RAZORBILL ・海ガラスと呼ばれた怪物・

第1話 プロローグ その事故をまだ知らない青年

新国連、”TEAM”関連の記事を配信するアプリを開き、ニュースのページを

スマホで閲覧している日本人の青年。

｛　EU　海洋関連のTEAM及び、その連合からのお知らせ　｝

・北海油田の警備　参加TEAM募集中・

・地中海航行タンカー護衛　参加TEAM募集中・

指でページを送り、日本及び近隣諸国TEAM関連のページを見る青年。

・テロ組織　”　国家復活戦線　”→　今の所、目立った動きは無いようです・

・南鳥島沖で発見されたスタイラスの追跡ミッションに、G.F社の新型ミサイル　　提供を受けた日本の航空TEAM、『嵐佐武朗遊撃隊』が参加しました。

突然、着信音が鳴った。

図案化された人工衛星にアルファベットの　”D"　が被さるマークの表示。

野太い声が事務的に”命令”を伝えてきた。

『おまえの追っている　”要注意人物”　をその付近で見かけた、という情報が

入った。　　すぐに、アメリカのユタ州ソルトレークシティからボンネヴィル

スピードウェイサーキットへ向かうように。　以上だ。』

「了解しました。」

その日本人青年はイギリスから帰国したばかりだったが、空港で一息つくのも

そこそこに、まずはロサンゼルス直行便を経由、現地へ向かうことになった。