第12話 BとDの裏切り⁉

今日は月曜日


そして、今朝は落ち着いて過ごせている


そう、今まで通りの朝だ


今日はあの二人南城さんと堀北さんが来ていない

実に平和な朝だ


母「そういえば、あの子たちは?」


俺「ん?なに?」

あの子たち?

誰のことかなぁ?

わからないなぁ~


母「名前持ちの二人は来ないの?」


俺「来なくていいよ」


母「なんで?いい子たちじゃない」


俺「何言ってんだよ、母さん!俺はmobなんだから、名前持ちと関わったらヤバいんだって!」


母 「だいじょぶよ~。そんな心配しなくても~」

なんて呑気な……


俺「俺はmobとして平和に過ごしたいんだよ」


母「つまらないわね~」


俺「つまらなくて結構!さて、そろそろ行くよ」


母「はーい。行ってらっしゃい」


俺「行ってきまーす」


玄関を開け……

南城「あ、おはよ!」


堀北「おはよう」


ひとまず家ん中に戻る

落ち着け、俺……


俺「……なんで?」


母「どうしたの?忘れ物?」


俺「いや……なんか幻覚が……」


母「幻覚?」


俺「うん」


母「それよりも時間大丈夫?そろそろ行かないと遅刻じゃない?」


俺「うん……もう遅刻でもいいかな……」


母「何言ってんの!早く行きなさい」


俺「はい……」


きっと見間違いだ

あれは幻覚だ……

意を決して外に出る


南城「おはよ!」


堀北「どうしたの?忘れ物?」


幻覚じゃ、なかったかぁ……


俺「お、おはよ…二人とも。何でここに?」


南城「一緒に学校行こ!」


堀北「そろそろ出発しないと遅刻してしまいますよ?」


俺「そ、そっかー……そーだなー、行くかー」


あ~、何でこうなるんだろ……

いやね、最初はもう楽しんじゃえ!って思ったけどさ

ムリ!

だって、周りの目とか凄いんだよ!

恨みつらみの籠った視線が常時向けられる登校!

ほんと精神的苦痛が俺のキャパを軽く超えてくる……

このままじゃ、絶対胃に穴開くよ……

でも、この二人はそんな俺の状況を分かってないし!


堀北「どうかしました?」


俺「ナンデモナイデス」


南城「ほらほら!急がないと遅刻だよ!」


俺「ハーイ」

胃が…痛い…






やや急ぎ足で登校し、教室に到着する


BとDがいつもの位置で駄弁っていた


俺「おはよーさん」


B「おう、おはよ」


D「よ」


俺「昨日さぁ?アニメ観てる時、上の空じゃなかった?」


B「あ~……そりゃ、な」


D「まさかの事実に動揺がな」


俺「ん?なんだ?」


B「クッキーだよ」


俺「クッキー?美味かったろ?」


D「ああ、美味すぎだ。それが問題だ」


俺「なんでだよ」

美味い方がいいだろ?


B「普通の男子生徒があんな美味いクッキー作れるなんておかしいだろ……」


俺「いやいやいや!何度か作ればできるって!」


D「少なくとも俺には無理だ」


俺「クッキーって簡単に作れるもんだから!」


南城「何の話ししてるの?」


俺「な、南城さんっ……」

いきなり男子の会話に混ざるなよー!!


B「こいつの作ったクッキーが美味すぎるって話しです」

お、お前⁉裏切ったなっ!?


俺「いや、フツーだよ?」


D「……あれが?」

Dぃぃぃーーーー!!お前もかーーー⁉


俺「フツーだって!何の捻りも無いフツーのクッキーだよ?」


南城さんがじーーーーっと俺を見つめる


俺「…………」

なんとか視線を逸らして話しが逸れるのを待つ!


じーーーーーーーーーー


美少女に見つめられるなんて、滅多にない体験だよね!

嬉しくないけど!!


堀北「千秋?どうしたの?」

ほ、堀北さんまでキターーーーー!


くそ……お前たちのせいだぞ!

って……こいつら既に俺から距離を取って避難済みだっ!

裏切者め!!!


南城「なんかね、彼の作ったクッキーが美味しいらしいよ?」


堀北「へ~、それは興味深いわね」

うううううう……

なんとかして逃げ場を……

視線を彷徨わせると……四季島と目が合った


四季島「っ……⁉」

凄い勢いで四季島は目を逸らした

な、なんだ?なんか怯えてる??


南城「食べたいなぁ~」

……いうと思った!


堀北「私も食べてみたいわ」

堀北さんもか⁉


俺「あ~~~~、いつか…機会があったら……」


南城「わーーーーい!」


堀北「楽しみね」


な、なんでこんな事に……

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