劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか オリオンの矢

ダンまち2期が7月12日に控えているので、TSUTAYAでレンタルしてきました。

まず初めに……「なぜ劇場で見なかった俺!」と叫びたい……。


素晴らしい作品でした……。

感無量、80分と言う短い時間でよくぞこれほどの作品に仕上げてくれたと万雷の喝采をここに。


と、まぁ素晴らしいとばかりの出だしですがちょっとダメ出しも含みます。

それとダンまち1期とダンまち外伝ソードオラトリアのネタバレも含みますのでご注意を。

まぁ劇場版見る人はアニメも見ているでしょうと言う事でご勘弁を。


ただし、まだ劇場版見ていないよと言う人は上記の部分だけ読んで別のページに移るかブラウザを閉じていただきたい。

如何せんダメ出しをするには本作のネタバレも微量ながら含まれてしまうのでご了承ください。


さて、まずダンまちのあらすじですがこれは以前紹介した時の物をご参照ください。

そちらはネタバレしないように精いっぱいの配慮をしているので、これから見るよと言う人でも安心して読めるようにしています。


では今回のオリオンの矢についてのあらすじを。

ベル・クラネルと仲間のリリ、ヴェルフ、そして神ヘスティアはオラリオで行われるお祭りに参加していた。

【神月祭】、それは神々が地上に降り立つ以前から行われていた物。

月を神に見立ててモンスターからの被害を免れる事を願う祭り。

そこでベル・クラネル一行は神ヘルメスが奇妙な催し物を開いているのを目撃する。

その内容は「この伝説の槍を抜けた者は英雄であり、ついでに世界旅行の権利もプレゼントだ」という物。

それに挑戦したベルは……。


と言う所から始まります。

正しく言えば「お祭り参加するから今日はもうちょい稼いでいこうぜー」というダンジョンでの下りからですがまぁそれはさておき。


序盤は普段のダンまちですね。

私含めて原作読破、アニメ視聴済みの人にとっては慣れ親しんだ光景。

ついでに言うならば今まであまり見られなかった、ベルの街での扱いとかもちらりと見えたのが嬉しい所。


時期は1期の出来事の直後でしょうか。

少なくともソードオラトリアは完全にアニメ終了後の出来事ですので、1期後と考えるべきでしょう。

ステイタスやレベルに関する情報は二つしか出てきていません。

アイズ・ヴァレンシュタインがレベル6。

ベル・クラネルがレベル2です。


ヴェルフはステイタス更新したかどうか描かれていないのでわかりかねます。

リリは本編でも語られてた通りステイタス更新されていないので、相変わらずのレベル1のサポーター。

リュー・さんとアスフィはレベル4ですね。

他にも本編外伝に出てきたキャラがちらほらと散見。


その辺りのファンサービスもありがたい。

個人的に本編のリューさんのブルマはどうなんだと思っていたのですが、オリオンの矢では漫画版通り短パン履いていたのでktkrと一人喜んでました。


ラストでは2期に出てくるであろうキャラが描かれていたので、どの辺りまでやるのかも概ね見えた感じです。


さて話がそれたので戻しますと、中盤ではギャグ含みつつシリアスを交えた内容としてダンまちらしい塩梅だなと感じました。

ただヴェルフ、お前そんなキャラじゃねえだろと一言。


これが細かいダメ出しの第一点ですね。

原作読破組は既にご存知でしょうけれど、おそらくこのくだりは2期、さもなくばOVAでやると思うのでお口チャック。


あるいは男ならしょうがないよねと言う所でしょうか。


あとヘルメスの扱いは残念ながら当然と言ったところ。

アルテミス様に豚野郎とののしられたい。


さて終盤。

ここからダメ出し多めになります。

まずアルテミスの戦闘力がどれほどの物なのか測りかねるので、何とも言えない次第です。

原作ではレベル2のキャラと模擬試合をしてあっさりと勝って見せる武神も描かれています。

故に神だからと言ってレベル1未満ということは無いでしょう。

アルテミス本人もヘスティアやヘルメスよりずっと強いと言っていることからも、最低でもレベル2相当かなという見立て。


実際中盤ではベルが、アルテミスが苦戦した相手をファイアボルトで薙ぎ払ったりしているので今回主軸となる敵モンスターはそこまで強くないのかなと思います。

厄介なのはその数と成長速度。


はいここで駄目だし。

このモンスター姿は蠍型ですが、やってることソードオラトリアのアニメ7~9話でやってたパントリーと同じだよね。

と初見で思いました。


まぁつまるところ焼き直し。

そこからベルは疲弊しながらも奥に進むのですが「エリクサーとかこんなところで使うようなもんじゃねえだろ……つーかエリクサーってマインド回復したっけ?」と言うツッコミも後々になって浮かんできました。

