六な魔法少女の登場ですね

 さてはて、公園までやってまいりましたが。


「お、アイツらは」


 ご主人様が誰かを発見なさいましたね、目線の先には女性と少女が居ます。

 女性の方は一言で言いますとアダルト作品に出てきそうな、ボディースーツと容姿端麗です。

 少女の方はノリノリで解説いたしますと、フリフリゴスロリ、金髪ダブルドリルヘアーですね。


「ようお二人さん、お散歩か?」


「おう、水崎じゃんか」


「やっほーお兄ちゃん! 今日も理不尽を撲殺してる?」


「ああ、撲殺はしてないが今日も元気さ」


 今日はご主人様のお客様もご一緒でございますよ。


「おお、そうなのか」


「何やら視線を感じると思ったら、撲殺していい?」


 マリア様、撲殺は勘弁してください。


「じゃあ、マリアから自己紹介お願い出来るか?」


「ふふん、アナタがどの次元の生き物か知らないけど、自己紹介するわね!」


 付け加えますと、人間以外のお客様もいらっしゃるので生き物とくくったのですな。


「私はマリア・スベッツ・マッサチュ!マリアでいいわよ!」


 申し訳ごさいませんが、ご自身の設定についてもお話しいただければと。


「ふふん! マリアの魅力を聞きたいのね? いいわよ! マリアのターン!」


 マリア様、くるりとその場で回り、魔法のステッキを取り出しました。


「マリアは魔法少女をしているんだけど、悪い奴らから人類を救っていたの」


「ここまではよくある設定なんだがなぁ」


 ご主人様、ため息を一つ。


「一度人類を救ったマリア、最初はチヤホヤされていたんだけど、徐々に迫害されていくの!」


「まあ、ここもあるよな」


 ご主人様、顔色があまりよろしくないですな。


「学校でイジメを受けるマリア、両親はかばってくれるんだけど過激派に殺されるの、マリアの力を研究した政府によってね」


「暗いんだよなー」


 ご主人様、ため息。


「で、マリアも殺されかけるんだけど偽物に負ける私じゃないわ、キャハ」


 壮絶な人生ですね。


「そんな時にマリアが倒した悪い奴らが復活しちゃうの! 簡単に言えば『キラキラでピュアな心』をマリアが持っていれば復活なんてしなかったらしいわ」


 辛い話なのに楽しく話しますね、マリア様。


「ここからが楽しいのよ描写さん! 復活したそいつらをマリアは倒しに出かけなかったし、マリアは迫害した奴らを撲殺しにいったわ!」


 マリア様、どや顔をしています。


「手の平ドリルなんですもの、ドリルは工具か髪の毛だけにしておきなさい」


 あ、今のドリルのセリフはマリア様のキメセリフです。


「お前らで何とかしろってお話しかな?一言で言えば」


 マリア様、煙草のような物を口に加えました。


「これ、魔力補給棒って言って、煙草みたいに吸えば魔力回復するすぐれもんよ」


 相変わらず壮絶な設定ですね、マリア様。


「スパー! まあでも、葬られたけどね、色々あってマリアは消されてここにきたのさ」


「マリアの設定はいいと思うんだけどな、滅多にみないし」


「お兄ちゃんだけだよ? そうやって言うの」


「それはどうかな?」


 お客様はマリア様の設定をどう思いましたかな?


「マリアは理不尽は撲殺するから……」


 マリア様、マジカルな杖を持ちました。



「コレを見ているお前達が理不尽を働いたら、マリアが撲殺してやる」



 ふむ、どうやらマリア様はやる気満々のようですな。



「待て待てマリア、お客人を脅すんじゃない」


「いや、マリアそういうキャラだし? マリアの後に考えられた主人公はもう少しマイルドらしいけど」


「うちのお客人に手を出すのは止めてくれよ?」


「ふふん、お兄ちゃんの頼みなら仕方ないわ、お兄ちゃんは私を認めてくれる人だから」


 マリア様、いい笑顔でご主人様を見ています。


「お前の設定が面白いと思っただけだ、すまないがそれ以上は無いぞ?」


 ご主人様、その言い方は失礼かと。


「そうだな、マリア言い方が悪かった」


「知ってるよ、お兄ちゃんはムチムチのバインバインがいいんだもんね」


 マリア様はボディースーツの女性を見ていますね、主に胸を。


「もう少しあれば」


 マリア様、無い物を確認しても無い物は無いですぞ?


「……」


 マリア様、血だらけのマジカルなステッキを描写に向けないでください。


「それは置いておいて、お前達は何をしているんだ?」


「んあ? マリアの説明してるんならあたしらは喋らん方がいいだろ?」


「そうだネ、描写サンも誰が喋ってるかオキャクサンに伝えないとイケナイカラナ!」


 お気遣いありがとうございます。


「アフロは喋ってもいいと思うがな」


「ハッハッハ! まるで言葉に特徴あるようですな!」


「無いとか言ったらマリアがぶっ飛ばすとさ、アフロ」


「お、アフロちゃんをを夏の大三角まで飛ばしてやろうか?」


 マリア様、素振りが様になってますね。


「マリアの主力だからね、当たり前だよ!」


「んで、次はあたしの自己紹介か?」


「頼むわ」


「へいへい」


 さてはて、次の自己紹介はどうなるやら。

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