学友がいれば問題ありません
@stqwer876
第1話プロローグ ある青年の死とその後について
彼の者の名を仮にMとしよう。彼はもはや何もわからなくなっていた。
ここはどこだ?今は一体いつなのか?
彼は力なくベッドに横たわって毎日を過ごし、もはやそれらを知るすべはなかった。自分の病室には多くの人が見舞いに来る。頑張ってと励ましてくれる。
それでも彼は、その裏にある「もうだめだ」という絶望感を感じざるを得なかった。
そして、ある日、その時はあっけなく訪れた。
ああ、自分は死ぬのか、それともまた目覚められるのか…
わからない。でももう、いいや。どうにもならないんだから。
今まで、元気だった時にあんなに色んな楽しかったことがあって、良い友人がいて、自分は幸せだった。全力で過ごした中学三年間、そして高校の一年間。
この思い出がある限り、これから先、どう生きることができたかなんて、些細なことじゃないか。
彼が笑みを浮かべながら最期に考えたのは、そんなことだった。
それから現世ではおよそ100年の時が過ぎた。彼の魂は未だに天に召される途中にあった。だが彼の死の旅路は突如として終わりを告げた。
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