少なくとも原作15巻まで出ている今でさえベルはエリクサーなんて超高級品を使う事はできていはずなので……。


さて、まぁそんなこんなで奥へ進んでいくのですがなんやかんやあって世界が滅ぶかもしれないというピンチに陥ります。

作中でロキとフレイヤが話しているのですが「あれはオラリオの神が全力で対処しても防ぎきれない」みたいな事を言っています。

アニメや漫画版を追っている人たちは「まぁ確かに下界では神々の力、アルカナムは使えないしなぁ」と思うかもしれません。


多分2期でさらっと描かれるであろう内容なのでネタバレしてしまいます。












ぶっちゃけ、神々の最高責任者的なのが許可出せばアルカナム使えます。

制限かけているだけなので、対処はできるはずです。

防ぎきれずとも世界の滅亡まではいかないだろうくらいまでには何とかできるはずです。

しかし神々、ほとんど動きません。

ロキがその最高責任者のところに行くというくらいで、その後は何も描かれていません。

お前ら下界大好きなのにもうちょい頑張れよと、これも後々から思いました。


そしてついにクライマックス。

本作のボス敵との決着。

「俺、これゴライアスで同じような構図見たわ」

焼き直し再び。

いやまぁ、その辺りなんとも言えないんですけどね。

この辺になるとレベルと言う概念とは関係なくなってきているので、ダンまちとは少しずれているなと言う感想です。

何がと言うと、レベル4二人が足止め。

そこにヴェルフ(推定レベル1)が加わって同等の効果を発揮しているという異常事態。


これはまぁ演出上の問題ですから、仕方のない事として片付けることができるので良し。

アスフィとリューさんが二人で足止めしているのをレベル2のベルがとどめを刺すのも良し。

と言うかそのためにベルがそこにいると言っても、ストーリー上過言ではないです。


一部の映画評価サイトでは「ヘルメスファミリアじゃなくてロキファミリアとの共闘にすべきだった、そうすれば敵の脅威がもっと伝わった」と言うコメントも見受けられたのですが、個人的にはこれでも十分だったかなと。

ただしダンまち特有の「これ本当に主人公勝てるのか? 生きて帰れるのか?」というドキドキは無く、「まぁベル君なら勝つでしょ」というイメージが先行してしまった作りなのは残念。


それと2期のキャラが出てきたのでスタッフは原作ある程度呼んでいると思うのですが……。

ここから本作で最大のネタバレしますので見ていない人ブラウザ閉じてください。

原作で出た設定も元にしています。


だから先に総評書いておきます。

本編以外はなんか設定がぶれてしまうダンまち。

本作の評価は絶賛すべき内容で感涙したけれど、冷静になるとおいおい待てよおかしいだろと思う。

そんなこんなでど真ん中3点。

赤点ではない、ぎりぎり及第点。

でもあと一歩ずれてたら赤点だったからね。


と言うのが本作の結論です。

下記のネタバレ内容が個人的には一番許せない設定ブレでした。

最初の絶賛どこ行った? と思う人。

書いててなんかいろいろ浮かんでしまったのです。

すみません。

でも映像作品としてなら十分楽しめるので、時間あるしレンタルビデオでも……と考えているダンまちアニメファンは一見の価値あり。

逆に原作愛読者は怒りを覚えるかもしれません。

あ、主題歌は最高にかっこよくて本編にマッチしてました。

なんだかんだで「一人の泣いている女の子を救う話」という気障な言い回しも好きです。


総評:☆☆☆








































「神様も生まれ変わるんだよ」


いや、神様死んだらアルカナムで自動的に肉体が再生してルール違反で天界に強制送還されるだけだから。

アルテミスの槍で貫いたわけじゃなくヘスティアナイフで貫いただけだからアルテミス様死なねえだろ。

神造武器が神を殺す?

ヘスティアナイフは確かにヘファイストスの作品だけどアルカナム使ってないから「人間のたどり着ける極地の武器」でしかないでしょ。

もしモンスターに取り込まれてたからと言う理由でアルカナムが使えずに死ぬならそういう描写してくれよ。

と、思いのたけをぶちまけた次第でした。

お目汚し失礼しました。

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