静かな春を送りたい~静春~

・w・わと・t・

1日目 入学式

青春と言う言葉がある。誰しも青春に憧れるだろう。だが俺は嫌いだ、青春なんてあるからあんなことになるんだ。青春は悪魔だ、青春は人を駄目にさせる。だから青春なんて捨てて人生楽しく生きよう、そう心に誓った。


✱  ✱  ✱


ピピピッとアラームがなる。これで何回目だろう、もう3度寝はしている。俺は朝に弱いから起きられないの仕方ないのだ。だからもう1度寝よう、人生は長いからな。スマホのスヌーズボタンをぼやけた視界で何とか押す。よし、寝るか、そしてみるみる夢の中へ...


「お兄ちゃん起きて!今日は入学式でしょ!いつまでも春休み気分じゃダメだよ!」

んぅ?あぁ、そういえば今日は高校の入学式だったな。はぁめんどくせぇ。


「てか、妹よそこをどいてくれないと起き上がれないのだが...」

妹の奈那ななが俺の上に馬乗りになっていてうごけない。まぁ俺はここままでいいのだが


「あっ!ご、ごめん!てへっ♡」

すごくあざとい、鬱陶しいぐらいあざといわ。


「はいはい、ほれ着替えるから出ていけ。」


「はーい!後朝ごはんはお母さんが作っていったの置いてあるからそれ食べてね!じゃお兄ちゃん行ってきまーす!」

「はいはい、行ってらっしゃい。」


そんな訳で今日から高校生の俺、神坂かみさか

環音わとは急いで着替え急いで朝ごはんのご飯と魚とお味噌汁を食べてダッシュで学校へ向かった。


「もう間に合わないや。」

腕時計で時間を見ると登校時間の八時三十分を過ぎて九時になっていた。


「さすがに寝すぎたな。」

寝すぎた事を後悔しつつも学校へ向かった。


学校に着いた、着いたが人はいなかった。何故かって?もうみんな帰ったからに決まっているだろう。


時刻は4時ぐらい、人助けとかしてたらいつの間にか4時になっていた。


「はぁ、初日サボりか。友達出来るかなぁ...」

環音は確信した。出来ないな、と。


家に帰ると妹の奈那が元気に出迎えてくれた。

「おっかえりー!お兄ちゃん!今日のご飯はハンバーグだよ!」

「ハンバーグか、悪くないな。」

「ん?お兄ちゃんいつもよりテンション低いね、もしかして人助けとかして学校行ったらもう誰もいなかったパターン?」

と奈那が的確に当ててくる。この子怖い!

「何故分かった!?お前凄いな!」

「ふっふーん!妹にはおみとうしだよ!」

妹は恐ろしい。この瞬間俺の辞書に妹は恐ろしいが追加されたであろう。


「そんなことより奈那の方はどうだったんだ?友達と上手くやれてるか?」

「そんなお兄ちゃんじゃないんだから!上手くやってるよ!」

えぇ、同じ家族でそれほどまでにコミュ力が違うとは、妹よ恐ろしき。


ご飯を食べ終え自室へと戻るとスマホを取り出しベットにダイブする。

「あぁ、明日は友達出来るといいな。」

そんなことを呟いて一日が終わった。


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