領を切り取って自国に組み込まないようにね。戻ってきた時にそうなってたら、手痛いお仕置きを受けてもらうことにするから。


 例えば……逆に魔導王国領を切り取って国土を縮小化したり、民衆の前で2人に正座させたりとか、とにかく嫌な思いをしてもらうことにする。


 エムリス陛下、良かったね。浮気を疑われていたのに身の潔白が証明されたから強気に出られるよ。


 最後に、この手紙を読んだ2人は正座をすることになります。エムリス陛下が何時間要求したかはわからないけど、エムリス陛下が言った時間の間は正座を止めることができないから。


 エムリス陛下は2人の正座を満喫してね。何も仕返しせずに休むことになったから、この際いい機会だからやり返しておこうと思ってね。


 あとは3人で楽しんでね。


                  ――ケビンより




 モニカが手紙をテーブルに置くと、何故かミラと2人でおもむろに立ち上がり歩き出す。


「ちょっと、何よこれ!」


「体が勝手に動いてしまいます」


 やがて2人はテーブル脇に靴を脱いでちょこんと正座をするとその動きを止める。


「エムリス! 何とかしなさいよ!」


「い、いや……俺にも何がなんだか……」


「ケビン君のしたことです。エムリスには無理でしょう」


「……エムリス、あなたさっき何時間正座って言ったかしら?」


「2時間をやめて、3時間だな」


「「……」」


 結局2人は初めての耐久正座という過酷な試練を乗り切ったあとも、動こうにも身動きが取れなくなって正座を続けることになってしまい、それを不憫に思ったエムリスは足をツンツンする予定だったのをやめて、2人を優しくベッドまで運ぶのであった。


 その後、エムリスへの正座の時間や回数が減って、お説教が緩和されるのであった。



◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 スカーレットが自室にて過ごしていると、傍に1通の封筒が現れたことに驚くが、恐る恐る裏を見ればケビンの名前が書いてあり嬉しくなって早速中の手紙を取り出し読み始める。




 ――愛するスカーレットへ


 この手紙を読んでいる頃には戦争の事後処理が始まっていると思う。


 スカーレットには戦争が終わって落ち着いたら迎えに行くと伝えたけど、皇帝との戦いで体を壊してしまってすぐには迎えに行けそうにない。


 体調が戻るまではしばらく休むことにしたから、それまで待っていてくれるかな?


 できるだけ早く治るようにはするつもりだけど、時間がかかったらその分遅れてしまうので申し訳ない。


 もし1人でいるのが寂しくなったら、ティナさんたちと行動をともにするといいよ。今はアリシテア王国にある俺の実家で過ごしているから。


 実家はカロトバウン男爵家で、アリシテア王国の貴族にでも聞けば誰にでもわかるくらいの家だから、探し回って迷うことはないよ。


 もし貴族の知り合いがいないならエムリス陛下に頼んで、アリシテア王国の陛下宛てに手紙を書いてもらうといい。


 親善試合で仲良くなったアリスに手紙を書くのもいいかもね。アリスも喜ぶかもしれない。


 それじゃあ、1日でも早く会える日を願って。


                  ――ケビンより




 スカーレットは手紙を読み終えると、早速アリスに向けての手紙を書き始める。ケビンから実家に行ってもいいとお墨付きを貰ったことで、スカーレットの行動力は天元突破するのであった。

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