今ご友人が来ています

 おや? お客様ですかな?

 私は描写といいます。

 もし、私が何者ぞ?

 と、いう方は過去への扉を用意しておきました。


 まずはそちらをご覧……

 ふむ、どうやら説明は不要か、過去に戻って来た方と。

 今ご主人様はご友人とティータイムを楽しんでいます。

 誰か来られたら案内を頼まれていまして、お客様さえよろしければご主人様にお会いになりますか?


 わかりました、ご案内いたしましょう。

 3、2、1……

 はい、つきました。


「っと、誰か来たようだな?」


 ご主人様、お客様がいらっしゃいました。


「初めましてか、そうじゃないかは置いておくぜ?お客人」


「マテ! アンナイ!」


 ご友人立ち上がりつつ、飲み物とお菓子が乗っているテーブルを叩きます!

 こぼれるので、おやめくださいまし。


「どしたよ」


 ご友人に指を刺されどご主人様、あっけらかんと対応しています。


「オマエのトコロのオキャクサン来るとはキイテナイぞ!」


 この片言なのが、ご主人様の友人の『アフロ・デ・ピカーニャ』さんです。


「マッタク! オキャクサン来るなら!オメカシしたよ!」


 アフロ様、身体でリズムを刻み込んでノリノリでございます。

 それはそうとアフロ様、お着替えの準備は整えております。


「な、ナンダッテー!」


 アフロ様、見事なサマーソルトです。

 しかし部屋で暴れるのはお止めくださいまし、まだローンが。


「ローンなんて設定ないわ!」


 ご主人様、ナイスツッコミです。


「で、サマーソルトはいいから着替えてこい、格闘小説の主人公が」


 ご主人様は大きなため息をしました、アフロ様に呆れている様子ですな。


「お前さんにもあきれとるわ!」


 ハッハッハ、失敬。


「ったくよくしゃべる描写さんだぜ」


 憎まれ口を言いながらも、口元は笑っているご主人様でした。


「描写するな! お客人にそうだと錯覚されるだろ!」


 描写の強みでございます。


「いや待て待て、それよりもアフロ着替えてこいよ」


「え? 本気まじであるの?」


 アフロ様、素がでていますよ?


「オー! ワタシトした事がデース!」


「デース言いたいだけだろ、いいから言ってこい、コントやってるんじゃねーんだから」


「あ、本気マジなのか」


 ふっ、私は気付きましたよ?

 二回目の本気マジはカタカナになっていて、本気で信じてくれたのですね?


「そっか……なんか悪いな」


 アフロ様、恥ずかしそうに右手の人差し指で鼻を擦ります。

 

「宿屋のおもてなしなめんなよ?ダチの衣装くらい用意してるさ、ま、お詫びだ」


「オー! アンナイ! 最高のダチだぜ!」


 アフロさんはエセ外国人設定なのですよ。

 そして、外国人らしく抱き付こうとしてますね、ご主人様に。

 ご主人様めっちゃ逃げてますけど、一言で表すなら子供の追いかけっこですね。


 オトッツァン、早く着替えてね。


「ビョウシャのムスメ! それは言いっこナシだぜ!」


 アフロ様、ノリノリで私を指差してますね。


「あーもう! 二階のアフロヘアーの形をしたドアノブがお前の部屋だよ!ほれ!」


 ご主人様はアフロ様に部屋の鍵を投げて渡しました。


「いや……それ、肌触り最悪だし、夜中に触ると怖くね?」


 アフロ様、また素に戻られていますよ?


「オット! オレトシタ事が! ジャア着替えてくるぜ! 失礼つかまつる! ドロン!」


 アフロ様は部屋をアフロを揺らしながら、ドロンと言ってましたが、普通にドアから出て行きましたな。


「相変わらずアイツと絡むとギャグ路線になる」


 そうですね、元が殺伐としたアフロキャラクターとは思えないですね。


「っと、ようこそお客人、ほっといて悪かったな」


 申し訳ございません、描写として、はしゃぎすぎました。


「俺はこの宿の主人の水崎案内だ、名前の案内のアクセントは、あ、に付けてくれ」


 私は描写でございます、お客様に状況説明をさせていただきます。


「っても、お客人は喋れないしな、見たり聞いたりしか出来ないんだよな」


 不便でございますね、私達もお客様とお話ししたいのですが。


「でも、このバランスでいいと思うんだ」


 と、言いますと?


「お客人は人間か、それに近い何かのはずだ、この世界に来れる訳がない、あ、生身でな?」

 

 そうですね、それこそ異世界転生になりますな。


「いやいや、死んで転生したら『設定の世界』って怖くねーか?」


 ふーむ、有りではないでしょうか。


「設定も色々あるからな、今言ったこの世界に転生ってのも作者によって違うよな」


 ハートフルになるか、ハートフルボッコになるか。


「肌に合わないってだけだが、障害があるタイプはダメだ」


 試練があったり、争ったり、乗り越えたりですね。


「バトル物が嫌いって訳じゃないんだがな?」


 わざわざ平和な世界を混沌にする必要が無い、と言いたいのでは?


「それも作品によるし、自分のこういう感覚って言葉にすると難しいんだよな」


 わかります、描写の私が何時も思うのは『その服何処で買ったんだよ』って服装は描写に困ります。


「あーなるほど、作品のキャラクターは特殊過ぎるかっこうするからな」


 おや、お客様も共感していただいていますね。

 今更ではございますが、ポップコーン片手にドリンクの映画スタイルでご干渉いただければと思います。


「茶の一つも用意できなくてすまないな」


 話を戻しますと、絵が有れば伝えやすいと思うのですが。


「残念ながら俺には絵心もないな、語学力もないしな」


 熱いハートはお持ちかと。


「誰が上手い事……」


「ヘイ! アンナイ! ナイスセッション! じゃなくて、セレクション! ネ!」


 ドアを勢い良く開けて、アフロ様が戻ってきました。

 閉める時は静かですね、最初からそうして下さい。


「オー! ゴメンチャーイ!」


 下を出して誤るアフロ様、てへペロってやつです。


「ソーリーじゃねーのかよ、そして描写さん」


 はい。


「服装を描写してやれ、オメカシしてきたんだぞ?」


 申し訳ございません、私の知識では語れません。

 変わりにご主人様お願いいたします。


「説明出来るか! 独特過ぎるわ! アホか!」


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