日常
シャンプー、ボディソープ。飲みかけの缶ジュースに、ゴミ袋。
足場のない生活空間は、私の人生そのものを表しているようにも思えた。
小銭入れ中身の三百十五円。姿を変えた牛乳パック、未だ乾かない洗濯物。何年か前に乾ききった衣服は、そいつらを羨ましそうに埃の溜まった床から見つめてる。
これが私の人生だ。日常だ。下らない、くそったれな一つの社会だ。
こうして一人は一つになる。変われなかった無自覚で馬鹿な人間は、リサイクルさえ断られた廃棄物の一部になる。そうしていつか処理すらされなくなって、吹き溜まって、ようやくそこに芽が出るのだ。私という名の、芽が。
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