第242話 条件とは……

南城「エッチなことは絶対にしちゃダメだからね!」


俺「は?」

Y「え?」

堀北「千秋?」

仁科「うん?」


ドン!と宣言した条件が、まさかそんな事だとは思いもせず

全員が何言ってんだ?と疑問した


南城「もしあなたが彼を誘惑して、既成事実きせーじじつなんて作ろうとしたら許さないよ!!」


えっと……Yさんと俺がそういう事をするって思ってるの?


Y「どんな条件かと思ったら……まさか、そんなことですか?」

あ~あ、Yさんも呆れてんじゃん


南城「そ、そんなこと?大事なことだよ!!」

いや、まぁ、いい加減に出来ないから大事なことだけどさ……


Y「私がA君を押し倒す?そんなこと、あるわけないじゃないですか!」

そうだそうだー

さすがにYさんに失礼だぞー


南城「あ、あるかもしれないから……」

そんな可能性は、ないと思うなぁ


Y「ないです!条件はそれだけですか?」


南城「うん」

やっと話しがまとまったのかな……?


Y「じゃあもし、A君が私を押し倒したらそれはOKなんですね」

なっ!?

何言ってんのーーー!?


南城「そ、そんなことあるわけ……ないよね?」

そこで不安がられるのは心外なんだけど!?


俺「ないよ!!」


南城「だ、だよね!ね!」

そんなに信用ない!?


Y「これは、大きなチャンスがあるかもしれない?」

ないよ!断じてない!!


堀北「そ、そういうのは両者の合意があっても学生のうちはいけないと思うわ」


Y「あれ?堀北さんはA君の意思を尊重すると思ってました」


堀北「そっ、それは……もちろん、そのつもりよ?」


Y「なら、A君が望んだなら邪魔とかしないでくださいね?」


堀北「じゃ、邪魔何てしないわよ……」

最近思うんだけど……堀北さんって言い合いとか弱い?


Y「えっと……仁科さんでしたっけ?」

へぇ、仁科さんのこと知ってるんだ……


仁科「は、はい」

なんで、仁科さんが緊張してんの?


Y「仁科さんも私に何か言っておきたい事、あるんですか?」


仁科「えっと……じゃあ一つだけ、いい?」


Y「いいですよ。いくつでも」

南城さん堀北さんの二人に勝った自信の現れかな?


仁科「えっと、アナタは彼のこと好きなんだよね?」

そんな事聞いてどうすんだ?


Y「……そうですよ?何を今更」

普通、好きでもない相手にラブレターなんて出さないよね?


仁科「あはは、そうだよね。何かね、アナタを見てると彼じゃなくて私達……ううん、千秋ちゃんと春香ちゃんを見てる気がしてね……変だよね」

どういう事?


Y「そ、そんなの当たり前じゃないですか!A君の傍にいるんですから!」

うん……有り体に言えば視界に入る邪魔な存在、なんだろうな


仁科「そっか。う~ん、なら私の気のせいなのかな……うん、私としては彼が幸せならそれでいいから。とりあえず、頑張ってね」

仁科さん……そう思うなら、ちょいちょいある南城さんの暴走とか止めてくれないかな!?

てか、頑張ってって応援しちゃうの!?


Y「それは余裕ですか?……後で慌てても知りませんからね」

なんだろうなぁ

俺が口を挟めないまま、話しが進んでいく……

もうだいぶ慣れてきたけど、蚊帳の外って寂しいなぁ


まぁ、俺の意見なんて無駄なんだけどさ!


Y「A君!」


俺「な、何?」

そんな声張らなくても聞こえるよ?


Y「一緒に帰ろ!」

あ、えっと……

南城さん達の方を見ると皆目を逸らされる


俺「う、うん……それじゃ、帰ろっか」

なんか凄い後ろめたい気持ちに襲われてるんだけど……

なんか告白してくれた時と、雰囲気が違う気がするけど何でなんだろうな



そんな訳で俺はYさんと一緒に下校する

寄り道でもするのかと思ったけど、特にそういう訳ではなく

途中まで一緒に帰り、それぞれの家の方向が違うためその場で別れた


家に帰った俺は、何かとんでもなく疲れていた……

明日から、どうなるんだろうなぁ……

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